Page and Plant - Unledded

ノー・クォーター(紙ジャケット仕様)  フロント二人さえいれば何かができるというのはコチラの二人でもまた証明されてしまった。ジミー・ペイジとロバート・プラント。もちろん敬愛して止まないレッド・ツェッペリンの二人だ。正に「強き二人の絆」って感じで1994年にMTVのアンプラグド出演依頼をきっかけにプラントのバンドにペイジが合流する形で実現した驚異のZep再結成に等しい出来事。しかもZep時代の楽曲…それもあまり陽の当たらなかった楽曲を大幅にアレンジすることで、即ち新たな息吹を送り込んで見事に昇華させたアレンジによる再演はさすがペイジのアレンジ力と世間を唸らせる仕上がりだったことは言うまでもない。

 とにかくさ、ビデオ…否、DVD見てよ。感動すること間違いなしだから…ってこれは思い入れが深いからそう思うだけか?う〜ん、冷静に見ていこう…。新曲群はモロッコでの撮影風景なんだけど、それにしたってリズムも新鮮だし、ペイジのギターも相変わらず、というか久々にペイジらしいリフで構成されたものでそれだけでも感動でしょ、それからいくつかはプロモーションビデオ風に作られているんだけど、ま、これは映像はともかく「No Quater」なんてさ、聴いてよ、これ。全くアレンジ違ってて、あの幻想的なメロトロンをぶち壊して更に良いアレンジが施されてるんだよ。しかも作った本人は参加してないのに自分たちで勝手にアレンジしちゃってさ、そういう図太いトコロもさすがだよ(笑)。「Thank You」とか「アナタを愛し続けて」とかはさ、Zep時代のライブのまま演奏しちゃってて、こんなにくっきりとペイジがレスポール弾いてるのをはっきりと見たのってこれが初めてだったから食い入るように見てフレーズをおさらいしてたもん。ああ、「Thank You」の後半のソロの方ね、特にさ、これ美しいじゃん?オルガンも含めて素晴らしい曲だからさ、ペイジのあのDメジャーのソロがこれまた綺麗でレコードバージョンとは全然違うんだけど凄くビシッと決まってるソロでさぁ、好きなんだよ。で、映像でくっきりはっきりしっかり見れて感激したね。「強き二人の絆」もスライドをこうやって弾いてるんだぁ、って。音でわかるけどさぁ、やっぱ見ちゃうと見惚れてるね。あぁ、名曲ばかり…。んで、この二人のプロジェクトで強調されているロックとは違う独特のリズム面が出てきたのが「Gallows Pole」あたりからだね。この曲の静と動は凄い。カラダが動かざるを得ないような展開とノリに繋がっていくしさ、こんな曲だっけ?Zepのを改めて聴いてみてもこっちの方がグルーブしてるってのは凄いぞ。本人達とは云え全盛期のZepのグルーブをある意味超えているってのはなかなかできるもんじゃない。でもこいつは凄いグルーブ。うん、最後まで目をそらさずに見ちゃうな。「俺の罪」か…、これもあの印象的なギターは全てそぎ落としてオリジナルのブルースバージョンに近い感じで収録してるけど、オベーションの音がさ、凄く特徴的に使われていてこれも「No Quater」みたいなアレンジになっていて、新たな生命を与えているね。これでボンゾのドラムなんかが入ってきたらもう「Kashmir」とのメドレーって感じ(笑)。

 う〜ん、感極まって書きすぎかもしれん。ちょっと休憩。  このプロジェクト、アルバム二枚出してるんだよね。セカンドもそれなりだったんだけどあんまり聴いてない。なんか、プラントのソロっぽくなっちゃってたからかな。期待しすぎだったんだろうけど。でも一般的な作品からしたら圧倒的に優れたアルバムだってことは間違いないけどね。  んでもって、おぉ…素晴らしき「When The Levee Breaks」…、甦った名曲。あのドラムを期待してはいけないが、それでもこの大胆で大らかな楽曲の持つスケール感の大きさが開花したって感じだね。「That's The Way」「Four Sticks」「Friends」「Kashmir」…このヘンからもう大曲の連発って感じでこの人達のスケール感の大きさを物語っている。どれもZep時代の単なるロックとは全く異なっていて、ホント、オーケストラと一緒にやって曲が思い切り伸びやかに羽ばたいているような素晴らしさを発していてさ、「Four Sticks」なんて地味な曲だったのがこんなに大きくなって、嬉しいよねぇ、そうやってまたZepを楽しめるようになれるんだから。「Kashmir」なんてさ、もう別の曲に等しいくらいのアレンジが施されているんだけど骨格は変わらないからホントに壮大なスケールに仕上がっていて、何が感動したかって、最後の最後で新たにリフが、しかもめちゃくちゃかっこいいリフが加わっているってトコよ。それだけで曲できるだろう、ってくらいかっこよくってさ、そういうのが簡単に出てきて使われるってのがジミー・ペイジってやっぱ凄い才能だなぁ、と。リズムとリフの不思議さもしっかりあって、Zep的。うん、感動的。

 で、日本公演だよ、キミ。まさか生でZep(もどき)が見れるなんて思わなかったから感動したねぇ、ライブはもうZepそのままのスタイルでやる曲もそのままだしさ、多分一番ジミー・ペイジが楽しんでいたんだと思うけど、それがダイレクトに伝わってくる嬉しさだった。日本公演結構やったけど武道館のは全部行った。「Tea For One」や「Custard Pie」とかもあったし。ああ、ニュースステーションでの「天国への階段」は頂けなかったが(笑)。感動したなぁ…。一日だけ雨の日があって、なんとその日は最初が「Rain Song」から始まるという茶目っ気さもゆとりの証拠でしょ。あぁ…、もう一回、どころか何度でも見たい。とりあえず疑似Zep体験できたから良いか。このプロジェクトももう10年以上前の話だもんなぁ。

