Bad Company - Bad Company

バッド・カンパニー  スワンソングレーベルでツェッペリン以外の最大のバンドといえばやっぱりバッドカンパニーでしょう。あえて説明する必要はないのですが、当時スーパーバンドとして話題となったように各メンバーのキャリアがそれを物語ってます。とは云えども結局ポール・ロジャース主導の音楽性がベースとなったバンドだったのですが…。今はクイーンとジョイントで活動をしているポール・ロジャースはクイーンがデビューしてまだヨチヨチ歩きしている1974年に既にバドカンで華麗に全米デビューを果たしていたというキャリアの差があったワケで、今のクイーンとのユニットの捉えられ方が世間的に異なったものだとしてもこの事実は変わらないのだ。…とまあ、それはともかくとして、このバドカンのサウンドは結構キャッチーなサウンドを最初から狙っていた部分もあり、ミック・ラルフスの在籍していたモット・ザ・フープル、ボズ・バレルの在籍していたキング・クリムゾン、ポールとサイモン・カークの在籍していたフリーのどのバンドとも音楽的共通点を感じられないところが面白い。もっともフリーはアンディ・フレイザーの楽曲が多かったしモットはイアン・ハンターのバンドだったのでそりゃそうか、とも思うが。

 で、バドカンと云えばやっぱりファーストアルバムでしょう。後追い世代としては当時の話題性などはよくわからないですが、それでもこのアルバムのインパクトは他の作品よりも際立っている。洗練されているっていうのか、やはり気合が入ってるんだろうなぁ。セカンドアルバム「ストレート・シューター」も同じようなスタイルで作られているし、以降も音楽的発展が特に著しいわけではないので、そういう意味では2002年のベスト盤リリース時における再結成バドカンの新録曲ですら以前と変わらないサウンドを作り上げていたワケだから、これがバドカンなのだ。ラモーンズほど単調ではないが、これはバドカンだとわかるサウンドを確立したという点でこれは凄いことだ。ミック・ラルフスにしてもモット時代で抑圧されていたギタリスト的側面が開放された感が強いし、ボズ・バレルにしてもクリムゾンの複雑な曲構成から開放されたロックンロールの楽しさを満喫しているように聞こえるし、ポールも自身がリーダーとなったバンドを満喫していたようなので、だからこそ充実したアルバムリリースが継続していたということなのだろう。

Bad Company - Straight Shooter

Straight Shooter  ミック・ラルフス最大の貢献バンドと言えばやっぱりバッド・カンパニーだねぇ。貢献バンドと言ってはいけないのだろうけど、後追いロックファンからしてみるとどうしてもポール・ロジャースの圧倒的な歌声の存在感がダントツで、その他はそのサポート、みたいに見えてしまうんだな。いや、当時はスーパーバンドって云うことで騒がれたのは知ってるんだけど、やっぱりそうやって見えてしまう。それと云うのもミック・ラルフスもそれほど目立つギタリストかというもんじゃないし、ボズ・バレルにしてもやはり地味だし、サイモン・カークも同じく。ただ、別にそれが悪いっていうのではなくってそういうカラーで彩られたバンドだからこそよかったんだよね。

 最も有名なのはやっぱり話題性の高かったファーストアルバムで、スカッと抜けたアメリカ志向のサウンドは大いに受けた。そしてこのセカンドアルバム「Straight Shooter」もまたファーストアルバムと同じ路線のまま間を開けずにリリースされたものなので、その音楽性は変わっていない。云うならばファーストよりも更に粒揃いの曲が多いとも云えるかな。一般的なファンはここまでがバドカンだったりするんだろうな。三枚目以降はもちろんファン的には聴くんだけどどこか音楽性が不安定というのかまとまりのないアルバムになりつつあるというのか、そんな感じなので、バンドとしての一体感があるセカンドアルバムまでは結構良いと思う。