 ん?何か書きすぎてる?まぁ、いいじゃないか。感動したんだから。ちょっと思い入れ深すぎるんだけどね♪

Jimmy Page & Robert Plant - Walking Into Clarksdale

Walking Into Clarksdale 今から思えばもう15年以上も前の出来事となってしまったPage & Plantのプロジェクトだけど、そうだな、確かに幻の数年間だったのかもしれないな。1994年末頃からの活動で1998年には終えていたからさ。ただ、喧嘩別れでも何でもなくって単にやってみたいことを二人でやってみた、っていうだけでオリジナルアルバムまでリリースしたのが奇跡だとも言える。最初のMTVのオファーによるアンプラグドものだけで終わる可能性が十分にあったのにそこでも4曲のオリジナル作品をいれて実験。今のPageとPlantならこういう作品を作るな、というようなものを入れてきたけど、それはもう全然期待を超えるものでした。もっともロックファンからしたら何も言えない領域の作品だったけど。そして日本公演を含むワールドツアーを終えてしばらくすると何とフルレンスのアルバムを作っているというではないか。驚いたねぇ、そのニュースを聞いた時はさ。そんな期待に応えてリリースされたのが待望のセカンドアルバム。フルオリジナルの作品です。

Jimmy Page & Robert Plant - No Quarter No Quater

 1998年初頭のリリースでして、もしかしたら最初の邂逅の時に出来上がった曲の延長だったら困るな、と思いつつもやっぱり期待して発売日に買いに行ったんだよな、確か。それで早速CDプレーヤーに入れてひたすら多分十数回立て続けに聴いてたもん。感想はと言えば、もっとハードなものを期待している自分がいた、ってことくらいか。それでも今のPageとPlantが作った音なんだから普通とは違う落とし穴があるに違いないって思って聴いてたかな。時間ってのは正直なもので、それから12年経過した現在、このPage & Plantの「Walking Into Clarksdale」を購入時に聴いたのを除くと果たして何回聴いたことか?多分答えは数回もないのでは?ツアーを始めました、ライブの音や映像が出てきました、っていうところで馴染みの無いクレジットを見て、何だっけ?あぁ、「Walking Into Clarksdale」に入ってるヤツだ。どんなんだっけ?と聴いたくらいかもしれない。いいのかそれで?と思いながらもやっぱりねぇ…(笑)。

 いやいや、そんなことで久々のPage & Plantの「Walking Into Clarksdale」です。簡単に言えばハートが鷲掴みにされるようなハードなリフやグイグイくるものはあまり無いってことで、それはJimmy PageがどうとかRobert Plantがどうというものでもなくってさ、バンド形式でやってもやっぱグルーブ感が違うからってことかもしれない。二人だけならもっと違う音楽性に行ってただろうけど、そこはプロなので一応普通のリスナーが聴ける範疇に絞ったのかな、と邪心を働かせてみる。「Shining In The Light」は挨拶代わりにはちょうど良い馴染みやすくすんなりと入って行ける曲で、可もなく不可もなくと言った感じだけどフックが弱い。音の彩り方はさすがにジミー・ペイジなのだけどね。「When The World Was Young」はどこか「No Quater」的なフェイザーで幻想的に彩った静かなリフで構成された曲だけど途中からの躍動感溢れる展開が結構心地良い感じ。「Upon A Golden Horse」でもこれと言った曲展開ではなくってどこか流れていってしまいそうだったのだけど、オーケストラを大胆に混ぜることで「ハッ」とする表現に成功しているね。じっくり聴くもん。ともかくこの「Walking Into Clarksdale」ではジミー・ペイジがアルペジオとか多くて、コードをガチッと弾くというのが少ないから音が分散しているんだよね。そして「Blue Train」は多分プラントの趣味かな、懐古的な雰囲気がどっぷりと漂うメロウな始まりで途中からはいつもの通りのバンドでの音になるんだけど、ちょっと彩りに欠けるというのか、ペイジ先生の凝り方は凄いんですがねぇ…。打って変わって「Please Read The Letter」。最初のギターリフにおののきながら期待をするんだけど、なぜかアメリカンなコーラスワークになってしまってガツンと来ない。この辺になると、もう「Walking Into Clarksdale」というアルバムはガツンと言う作品ではなくってメロウで流れるような音世界で攻め立ててくるものなのだろうと思い何回も聴くことになるのだった。「Most High」はシングルにもなっていたので知ってたからまだ救いがあったが、中近東の雰囲気を持った曲で、前作「Unledded」からの延長線上とも言える作品である意味非常にPage & Plantらしい曲だね。このくらいの深みが他の曲でもあればなぁ。後半の妙な盛り上がりとか雰囲気の変わり方ってのが凄いじゃない?

 アルバムジャケットは誰の写真とか全然調べてないから知らないけど、多分PageとPlantってのをイメージしたものなんだと思う。意味はともかくアートワークとしては結構優れものかなという感じ。

 「Heart In Your Hand」もこれまたプラントの趣味だろうなぁ…、静かでメロウなままひたすら進んでいく作品で、ジミー・ペイジの堪え性が大したものだと思う。ひたすら垂れ流して続けて行くんだもんな。その反動かのようにアルバムタイトル曲「Walking Into Clarksdale」では確かにアルバム中で最もツェッペリンっぽい作風を匂わせるもので、好ましい曲。プラントも歌えるじゃないか、これくらいならさ、と言いたくなるよね。ボンゾのフォラムだったらなぁ、と思わせるような部分もあるしさ。リフパターンは基本「How Many MOre Times」ですがね(笑)。後半の盛り上がりも含めて感動を味わえる数少ない曲。まだまだ続きます「Burning Up」…、タイトル通り期待しちゃうんだけどね、まぁ、ペイジ先生の曲でリフもドラムもちょっと凝ってて面白みはあるんだけどね、ちょっと一辺倒かな…。最後の方ではパターンが変わって面白くはさせているんだけど、ちょっと陳腐な感じもする。まぁ、贅沢言ってはいけない。「When I Was A Child」ではまたフェイザー的な音でシーンを誤摩化しながら…っつうか「When The World…」と凄く似たようなだな、これ。歌め炉がちょっとはっきりしているくらいなんじゃないか?いかんですよ、そういう使い回しは…。「House Of Love」か…、これまたチープなタイトルだな(笑)。そして音の方もだんだん辛くなってきました(笑)が、プラントがこういう歌を歌いたいっていうのかね、ジミー・ペイジのギタリストとしての本領を発揮することのないまま、プロデュースやコンポーザーの能力は発揮しているのかもしれないけど、かなり大人しいものになってしまっている。ちょっとだけ「Wanton Song」を思い起こさせるようなドラムパターンが頼もしい「Sons of Freedom」が終盤のダレてしまったリスナーを助けてくれる起爆剤かもしれないんだけど、ちょっと出てくるの遅いよ。気を取り直して聴いてみるとこの曲は実にツェッペリン的で面白い含みはいっぱい持っている。ただ、ギターの音が少々ショボ目なのでガツンとこないのかな?ま、でもバンドとしてがんばってる感じだからいいんじゃないかな、と思いたい。ただ、ちょっと無理が入ってるのかな…、難しい。最後の「Whiskey in the Glass」も結構実験的なアタックとギタープレイで遊んでいるというのか、この期に及んでもまだ次なる模索をしているように聴こえる曲だ。プラントにしてもこれまでの歌に囚われないアプローチをしているように聴こえるしね。