 初っ端からご機嫌な曲が二発続くし、しっかりとミック・ラルフスのギターもモット時代よりも更にハードにドライヴしているし、ポール・ロジャースの歌はかなり垢抜けてブルース歌手というものからロックシンガーと云うような歌い方に成熟しているしね。この頃のポールって凄く充実してるよなぁやっぱり。曲もカラフルだし、歌も一生懸命歌うんじゃなくって味を出した歌い方になってるし、多分あれこれと楽器もやってるだろうからなぁ。確かこのアルバム出してツアーやってる最中にフリー時代の親友ポール・コゾフが亡くなってしまって、ライブ前には誰も教えてくれなくて終わってから聞いたってことで激怒したとか。一方ではフリー時代よりも更にスターダムに昇っていったにもかかわらず、他方では天に召されてしまったという対極のロックスター達。そんな想いを馳せて名曲「Shooting Star」を聴くとね、ミック・ラルフスのギターソロが良い味出してるんだよねぇ。  まだまだこのバンドが青春という人も多いだろうし、これから聴く人も多分ロックというものの面白さを味合わせてくれる重要な英国ロックバンドだからね、いいよ。

Bad Company - Run With The Pack

ラン・ウィズ・ザ・パック(紙ジャケット仕様) ブルースに根ざしたルーツを持つボーカリストと云えばポール・ロジャース。スティーヴ・マリオットも然り、もちろんロバート・プラントやミック・ジャガーもそうなんだが、全般的な歌唱力という点を含めてみるとやっぱポール・ロジャースって凄いな〜と。近年活動再開している声を聴いてもまだまだ変わらないし、クイーンと一緒にやっても全然問題ない、ソロで古い曲があっても全然歌える、というか当時よりも味があって良くなっているという有様。そういう歌い手ってなかなかいないよね。ボーカルは特にさ。ストーンズも基本的には渋くなってるかもしれないか。クラプトンなんかだとちょっとレイドバックしすぎてるって気もするけど…。いやいや、それでだな、ここの所スーパーバンド的なものも立て続けに聴いていたので、スーパーバンドの代表格っちゃぁバドカンだろ、と。

 1976年リリースのバッド・カンパニーとして三枚目のアルバムとなる「ラン・ウィズ・ザ・パック」。ファースト「バッド・カンパニー」で軽快なサウンドを打ち出して圧倒的人気を博したものが、セカンド「Straight Shooter」では更に明るくアメリカン的な音を用いて英米でヒットを放っていた頃、バンドの圧倒的自信も見え隠れしていた時期なので正に脂の乗っていた時代。そこに投下された全く円熟したミュージシャン達によるロックなアルバム「ラン・ウィズ・ザ・パック」なワケだ。

 大体ポール・ロジャースの声に既にゆとりがたっぷりあるし、ピアノも自分で弾いているけどシンプルにかっこよい。ミック・ラルフスも出しゃばることなくバンドとしてきっちりとまとめているし、これがバンドという姿だよな、と思うくらい見事なアンサンブル。楽曲レベルは異常に高いから聴きやすいし、ツボも得ているのでしっかりと口ずさめたりする。それでもアメリカンに染まりきらずに英国的なメロディセンスは残しながら…、いや、かなりアメリカナイズされているのが気にはなるんだけど…。でもさ、冒頭二曲ってミック・ラルフスの曲なんだけど、どう聴いてもポール・ロジャースの曲に聞こえてしまうくらいモノにしてるんだよなぁ。凄いよ、そういうのって。一方ポール・ロジャースが自分で作っている曲、例えばタイトル曲「ラン・ウィズ・ザ・パック」なんかでもミック・ラルフスの曲と遜色ない状態に仕上げているってことはやっぱりバンドの力量がひとつの方向に向いているってことだよな。やっぱ円熟期だからこそのワザか。