 たださ、全体的には凄く静かで大人しい音で、流れていってしまうアルバム。この二人が「Walking Into Clarksdale」アルバムツアーを行って一旦終了したのは非常に納得できる結末。しかもライブでツェッペリンの曲をガンガンやってたら新曲の面白みのなさに気づいてしまうしねぇ。難しいところだったんだな、と今思った。そしてこの「Walking Into Clarksdale」以降二人の新曲は聴くことが全くないし、多分これからもないだろうね。でも良いのだ。こうして改めて聴いてみて思うのは普通では出来ないことに挑戦している姿であったのは事実だし、期待が大きすぎただけということにも気づいたし、うん、無理矢理納得させています(笑)。

Coverdale Page - Coverdale Page

Coverdale/Page  ジミー・ペイジが久しぶりに活動を開始した、しかもプラントが忌み嫌っていたあのデヴィッド・カヴァデールとユニットで曲を作っているらしい、なんて聞いた時には随分と驚いた。カヴァデールの歌ってのはほとんど聞いたことなくて、もちろん第三期パープルからのボーカリストってことくらいは知ってるし、もちろんホワイトスネイクでしょ、この人は。それでもあんまり好みのボーカリストではなかったんだよな。しかもプラントからはモノマネ野郎って言われてたくらいだし、それで余計に偏見持ったままだったんだが…、で、ジミー・ペイジとユニットかい?世の中不思議なものだと思ったワケさ。後々聞いたらレコード会社の思惑と意向が強くて二人もまんざらじゃないってことでユニットやってみましたってコトらしいけど、それでも息が合わなきゃやらないだろうからねぇ。うん。

 で、1993年に話題になってアルバムリリース。速攻で買って聞いたさ、もちろん。滅茶苦茶かっちょえぇ〜。で、その時多分毎日2〜3回くらいはず〜っと聞いてた。まず最初に曲として楽しんで、次にギタープレイを楽しんでその後曲の作り方とか組み立て方とか聞いて、そのうち音の使い方とかリズムとメロディの組み合わせ方とか聞いて…なんて何度でも楽しんだ。やっぱ尊敬するジミー・ペイジのやることだから全てをほじくり出したくて、そういうぶっ壊した聴き方してたな。カヴァデールの歌ってのはあんまり気にしてなくてね、途中で、うん、悪くないし、ハイトーンボーカルじゃないんだなぁ、なかなか面白いじゃん、ってくらい。ジャケットのセンスも良いし、さすがジミー・ペイジだ、と。

 初っ端「Shake My Tree」のイントロからして正にジミー・ペイジここにあり、っていうリフが炸裂でかっこいいよ。リズムの入り方もペイジ風だし、ひとつずつのフレーズが全てペイジ風でやっぱり独特のものを持っててかっこいいなぁ、と。カヴァデールもこういう歌い方初めてだろうな。ホンモノを知ったってトコじゃない?続く「Waiting On You」ももうちょっとリズム隊が重ければかっこいいんだけど、無理は言わないで聞くとやっぱりZep風の作風で地味ながらもらしさ全開で面白い。まぁ、ちょっとカヴァデールのポップなメロディが気にはなるんだけどさ(笑)。で、「Take Me For A Little While」は静かめな曲で、アルペジオから始まるんだけど、ちょっと変わった音使いしてるトコがペイジらしい。うん。これもやっぱカヴァデールのメロディがなぁ、いや、かなり良いメロディなんだけど、う〜ん、やっぱプラントの歌をイメージしちゃうからダメなんだな、これはわがままだから、認めなければ(笑)。そしてジミー・ペイジのギターソロがこれまたかなり熱の入ったものでドラマティックに曲を盛り立てているよね、そこからまた静かなアルペジオに戻るってのが英国的な展開で美しい。新たな領域に入った楽曲のひとつじゃないかなぁと勝手に思ってるんだよね。ジミー・ペイジのキャリアの中でこういう曲ってあんまりないからさ。あ、ソロアルバムに一曲入ってるかな。

 そんでもって、大好きな「Pride And Joy」。シングルカットされたプロモーションビデオもかっこよくってさ、オベイションを持ってのユニット構成でよかったな。イントロのアコギ掻き鳴らしからリフが入ってくるあたりなんてさすがジミー・ペイジ、って感じで待ってましたって言いたくなるもん。リズムと構成が面白いんだよな、こういうのがペイジなんだよな、うん。いいよね、これ。  全部書いてると長くなりすぎるな…、ちょっと割愛していこう(笑)。うん。「Feeling Hot」、誰の発案の曲なのかな、こんなに早いビートを奏でるなんてペイジには考えられないんだけど、まぁ「Wearing And Tearing」っていう例もあるからおかしくはないんだけど、それでもさ、リフの旋律ってのはさすがなんだよな。その分曲がちょっと幼稚になってしまってる気がするんだけど、わがままは言うまい(笑)。ハードな曲の後にはちゃんと「Easy Does It」なんていう地味なアコースティックの曲が入っていて、こういうのってさ、聴き直した時にようやくその良さが実感できて…って今聴いてて思った。当時はあまり意識しなかった曲だけど、今聴いてみるとなかなか中性的な曲で良いかも。深みのある曲を作れるのもペイジ先生の才能なんだよな、英国人的っつうか…。次の「Take A Look At Yourself」ってのはもうちょっとノスタルジックにアメリカ気質を入れ込んだ感じで悪くはないが、ま、カヴァデール好みだろうな。別にペイジでなくてもいいじゃんっていう感じはするけど、音の作りは紛れもなくジミー・ペイジだね。ヨーロッパ的な壮大感を意識した、そしてZepに於ける、そうだなぁ、「Tea For One」って感じに近いかな、そういう「Don't Leave Me The Way」は結構好き。しつこい気もするけどフレーズのそこかしこでジミー・ペイジ的なセンスをたっぷりと感じられるし、ギターソロもうん、やってくれてるよ。もうちょっと鬼気迫るものが曲全体に宿っているとよかったんだけど、このプロジェクトの限界なのかもしれん。いや、全く素晴らしいんだけど、ロックの真髄っつうかそういう部分が欠けてるっていうかね。