 ジャケットだけがなぁ、地味だから残念。もっと目立つ印象のジャケットだったら名盤!ってことがもう少し広まったかもしれないのに、とは思う。ボズ・バレル亡き今、再結成はないと思われていたけどこないだ再結成してライブやってるんだよね。ポール・ロジャース的にはメンバーが替わるだけで何を歌っても一緒だろうからレパートリーの問題だけなのかもしれない。サイモン・カークはもうポール・ロジャースと長いから何でも大丈夫そうだし…。ミック・ラルフスのギターがちょっと衰えてるかもしれないね。でもやっぱり好きなバンドだな、バドカンは。

 久々に「ラン・ウィズ・ザ・パック」聴いたらもっとじっくりと全作品聴きたくなってきたもん。やっぱりロックの名盤とか有名バンドの作品ってのは長く聴き続けていられる面白さがあるのが良い。そういう音楽が残っていくもんだ。

Bad Company - Burnin' Sky

バーニン・スカイ 一気に時代を進めてポール・ロジャースとサイモン・カークがフリーを辞めて紆余曲折、その後に組んだスーパーバンドがバッド・カンパニーというコトはもちろん有名な事実でして、最初のアルバム「Bad Company」は英米ともに大ヒットを放ち一躍花形に躍り出ることとなった。レーベルがレッド・ツェッペリンのスワンソングってのも話題のひとつだったし、そのおかげでジミー・ペイジはちょくちょくバドカンのライブに顔を出していたりしたそうな。全盛期のジミー・ペイジが全盛期のバドカンと一緒にやるんだから興味津々だね、これは。

 さてさて、そんなバドカンの4枚目ともなった1977年リリースの作品「バーニン・スカイ」。ポール・ロジャースがハッピを着ていることで日本では話題となったようだが、時代は1977年、パンクが台頭してきてオールドロックをケナしまくった後、そしてアメリカではディスコとR&Bブーム到来ってなところにもちろんブリティッシュロックそのものを持ち込んでも上手くいかないだろうってことと、そもそも売れたいっていうのもあって初期からアメリカナイズされたサウンドを目指したバドカンだったが、ここに来て些か方向を見失い始めていると感じる作品とも云えるか。

 最初期のようなカラッとしたロックさはあまり持ち合わせておらず今こそアメリカを目指してっていう時代なのに思い切り英国的なジメッとしたミドルなテンポのロック「バーニン・スカイ」で始まるので、おや?っと思ってしまう。思い切りアルバム全編を象徴している楽曲でしてねぇ…、かと言って凄く心に響くか?と言われるとそうでもないのが困る。そしたらそのうちフルートが入ってきてさ、これは一体何のバンド聴いていたんだっけ?と思わせるくらいにバドカンらしくない。メル・コリンズだろうなぁ…、あ、そうだ、メル・コリンズが参加してるわ(笑)。この人も特徴ある人だけどこんなトコでも一番個性が出ているかもしれない。

 それ以降もバラエティに富んでいると言えばそうなんだけど、的がズレていてどこ狙ってるかよくわからん。単体で聴いていても、光るか?っていうとそうでもないし、秀作揃い…。ん〜、なんか見失ってるなぁ〜と言うのがわかる作品ってのと、ポール・ロジャースの多才ぶりが披露されたというのか…。この後バドカンを抜けてソロ活動していってもその多様な音楽性と抜きんでた歌唱力ってのがアンバランスでなかなかハジけ切れなかった人とも言えるか。B面に入って、最初の「Heatbeat」は快活な楽曲だけどちと抜け切れてないか…、でも悪くないな。ギターのミック・ラルフスにも元気がないのかな、もっと弾いてくれても良いのにね。でもB面の方がロック的には良い感じ。

 そんなバドカンの迷いの作品…にしては早過ぎる気もするな。まだ「バーニン・スカイ」って4枚目でしょ?勿体ない…と言いつつも正直言ってこれまでバドカンって2枚目くらいまでしか何回も聴いたってのなかったから、やっぱり面白味に欠けるアルバムではあったんだよ。ここに書く時って大体久々に聴くんだけど、こんなだっけ?ってのも多い。良い時も悪い時もあるけど、今回はやっぱり印象は変わらなかった。軽さもちょっと気になるけど、ガツン、っとロックが来ないんだよね。毎回そうじゃなくても良いけど、やっぱちょっと欲しいじゃないですか(笑)。

Bad Company -Desolation Angels

Desolation Angels  英国きってのボーカリストと言えばロジャー・チャップマンもいるが、ロッド・スチュワートやポール・ロジャースなんてのは必ず名が挙がるが、その所業の悪さからロッド・スチュワートってのはどうしても外される運命にあって(笑)、ポール・ロジャースに票が集まるのが昔のロック評だ。今の時代は知らんからロッド・スチュワートを入れるのかもしれないし、ロバート・プラントも入るのかもしれない。まぁ、それぞれ個性があるから何を基準にってのも明確でないこの英国切ってのボーカリストというのも意味が無いんだが(笑)。

 もしロジャー・チャップマンがポール・ロジャース並みにメジャーで恵まれた才能に出会ってシーンにいたとしたらその立ち位置はかなり変わったものになっただろうが、ま、そうは行かないのも現実でして…。一方のポール・ロジャースはフリー時代を下積みにしながら、それでも大ヒットとアルバムを何枚もリリースして評判を上げてから、さっそうと新たなるスーパーバンドのバッド・カンパニーで世界進出を測りこちらもまたまた大成功。才能は世界に広がるものだ。

 1976年にリリースされたバッド・カンパニー5枚目のある意味アメリカ制覇全盛期の作品ともなった「Desolation Angels」。ジャケットも爽やかなイメージを施したヒプノシスの絶妙のセンスで、シンプルにカッコ良いし、アメリカ受けしそうな色合い。そしてアルバム冒頭から快活に始まる「Rock'n Roll Fantasy」がこれまたカッコ良い。その後に続く楽曲だってもう完全に垢抜けたアメリカを狙ったソリッドなサウンドでそりゃ受けるよ、というような音で、久しぶりに「Desolation Angels」を聴いたけど心地良いもんな。でも、アメリカンロックじゃないってところのバランスが良いんだろうな。自分流に言えば聴ける範疇内にある音なんです。これが純粋アメリカ人のバンドになるともっとあっけらかんとして抜けすぎてしまってまるで受け付けない音になるという微妙なライン。それでもバッド・カンパニーというバンドの音が物凄く好きかってぇとやっぱそんなことはないな(笑)。ただ、やっぱポール・ロジャースの歌声は凄いです。もちろんミック・ラルフスのギタープレイも洗練されまくってて、時代を進んでいこうとしているギターってのかな、その中でもちょっと無理してるのかな…なんて余計な憶測をしてしまうけど…、いや、でも良いアルバムです。非の打ち所がないくらいに完璧かも。

 残念なことに自分としては「Desolation Angels」を聴いた時はカッコ良い〜ってなるんだけど、アルバム一枚その持続力が持たない(笑)。途中でもういいか、ってなっちゃうのはアメリカン傾向に近いからだが…。そこを何とか助けてくれるのがメリハリの付いたトーンを利かせたミック・ラルフスのギターなんだけどね。いや、技量で言えばポール・ロジャースの歌声も、なんだけど、どこかハマり切れない。世間的にはかなりブレイクした一枚のようだが後追い世代にはあまりにも…って感のあるアルバムかも。