 そしてもう誰にも真似できないリフメイカーとしてのセンスをバシバシと決めてしまった「Absolution Blues」。どんなブルースかと思ったらブルースじゃなくてバリバリのZep風リフスタイルのハードロックでさ、こういう変態的なのに心地良いのってこの人以外作れないよね。絶対に「Black Dog」を意識したリフだと思うしさ、できればもっと重ければ…ってしょっちゅう言ってるな(笑)。カヴァデールも結構頑張ってるけどもう少しなぁメロディ考えてくれればさらによかったのにな、これはしょうがないか。うん、キメのフレーズやら何やらとそこかしこで…はは、もういいってくらいかっちょいいトコいっぱいあるよ。最後は「Whisper A Prayer For The Dying」…ちょっと締まらないんだけど、まぁ、ヨーロッパ的なスケールの大きさを持った曲だからいいのかな。ちょっとペイジらしくはないけど、リズムの作り方なんかはらしさが出てるから良いか。う〜ん、カヴァデールの才能の限界なのかなと思ってしまう面もあるかな。

 何のかんのと不平不満はあるものの当時かなりハマり込んだアルバムだからなぁ、やっぱかっこいいよ。で、だ。やっぱ日本公演だよ、チミ。初めて生で動くジミー・ペイジを見れるってんで、これも東京三公演全部行った。「Black Dog」とか「In My Time Of Dying」なんかもやってくれてさ、歌はともかく目の前であれを弾いてくれたってことだけで感動。テルミンもバシバシ使うし、新兵器だったオートチューニング付きのゴールドレスポールもたっぷりと使って楽しませてくれてさ、うん、感動だったなぁ。コレって日本だけのライブで終わっちゃったんだよね。日本に来た時には既にペイジ&プラント企画がスタートしていたらしいからさ。

Jimmy Page & The Black Crowes - Live at the Greek

Live at the Greek  昔から、多分今でも言うんだろうけど3大ギタリストって言葉があってさ、Beck, Page, Claptonってんだけど皆Yardbirds出身で云々、ってヤツ。皆ブルースに根ざしたギタリストってことも知られているけど、もちろんキャリア初期の話だから純粋にブルースってのをやってるのはクラプトン位なもので、ベックはもう完全に突出したサウンドに進んでるのと、ブルースってよりもR&R大好きって方に根っこがあるから純粋にブルースアルバムなんてないし、ジミー・ペイジにしてもその後Zeppelinなワケだからブルースってんじゃないし、ソロになってから「Outrider」でかなりブルースに接近したアルバムがある位かな、他にはやっぱりそういうセッションもあまりないし進化して音を創っていく人なんだよな。

 そんなこともありつつの三大ギタリストだもんな、ここでジミー・ペイジ取り上げないとな、って思って、はて、何がある?と。あぁ、これ、まだ書いてないんだ…ってのがJimmy Page&The Black Crowesの「Live at the Greek」ってライブアルバム。1999年にどういう経緯からかアメリカのThe Black Crowesってバンドがジミー・ペイジを従えてZeppelinの曲ばかりを演奏するっつうライブツアーをやるってんで話題になって、アングラもので見たり聴いたりしてたんだけど、かなり良くってさ、これなら結構満足できる人多いだろうよ、ってくらいの出来映えで、しばらくしたらそのライブアルバムが当時はCD-Rでリリースされたのがオリジナル。その後プレスCDでちゃんとリリースされたけど、果たしてどんだけ?ってな疑問符はありつつも、バリバリに円熟期に入っているThe Black Crowesのメンツと、思い切り脂の乗りまくってるジミー・ペイジ、見た目的な差も著しいんだが、それでもしっかりと仕事をやり遂げた両雄は見事なものだ。

 そして驚くべきはThe Black Crowesの演奏力と特にボーカルのクリスのプラントに成り切りぶりか。そんなに似ているスタイルじゃないんだけど、多分ブルースに根ざした歌い方と歌というもののアプローチが同じだったんだろうな、ハスキーながらも味のある歌声で、しっかりZeppelin大好きぶりを発揮、ドラマーにしてもかなりボンゾ的な叩き方で、重さは申し分ないし、それでいてテクニック面もしっかりしてるという充実さ、こんなにsいっかりした地力を持ったバンドだったのかと驚かされたが、その上でバックギタリスト…っても二人とも器用なセンスを持つ二人だけど、その二人を従えてのジミー・ペイジはある種弾きやすかっただろう。少々ミスったところですべてのフォローが入るワケだし、しっかりとジミー・ペイジってのをアピールして楽しそうに弾いている。

 このちょっと前にPage & Plantもやってて、フィーバーしてたんだけどさ、こっちのが勢いとかパワフルさとかあって良いかもなぁ…、ペイジとこの組み合わせって来日公演あったんだっけ?来なかったんだっけ?確か来日公演決まってたけど来れなくなってキャンセルだったとかそんなんだった気がする。当時は何となくよく知らないバンドだしなぁ、それで一緒にやっててもしょうがないけど取り敢えずチケット買うかって感じで買った気がするが…。その後このCD出た時も聴いたけど、ふ~ん、いいね、くらいだった記憶が。多分当時はそれなりにZeppelinの音に飢えてなかったからだろうから、どうしても比較しちゃったんだろうな。今聴き直してて、かなり良いよ、これ、って気づいて映像まで含めて見直してるトコロ(笑)。Zeppelin時代にはあまりライブでやらなかった曲が中心になってるのも聞き所だし、そういうのをジミー・ペイジも喜んで弾いてるってのもまた頼もしい。うん、なかなか楽しめるライブ盤です。

Jimmy Page - Lucifer Rising

ジミー・ペイジ
 黒魔術とロックの関係で言えばもっとも知られているのは、あまり知られていないかもしれないThe Beatlesだった、ってのは有名ながらも封印されている事実かもしれないな。The Beatlesって結構普通にロック的側面を持ってたりするくせに、大衆に崇められている音楽集団ってのもあって世間体のよろしくない事実はあまりプッシュされた情報として出てくることはないんだよ。映画「Let It Be」が大々的にオフィシャル化されてこないのもそうだしさ。まぁ、「Abbey Road」でポールが裸足で、死んだって噂が流れた、とかなんかのアルバムを逆回転で聴くとどうのこうの、とかさ。彼らの場合は本気で冗談やってるんだが、売る側はそんなの不要だったワケで。ま、何が黒魔術遊びだったかってぇとこの逆回転によるメッセージという手法だったり、何かと何かを関連付けたメッセージを世に示すという符号だったりが黒魔術「的」な手法だったってことで、まぁ、あの時代にラリってた連中だからおかしくないけどさ。

 そんな冗談的な方向よりももっとストイックに学術的に狂信的に黒魔術に関心を持っていたのがJimmy Pageだ、ってのも有名なお話。アレイスター・クロウリーの湖畔のお城を買ったのも興味本位からだったみたいだし…っても、それ以外に目立った奇行とか黒魔術絡みでの噂ってのは実はほとんど聴かない。Led Zeppelinというバンドに於いてはまずそんなことを耳にすることもないので焦点はジミー・ペイジになるんだけどさ、クロウリーの屋敷以外って耳にしないねぇ。ロック界の神話ってのはアテにならんもんだ(笑)。ま、ただ、ジミー・ペイジがその辺に多大なる関心を寄せていたのは事実だろうし、自分もそうだけどやっぱ興味津々で漁ってみるもんな、やっぱ。

 そんなトコロに舞い込んだお話が古くから噂の「Lucifer Rising」というケネス・アンガーの映画のサントラ製作依頼のお話。つい最近ジミー・ペイジは自身のオフィシャルサイトでこの「レコード」をリリースしたということで巷では話題にはなっていた。ただ、内容が内容だから世間を騒がすほどでもなく、へぇ〜ってなモンだ。ただ、この年にもなってわざわざリマスタリングしてリリースしたってのはジミー・ペイジ的にはやっぱりかなり気合が入った埋もれさせておくには惜しいと思った作品だったんだろうな。先に書いておくと、ドラッグ・トリップ映画のサントラだからもちろん音もドラッグ・トリップまみれなサウンドにならないといけないワケで、実際ジミー・ペイジの本作もそんな感じで作られている。誤解しちゃいけないのは、実際に映画化された「Lucifer Rising」にはジミー・ペイジの音楽は使われていないってことだ。だから今回のジミー・ペイジオフィシャルサイトでの「Lucifer Rising」ってのは1972年にジミー・ペイジが作り上げた音の初めてのリリースってこと。超全盛期だから期待しちゃう部分もあるけど、それは音楽家としてのお話ですね。

 悪魔崇拝の映画の音楽ってどんなのを想像するか?そんな角度で「Lucifer Rising」を聴くと、ジミー・ペイジの音楽家としての才能の豊かさに触れられる。ミニマルサウンドからどんどんと展開していき、見事にトリップ感を盛り上げてくれてラリっていける感触を味わえます。終盤にはアコギが鳴らされてきて、これが正にGibsonの音(?)!でジミー・ペイジ!この音聴くだけで十分だけど、カンタベリーあたりを好んで聴いている人なら普通にこのサントラ聴けるんじゃないかな。ちょっと黒い側面強いけど。

 タイトル曲「Lucifer Rising」の残りの「Other Sound Tracks」にしてもギターの効果音を使いながらの多重録音もあって、ギタリスト、ジミー・ペイジがスタジオでこんなのを作っている姿を想像するとなかなか笑える。ピンク・フロイド的にスタジオでハマり込んでいたんだろうなぁ…ってのがわかるもんね。ギターとエフェクトだけで妙〜な雰囲気のサウンドを作り出しているってのはやっぱ凄いなぁ〜って思うよ。普通に聴いたらサイケ遊びだな〜みたいなことなんだけど、それがしっかりと映画のサントラという意識があるからか雰囲気を出してるし、そのヘン見事で、なかなか楽しめる作品でした。もちろんディープマニア向け、です(笑)。

Jimmy Page - Death Wish II

ロサンゼルス(サントラ) 折角のGWの最後なのでわかってはいるけどどこか寂しいというような気持ちをこのアルバムで例えてみよう(笑)。まぁ、なんとも言えない気持ちで、っていうのかね…。Led Zeppelinの主役だったJimmy Pageによるソロアルバム、ってことでそれはそれは相当に話題になった作品でして、それが映画のサントラだろうが何だろうがファンはもう何かを期待しまくっていたんですよ。だからこそ何を言えどもその反発と批判がものすごいものになってしまった感があるんだけど、今冷静に聴き直してみましてね、どうかな、なんて。

 1982年リリースの期待満点の中で市場に放り出されたJimmy Page名義でのソロアルバム「ロサンゼルス」。ホントはサントラなので、Jimmy Page名義でのソロアルバム、っていうのはちょっとお門違いなところもあるんだけどさ…、やっぱりその期待ってのはしょうがない。本人は至って気楽に作ったような事を言っていたけどさ。レコーディングは1981年の夏ごろと言うから、まぁ、Led Zeppelinの悲劇…、ボンゾの悲劇からわずか半年強での仕事復帰なワケです。まぁ、ドラッグでボロボロだった感じなんだろうけど、よくもまぁここまで仕上げたものだというのが正直なトコロ。映画のサントラってどうしても映画に合わせた雰囲気とか音とか必要なワケだから、自分の閃いた才能で作る、っていうんじゃなくてシーンに必要な曲を作るっていう作業になるから、これはもう普段とはまるで異なる作業を辿るハズなんですよ。多分。そういうのを引き受けるってのは自信がないと出来ないだろうし、だからこそ引き受けたワケでしょう。後にJohn Paul Jonesも「Screaming For Help」という映画のサントラを引き受けてリリースしているけど、真のミュージシャンであるこの二人はそういう挑戦も面白そうと思ったんだろうね。だからソロアルバムとしての音として云々ってのはナンセンスで、映画に合った音を出せているか、映画を見て違和感のない、いや、シーンに情緒を与えてくれる音楽になっているかどうかがこのサントラ盤「ロサンゼルス(サントラ)」の問われるトコロなんです。だから映画を見てないで「ロサンゼルス」のサントラだけを聴いてどうの、ってのはちと難しいワケだな。

 自分的にはですね、チャールズ・ブロンソンって好きな俳優なので結構たくさんの出演作を見てまして…、中でもこのシリーズの最初の作品となった「狼よさらば」は結構好きでさ。だから二作目の「ロサンゼルス」では期待もしていたし、しかも音楽はジミー・ペイジなワケで、そりゃもう楽しみに観ましたさ。結果は…、まぁ、訊かないでくれたまえ。一作目の「狼よさらば」は良かった、と言うに留めておこうじゃないか(笑)。