Bad Company - Rough Diamonds

ラフ・ダイアモンド(紙ジャケットCD&2010リマスター)  そういえば新春にホワイトスネイクを聴いていて、あぁ、この歌ならポール・ロジャース聞きたいな〜と思っていたことを失念していた…、ので、思い出した時に早速聴いておこうかと。…とは言ってもこのブログの性質上、今のところはまだ同じアルバムの再登場ってのはあまりない(いくつか書いたこと忘れてて書いてるのはあるけど)ので確信犯的に書くこともないな〜ってことで目次と自分のライブラリと照らし合わせて書くアルバムを決めるのだ。ポール・ロジャースのソロ作品でも良いな〜とか色々あるんだけど、何となくバンド名義のほうがホワイトスネイクとの比較になるか?とか自分なりに勝手に思い込んでいるのでバドカンへ行こうと。時期的にホワイトスネイクのあの辺のアルバムがリリースされた頃とバドカン全盛期って被ってるし、とは言えバドカンがアメリカンに向かっている時に思い切り英国ブルース・ロックの音を出していたのがホワイトスネイクか、と捉えればシーンでは被っていないってことになる。

 後追いではそういうのもあまり関係なくなるけどさ。こうして流れを追ってみるとバドカンとホワイトスネイクってのは実に似た共通項が多いってことに気づいた。ボーカリストは元々売れたバンドに在籍しててスーパーバンドを組む、ブルース・ロックから入っておきながらアメリカに渡るために洗練されていってアメリカナイズしていく、など。もっともその後の主導権の話ではボーカリスト産達の性格の差が出ているのだが(笑)。

 1982年オリジナルメンバー全盛期でのバッド・カンパニー最後の作品となってしまった「ラフ・ダイアモンド」。これもヒプノシスのジャケットと言うのだが、う〜む…と思ってよく見てみればなるほど、というフシがいくつもある面白い作り。アナログ時代に全部揃えてたから分かる話で今のデジタルDL時代にそういうのもなかなかわかりにくいだろうが。タイトルが「ラフ・ダイアモンド」と言う割には終焉を迎えているバンドというギャップも狙ってるか?バンドの内情は既に解散状態だったとか…、それでミック・ラルフスは自分で曲作り、もちろんポール・ロジャースも曲作りしていて、主導権はどっちかっつうとポール・ロジャースにあったのか、自らギターを弾いたりして何とかバンドの体裁を保ったアルバム作りになっている。幾つかの曲ではミック・ラルフスが不参加だったそうだ。プロの仕事としてそういうのはどうなんかね?許されてしまうのがミュージシャンという職業なんだろうが、替えが効く産業ってのもこれまた然り。

 そんな内情はさておきながらも「ラフ・ダイアモンド」はこれまでのアメリカナイズされた作品よりから英国ロックに戻りつつあって、まだまだアメリカンだけど結構良い感じ。初期の作品に通じる音作りになっててギターはミック・ラルフスだろうがポール・ロジャースだろうがブルースフェイバーたっぷりのソロを聴かせてくれるし、ポール・ロジャースの歌も力まずリラックスした感じのが多くて余裕あるな。と言うよりも普通に歌ってこういう余裕が出せるレベルになってきたのがこの頃なのかもしれない。こんだけ自分でギター弾いてそれなりにポール・コソフ的に弾けたりするとバンドも要らないか、と思い始めるのもわかる気がする。結果このあとソロ・アルバム「Cut Loose」を一人で全部の楽器をこなして作っちゃうんだからこの頃の人間関係の嫌さ加減ってのはよほどのものだったのだろう。しかし良い感じに枯れてる作品です。自分的には好みじゃないけどこういう音ってロックにはいつも必要だと思ってて、だいたいそれは誰かのソロ・アルバムdあったりするのだが、BGM的に心地良い作品、ギターの音色が好きです。やっぱミック・ラルフスの方が味があるか…。

 しかし聴きやすい。良作と言われることはまずないアルバム「ラフ・ダイアモンド」だが、こうして30年経過して聴いてみると、いいな〜って思うよ。レイドバックしてくる歳になったからかもしれんが、枯れたギターってなかなか弾けないんだもん。ストラトも弾けるようになってみたいな…。