 えっと…前置きが長くなってしまったんだけど、そういう角度での作品なので映画に必要な音が入っているということです。そこにジミー・ペイジ色がどこまで出ているか?ってのはさ、ちょっと後回し。ただ、やっぱりギターが入っているところなんてのはやっぱりジミー・ペイジらしいリフだな、ってのは散りばめられています。少ないけど。そして音使いの豊富さは流石にスタジオ歴が長いだけあってよくムードを作り上げている。曲っていうのはどういう言い方すれば良いかわからないけど、映画の邪魔にならないっていう意味では上手くできてるし、クリス・ファーロウの歌なんてのはそれなりにインパクトもあるのでサントラ的には良い出来栄えでしょ。面白いのはここでの参加メンバーでさ。クリス・ファーロウは後のソロアルバム「アウトライダー」でメインボーカルを担っているし、鍵盤のゴードン・エドワーズはPretty Thingsの人で、もう一人のピアニストのデイヴ・ローソンはもちろんGreensladeのあの人♪ へぇ~、って驚いた。そうなんだ…、と。面白いね、やっぱり英国の人脈ってのはさ。それと一番納得できて面白くて深いなぁ~ってのがドラムのデイヴ・マタックス。そう、Fairport Conventionのドラマーで、Led Zeppelinの最初期に出会ったらしくて、もうボンゾと同じようなフィーリングで叩くドラマーなので痛く気に入っていたそうな。自分でもFairport Conventionを聴くようになってからはデイヴ・マタックスのドラムの凄さに結構惹かれててさ、やっぱボンゾ的なトコロがあったからかもしれない。だからFairport Convensionも面白くなってきたしね。

 そんな映画「ロサンゼルス」のサントラとして仕上げられているアルバムなんだけど、今じゃ超レアアイテム扱い?久々に聴いたけど、やっぱり通してアルバムだけを聴くのは辛いね(笑)。数曲は「ハッ」とするのがあるけどやっぱサントラだから普通には聴けないもん。何回も聴けない作品ですねぇ。

Jimmy Page - Outrider

Outrider  そこかしこでジミー・ペイジの名前が自然に出てきてしまうのはやっぱり好きだからなんだけど、かと言ってツェッペリンを書くのはもうちょっと後にしたいなぁと何故か思っていて、多分そこかしこでレッド・ツェッペリンの凄さは既に語られているから敢えて普通の角度で書く気になれないだけだと思うんだが…。

 ならば、ってことであまり語られることのないソロアルバムにスポットを当ててみよう。かと言って初期のセッション作品では芸がないだろうってことで、1988年にリリースされた待望の(?)ソロアルバム「アウトライダー」ってのはどうだろう?(アマゾン安い!)当時リリース情報も全く意識してなかったためか、ある日タワーレコードに行ったら突然発見して、即効で入手した記憶があるのだが、やはり神様とも崇める人のソロ作なのでそれこそしっかりじっくり聴きました。どんなものを出されても悪いはずがないんだから、これを理解できない自分が未熟なのだと自分を洗脳しながら聴いていたような感じ(笑)。

 実際にこのソロアルバムだが正直言ってペイジでなければ作りえなかったか、と問われれば決してそんなことはないのだろうと思う。が、やはりペイジのエッセンスがちりばめられていて、ツェッペリンやファーム時代とは異なった純粋に一般的な曲作りの手法に乗っ取って作られた楽曲が多く、どちらかというとギタリスト的な作品ではある。ロック色というのはもちろんだが、原点に忠実にブルースへの傾倒を示しつつ、ペイジ独特のリフやリズムが織り交ぜられたものに仕上がっていたので聴き応えは十分にあった。

 シングルカットされた「ウェイスティング・マイ・ライフ」のリフからしてリズムとの絡み合いが既にヘンだし、これぞペイジだな、という節は感じられるし、とにかくこのプロモビデオでのインパクトは一関節分のスライドバーを指にはめてプレイする姿で、スライドといえばボトルネックという固定概念を取っ払ってくれた記憶がある。黒のテレキャスってのもへぇ〜っていう印象があったが。で、アルバムの話になると頑なにソロ路線を守っていたロバート・プラントが友情参加した「Only One」には期待感を抱かせたものの、う〜む、やっぱりバンドマジックってのは改めて重要なんだなと認識したくらいの出来で少々肩透かし。で、やっぱりB面のブルース集がギタリスト小僧には楽しかった。

 「Humming Bird」は確かレオン・ラッセルの曲だったと記憶しているが、ギターソロの入りなんてやっぱりペイジだよなぁとしか言えないくらいにエグくてかっこいいし、もっと弾きまくってくれって想いはあるが、適度なところまでっていうバランスも見事なもの。そうそう、全編に渡ってボーカリストとして任命されたのがあのクリス・ファーロウってのもファンの心をくすぐったものだ。しかもドラムはジェイソン・ボーナムだから余計にそういう理想だった姿にダブった面も顕著に見られて、今思うと結構ノスタルジックなアルバムだったようだ。何となく低迷期だった時期の作品ではあるが、やっぱ好きなアルバムだな。

Jimmy Page - No Introduction Necessary

ノー・イントロダクション・ネセサリー(紙ジャケット仕様)  ジミー・ペイジって人の深さは若い頃からスタジオミュージシャンという職業でスタジオワークやギターも学んでいたというキャリアの深さに依るものが大きかったハズで、それを経てからのバンド活動だったからそりゃメンバーも信頼しますねってな流れだ。その辺が昨今のバンドの人間には足りない所で、時代が違うからしょうがないけどその深さってのは学んでしかるべき部分もあるのではないか?ある程度何でも弾けないといけないだろうし、かと言ってバンドのギタリストとなれば個性や独創性が求められるし、でもキャリアに加えて独創性ってのは強いだろう。本能だけじゃ音楽できないしね。そんなジミー・ペイジのキャリアを聴いてみるという寄せ集め盤は幾つもCDがリリースされているのでそれなりに整理しないといけないんだが、まずは「ノー・イントロダクション・ネセサリー」から。