Bad Company - Live Albuquerque 1976

Live Albuquerque Nm USA 1976  21世紀に入ってみると暗黒の90年代を嘲るかのようにロックスター達がシーンに返り咲いてきた。巷の再結成ブームは一層派手になり、70年代よりも息が長く売れ続けていくと言うような状況にもなっていた。そんなトコロにバッド・カンパニーも全員生存しているメンバー…、即ちオリジナルメンバーでの再結成なんてのも実現していて、なかなかオリジナルメンバーでの再結成ってのは少なかった、と言うか出来ないバンドが多い中で珍しい存在だったものだ。ところが2006年になって遂にベースのボズ・バレルが逝去してしまうという事態も発生。これまでかと思いきや、ポール・ロジャースのバンドからベーシストを持ってきて再結成はしばしばと続けられる。2010年になってみればミック・ラルフスですら体調不良で来日公演に参加できなかったもののバドカンとしての再結成ツアーでめでたく来日。脚光を浴びていたことは記憶に新しい。

 はて、そんなバドカンだが、2006年にふとした事件が発生…、ボズ・バレルもまだ生きていたと思うんだが、ミック・ラルフス秘蔵のテープからライブCDがリリースされるということだ。リリース情報は割と早めに出てきていて昨今のCDリリース状況からしたら全然不思議のない発掘音源シリーズだったんだが、アルバムリリース直前にポール・ロジャースのマネージメント側からクレームが入ったとのことで廃盤になる。わずかなブツだけが市場にリリースされてしまったようだが、これがまたレアな存在になってしまったのだな。当時自分も買おうかどうしようか迷って手に入れ損ねたんだよね。音だけは何とか聞けてるけど、ブツは残念ながら持ってないんです。

 そんなバドカンの1976年3月10日、ポール・コソフが死ぬ9日前にアルバカーキで行われたライブを丸ごと収録したキチンとしたオフィシャルライブアルバム…?だよな。ま、大人の事情はわからんでもないが、往年のファンからしたら聴けるだけで感動的なんだけどね。ポール・ロジャース側からのクレームって、まぁ、事前にきちんと知らせろよ、ってのもあるだろうけど、そもそもライブの内容と音にケチ付けてるんだろうなというのはわかる。正直音質は今時の音を期待してはいけないくらいに生々しい録音テープがそのまま収録されているのでレンジ幅が全然狭くてやや篭った感じに聴こえてしまうし、音の分離ももちろんマスタリング以前の話なので全然ダメだし。ただ、ライブってそういうモンだからライブの臨場感とか迫力とか一体感とか聴いている人は好きな音だし、ライブらしい作品だと思う。あとは、ポール・ロジャースの調子があんまりよろしくないのか歯切れが悪いし音程も「?」という珍しい公演のようだ。どっちかっつうとリリースされる作品として出来映えが良くないという至極当たり前の理由でのクレームなような気がする。現役バリバリのポール・ロジャースはやっぱこだわるだろうな、そういうトコロはさ。ミック・ラルフスってそんなに現役バリバリでもなかったから記念碑的にテープを出したんだろうけど…。ま、そういう事情はよくわかりません♪

 それで、この「Live Albuquerque 1976」だけどさ、三枚目のアルバム「ラン・ウィズ・ザ・パック」のツアーってことで、脂の乗りまくった時期だから名曲傑作もそこそこ出て来ている頃の旬のライブでしょ?演奏は濃い~ですわ、やっぱ。激しく燃え上がるライブって言うんじゃないけど、熱さがじっとりと伝わってくる濃厚さが染み渡ってるっつのかね、フリーに近いライブの雰囲気とも云えるか?音のせいかもしれないけど、アルバムで聞けていた軽さとはちょっと違った重さがしっかりと出てきているのはやはり英国のバンドですね。これまでライブ盤をリリースしていなかったバドカンなんだからライブでの重さなんて知られてなかっただろうし、こうして聴くとミック・ラルフスのギターもネチっこく聴こえてくるし、サイモン・カークはやっぱりあのドラムなんだ、と安心する。中盤以降の名曲群のオンパレードはさすがの一言だけど、ポール・ロジャース…音程おかしい?ってのがあるのもご愛嬌。あんだけ歌の上手い人が…、ね。