 1968年頃の録音と言われていて、ジミー・ペイジとジョン・ポール・ジョーンズ、そしてアルバート・リーというメンツがクローズアップされているセッション集で、どういう経緯での録音アイテムなのかよくわからないんだが、えらくシンプルなロカビリー的な曲が結構詰め込まれている。ジョンジーのベースがどうとかジミー・ペイジのギターがどうとか言う次元ではない、あまりにもそつない普通のロカビリー曲調。ただ、そういった曲を雰囲気を出しながらプレイするジミー・ペイジの腕前ってのはさすがのセッション・ミュージシャンで、えらく器用な姿がよくわかるだろう。好きだもんなぁ、こういうの、すごく研究してた姿をそのままプレイしているって感じで、個性じゃなくてプレイヤーとしての資質を出している感じ。特にギターが中心の曲と言うよりはピアノでのロカビリー中心かな。実はロバート・プラントもこういうの大好きだろ、って思うがこの時はまだ出会ってないんだな。

 「One Long Kiss」とか思い切り甘いメロディとフレーズ出しまくりでこれジミー・ペイジかな、ムードたっぷりのぎごちないギターソロがよろしい感じ。「Rave On」とかさ、時代を感じるポップなメロディな曲だけど冒頭のギターとかさすがスタジオミュージシャンってトコで、こういうのってどうやって弾くんだ?みたいなのがある。「Burn Up」なんかはこの時代のゴージャスな雰囲気と一本調子のリフで、なるほどヤードバーズ辺りには繋がっていくかもしれんという雰囲気。ま、そんな感じの基本歌モノロカビリー系統で占められていたセッション集。

 最近のリマスター盤とかボーナストラック盤ではこの後にロード・サッチの「Lord Sutch & Heavy Friends」から6曲くらい付けられていて、これはもうこないだも書いたけどボンゾも参加してて、思い切りZeppelinの音そのものでのバック演奏だから聴き応えある。さきほどまでの甘ったるい雰囲気は皆無で、その辺が才能だろうか、思い切りヘヴィロックしている。やっぱボンゾってロックだ。

Jimmy Page - Studio Works 1964-1968

スタジオ・ワークス 1964-1968  60年代にスーパースターになっていた若者達はそこから没落していくしかなく、仕事としてミュージシャンをやっていた若者たちはそのまま埋もれていくプレイヤーと、70年代に向けて羽ばたいていく連中とがいた。ニッキー・ホプキンスなんてのは微妙な路線でセッションマンでもありつつも随分と名のしれたプレイヤーになっていったものだ。そして常々こういった話で出てくるのがJimmy Pageなワケでね、60年代はまだ彼も10代だったにもかかわらずアチコチのセッションに顔を出してレコーディングに参加していたのは周知の事実。その断片を纏め上げたCDが昔は「Studio Works 1964~1968」なんてタイトルで出ていたけど、今はどうなんだろ?知らないけどなんかあるだろ。

 もちろんイミディエイト絡みのセッションも数多くあり、そこにいたからストーンズの連中やロッドや他の連中なんかも知ってるという環境だったワケで、同じような仕事をしていたジョン・ポール・ジョーンズもそんな知り合いだったってのはこれもまた知られた事実。ビッグ・ジムとリトル・ジムとしてスタジオ界隈では確かなセッションギタリストとして知られていたらしい。まぁ、そのヘンのいきさつはZeppelin本のJimmy Page部分にはたいてい書かれているので容易に調べがつくところだが、数多くの仕事していたことで果たしてどのレコーディングで自分が参加しているのかまで覚えてないということで、そりゃそうだろってくらいだ。このCDでも意外なトコロでの参加も目立つし、まるで知らないのもある。またロックとは無縁で、ともすればギターなんてほとんど要らないんじゃね?ってのもあったりするしさ(笑)。

 自分的にはNicoのソロ曲での参加が面白いな、って思ったな。面白いって言うか、NicoとしてもVelvet Undergroundとの出会い前で、女優時代からのソロシングル曲だからまだ全然普通な曲でね、そこでJimmy Pageが手伝ってるってのはなかなか良いよ。歌声は既にあのままだけどね。後はクラプトンとのジャムが割と収録されているのも面白いか。昔から有名だけど、二人でジャムったものが勝手にリリースされてることでお二人ともあまりよろしくは思っていない音源のようで…、それでもファンは興味深く聴ける楽曲群ですな。

 などなどと今聴くともっと聴きたいな…なんて思うものだけど、こんだけのスタジオセッションに参加していた下積み時代があってのYardbirdsからLed Zeppelinって思うと、なるほどねと頷ける部分も多い。様々な実験をしながらスタジオワークを覚えていったことだろうし、瞬時のレコーディングを要望されるワケだからそういう感とかセンスってのも磨かれただろうし、今じゃあり得ない事だろうけど、だからこそのJimmy Pageって事で、興味深い編集盤。

Jimmy Page - It Might Get Loud

It Might Get Loud [Blu-ray] [Import]  Jimmy Pageの名前が出てきた所で思い出したのが、ちょっと前にジミー・ペイジとU2のエッジとWhite Stripesのジャック・ホワイトの3人のギタリストにフォーカスを当てた映画があったんだ…と。どうなってんだろ?って調べてみたらDVDとかBDとか出てるんんだ…。日本版は出てないみたいなので字幕ないのはちょいと悩んだけど、まぁ、見たいからいいかってことで手を出してみました。ギタリストの話だろうから特に字幕なくても…う~ん、でもマニアックな会話してたら面白そうだな(笑)。

 映画「It Might Get Loud」を丸ごと見終わった感想としては…、う~ん、ジャック・ホワイトが提唱した映画なのかな?もっとも現役で一番の若手だからフォーカス度合いもエネルギッシュさも一番なことは当然っちゃ当然だが、目立ってた。ジャック・ホワイトってこんなにブルース好きなテネシー出身の人だったんだとかなり驚いたし、しっかりと音楽ルーツを持っているのとオールドタイプなスタイルを継承した人だったんだってのにも驚いた。アナログのオープンリールでデモ録りとかしてるしさ。しかも冒頭からギターのピックアップ作ってたりして、好きなんだなぁ~と。White Stripeってのはかなり狙って作ったバンドっつうか曲なんだな。見事。それがしかもサンハウスのスタイルだったっていうのもなるほど言われて見ればそう思うけど、そんな関連性は全然思い付かなかったしね。

 U2のエッジはと言えばやはりバンドで生きるギタリストだからこういうギターだけにフォーカスしたトコロにいるとちょっと飛び出しさ加減が足りない感じ。エフェクト効果によるスタイルや往年のスタイルとは異なるギタープレイだしね。その分ジミー・ペイジとのやり取りでジミー・ペイジが「ここホントにCなの?」と訊いてたりするからやっぱ独自のセンスでのコード展開だったりするんだろうな。ジミー・ペイジもそういうの好きだし、実は刺激になってたりしたんだろうなぁ。それにしても思い切り最初期のU2のテレビに出た時の演奏とか若すぎる。多分アイルランドで出てきたばかりの頃だろうけど。