 最近のポール・ロジャースを聴いているとこんなに苦労して歌っていなくて、さらりとこれ以上の重さと上手さで歌っているんだからやっぱり歳と共に巧くなり続けているボーカリストなんだろう。この人に限っては若い頃の方が…という懐かしさはあまり感じることがないのだ。不思議なシンガーです。しかしそれでもいわゆる全盛期、他のメンバーの力量からしたら絶頂期だろうし、ライブとスタジオ盤の明らかな違いは思い切り感じるし、そもそもライブの方が全然かっこ良いじゃないか、っていうのも嬉しいね。ポール・ロジャースもこの「Live Albuquerque 1976」にダメ出しするならもっと自信のライブをリリースしてくれ、と言いたいわ…、70年代でさ。

Bad Company - Live In Concert 1977 & 1979

Bad Company Live In  Bad Companyの1977年と79年のライブをセットにしたライブアルバム「Live In Concert 1977 & 1979」がリリースされている。何でまたそんな中途半端な時期のライブからリリースしたのか…、デビュー当時のライブとか日本公演とか出せば結構な話題と演奏の勢いだろうに、美味しい時期を見送っての円熟期、しかもどっちかっつうとバンドが迷走し始める1979年なんてねぇ…、なんて思ってはいけない。しっかりと聴いてからにしよう、ってことで1977年のヒューストンのライブから聴いているが、初期の勢いってのとは違う落ち着いた感のあるライブ、それでも充実しているからライブとしてはもちろん楽しめる作品なんだが、ライブだからと言って大きく変わる曲があるわけでもないのでこんなもんかな。昔アングラで聴いてた時もそう思ったな…。

 一方の1979年は更に落ち着いてしまう。まぁ、悪く書けばやっぱり覇気に欠ける、覇気ってんでもないんだけど、じっくりと熟してしまっているというのか…、これから先にやれることないようなぁみたいなのがあるか?いや、そんなことはないけど、聴く側の問題ですね。ライブそのものは大人の色気が出ているショウになっているみたいです。

オープニングからしっとりとした「Bad Company」なので余計に…。自分的にはこっちのライブの方が割と好きかも。まぁ、どちらもちょいともっさりした感があるのは何故だろう?何か抜けないんだよねぇ…。アメリカナイズってワケでもないし、そういう所が味なのだろう。昔に比べりゃこういうのが安値で簡単に手に入るんだから聴いてみてから、っていうのが出来るのは良いよな。

Bad Company - Hard Rock Live

Hard Rock Live (Bonus Dvd)2010年にリリースされたバッド・カンパニーの再結成劇の一幕を収めた「Hard Rock Live」。2008年の再結成時のハリウッドでのライブの模様が音と映像の両方でリリースされたアイテム。何と言ってもポール・ロジャースの現役感が圧倒的だったことから全盛期バッド・カンパニーのベストライブと言われてもおかしくないほどのライブの出来栄え。一体何なんだ、このオヤジは?といつも思う。もうじき新作「ザ・ロイアル・セッションズ」という期待のアルバムをリリースすることになるポール・ロジャースだが、いつもいつも衰えることのないボーカル、そしてライブパフォーマンスを惜しげも無く披露してくれるので、そのプロフェッショナル精神には全く頭が下がるものだ。

 このライブも既に6年前になってしまい、キャリア総決算活動の一環になってしまった部分もあるが、それでもこれだけのベストパフォーマンスが見聞きできれば御の字だ。ちなみにこの後2010年にも再結成していくつかのライブアルバムがリリースされているので音源自体はいくつも聴けるという贅沢さが嬉しい。勢いは本作「Hard Rock Live」が一番かな〜と思うが。

 ボズ・バレルが亡くなってしまってオリジナルメンバーでの再結成は実らなかったが、その分オリジナルメンバーに拘る必要もなくなり、結果ポール・ロジャースの当時のツアーバンドメンバーからベースとサイドギターを引っ張り込むことも出来て、結果的にはバンドの演奏がタイトに締まった部分は大きい。ミック・ラルフスもかなり限界に近かった時期だしね。だから音を聴いてるとギターが2本聞こえます。もちろんメインはミック・ラルフスだからバドカンのあの音の感じはそのままだけど、良い感じでツインギターによるサポートが有機的に働いているんで◯。そもそもシンプルでパワフルな楽曲が多いバドカンだけどこうしたベストライブになると初期の曲がやっぱり多くなるんだな。今となってはリリースの数年の違いなんて大した事ではないようにも思ってしまうが(笑)。

Mick Ralphs - Take This!

Take This  ちょろっとミック・ラルフスが続いたのでソロアルバムなんつうものに手を出してみよう〜。随分昔になるけどモットやらバドカンやらを聴き始めた頃に当然の如くメンバーの名前とかソロアルバムの有無とか過去の経緯とか分かる範囲で調べるワケだよ。もちろんその頃はインターネットなんてないワケで、調べるっつってもタカが知れていた。レコードに入っているライナーが一番頼りだったけど、それ以外でも色々とまとまったロック本なんてのはあったから結構重宝したし、ギター雑誌やプレイヤー誌なんかでも結構色々なバンドの特集をやっていたりしたのでそんなのでちまちまと情報集めしてたな。それでミック・ラルフスもソロアルバム出してるってのを知ったんだけど、これがねぇ、なかなか見つからないんだよ、当然ながら。

 そんな最初のソロアルバムは1984年リリースの「Take This!」なのだが、時期的にはバドカンからポール・ロジャースが脱退した頃にサイモン・カークと共に作った作品ってところか。他のメンバーにはあまり有名な人が参加していないので趣味的に作ったんだろうな。音の方は結構さっぱりと軽快ロックを奏でていて、自分で歌ってる。モットの頃から自分で歌っている人なんだけどここでようやくフルで歌ってるのだが、まぁ、線が細い感じなので歌向きではないのかな、っつうかバックがハードなロックだとちと大変そうなのだ。だからなのかこのアルバムはそんなに重くてハードな曲は入っていなくて、どっちかっつうと大人のロック(笑)。いや、多分この頃に本人が好きだったと思われるフュージョンっぽいのもあったりして不思議。弾ける人だからそういう曲があってもおかしくないけどさすがにソロ作品じゃないと出せないだろうなぁ、こういうのは。他はもうアメリカナイズされまくったサウンドで一方では80sポップスがガンガン売れていた頃に一人でこんなソロやってるんだから面白い。まぁ、ロックだからな(笑)。

 それで結局新宿レコードでようやくこのアルバムを売っているのを見つけて購入、2,800円だった記憶もしっかりあるんだな。まぁ、何回も聴いてないのだが久々に引っ張り出したよ。懐かしいなぁ〜って思いながら聴いてたんだが(笑)。それで今アマゾンで見てみるとなんとCDではジャケットが変わっているのか?しかもこの訳の分からないボーナストラックの山は何なんだ?う〜ん、恐るべしCD産業。もちろんそこまでして揃える気力があるワケじゃないので良いのだが…。そして面白い発見は彼がそれ以降1999年頃にまたソロアルバムをリリースしていたっていう事実に気付いたこと。何だこのアメリカンなジャケットは(笑)。なかなか楽しみな作品を出してるねぇ…と。気になる方、購入後感想をお知らせ下さい(笑)。「It's All Good」「That's Life」なんてのがある。