 そしてジミー・ペイジ。今更だけど貫禄の一言。「胸いっぱいの愛を」をエッジとジャック・ホワイトの前で弾くんだけど、二人とも子供のような表情になって嬉しそう~に見てるんだよね、それ見てたら何か面白くなっちゃってさ、そりゃそうだよな、ジミー・ペイジが生で目の前で弾いてるのを見れるなんて思わなかっただろうし、気持ちが凄くよくわかってね。それと結構Zeppelin時代のプライベートフィルムが使われてて、見たことない8mmとか出てきててさ、ヘッドリー・グランジなんて初めて見たし、「Black Dog」=ホントにここにいた犬なんだけど、その犬が動いている映像とかあって驚いた。Yardbirds時代のジミー・ペイジのプライベートフィルムもあって、へぇ~ってなもんだ。ま、そういう希少度はともかく、純粋にギタリスト的に楽しめた作品かっつうとそういうもんでもないけど、皆良いスタジオと機材を持ってて色々と試してるんだなってのがよくわかった。ストーリーとか特にないので普通の方にはちょいと辛いかもなぁ。

The Firm - The Firm

The Firm  ツェッペリン解散後、最初に動いたのはやはりボーカリストでもあったロバート・プラントで、第一作目のソロアルバムはかなりの好評を博して日本公演も実現したというツェッペリン解散は哀しいけれど、プラントが見れたということで嬉し泣きしたファンは多かったはず。もっともその前にハニードリッパーズという覆面バンドでシングルが大ヒットするという出来事もあって、まだまだツェッペリンメンバーのソロ活動は安泰という趣も見られたが御大ジミー・ペイジに至ってはなかなかパッとした動きが見られず、先のハニードリッパーズにゲスト参加したり、ロニー・レインの救済のためのARMSコンサートに出演したり、映画「Death Wish」のサントラに曲を提供したりと何となくの活動程度で、ファンはまったくやきもきしていたトコロへ舞い込んだのが「ポール・ロジャースとバンドを組んだ」と言うものだ。

 ポール・ロジャースもソロ活動で多少やきもきしていた人の一人で、丁度ARMSコンサートでジミー・ペイジと共演したことからやるか、ってことになったらしい。元々バドカンの時はツェッペリンのスワンソングレーベルからレコードを出していたりペイジもバドカンのライブにゲスト出演したりしていたので古い付き合いだったのもあったみたいだが。

 さて、そんな事で出来上がったバンドがThe Firm。別に悪くはないんだけど、基本的にポール・ロジャースが作り溜めていた曲をバンドでやったと言うような出来映えでジミー・ペイジのあの強烈な作曲センスは目立っていない。この頃ジミー・ペイジはツェッペリン時代と同じような作曲方法でバンドに望むのを止めていたので、どうしてもこういう出来になってしまったとか…。またはかなりドラッグに溺れていたジミー・ペイジを救うためにポール・ロジャースが手を差し伸べていたのでポールの曲ばかりになったとか。

 ま、それでも、だ。シングル「Satisfaction Guaranteee」や「Radio Active」なんてのはそれなりにヒットしたし、プロモビデオではテレキャスを低く構えてバイオリン奏法をしゃれで弾いている姿を見れてね、これがまたかっこよかったんだな。アルバムはかなりポール色が強くてジミー・ペイジ節は炸裂してこないけどさ。ところが一枚で終わらずにツアーをして二枚目「Mean Business」まで制作したんだよな、このバンド。何となく新たなことにトライしようとしていたジミー・ペイジだけど、ポール・ロジャースという強烈なマルチプレイヤー/ライターと組むのはしんどかったみたいだな。多分人が良いので自分のエゴだけで進めることはなかったんじゃないかなぁなどと勝手な推測。

The Firm - Mean Business

Mean Business  有名バンドのフロントマン同士がバンドを組むとスーパーバンドと呼ばれて異常なまでの期待が掛けられることもしばしば。先日のベックとクラプトンみたいなセッションならまだしも、それがバンドとなると出来映えも当然ながらフレーズや曲の良し悪しやなんやかんやと全てに至るところでマニアから一般ファンまでチェックされてしまい、なかなか新しい方向で指向性をきちんと打ち出せるということは難しいようだ。ということがその時にはなかなかわからずに受け入れられないケースが多く「失敗」と言われるんだろう。

The Firm - The FirmThe Firm

 ポール・ロジャースとジミー・ペイジの合体バンド、ザ・ファームもそうしたバンドのひとつ…、というかさ、ジミー・ペイジの場合は誰と組んでもスーパーユニットとかスーパーバンドとか言われるんだからもうしょうがないだろうと思うのだが…、それ毎に作品の傾向を替えたり作曲の仕方を変えたり音色を変えたりして新しい試みに常にチャレンジする人なのだが、聴いている側がどうしてもZeppelinをイメージしてしまうので、上手くいかない。このザ・ファームもそういうイメージで見られていたにもかかわらず、ファーストアルバム「The Firm」リリース後にツアーに出て、更にセカンドアルバム「Mean Business」まで制作してツアーに出ているのだ。それなりに力の入ったバンド活動だったし、今改めて音を聴いてみるとやっぱりジミー・ペイジらしいギターのセンスと作曲のセンスがそこかしこに散りばめられているではないか。もちろん融合作なのでポール・ロジャースの作曲分も入っているんだけど、それもジミー・ペイジの味付けがしてあって、悪くはないと思う。ただ、キャッチーな曲というかインパクトの強い楽曲なりリフなりっつうのがないから全体の印象が薄くなっている。その辺がちょっと打ち出しきれなかったところかと。

 最初の「Fortune Hunter」のギターからしてもやっぱりジミー・ペイジらしいヘンさを持ったリフなんだよね。ポール・ロジャース作の「Live in Peace」なんかのギターソロもかなり弾き倒しているし、きちんとギタリストしたジミー・ペイジってのを聴ける。そこにベースのトニー・フランクリンの意地と個性、更にクリス・スレイドのドラムが重なってきて、バンドらしいサウンドになってるしさ。ホント、曲も悪くないけどウケる曲がなかったってのが問題。聴き込むくらいの魅力を放っていないのもあるけどさ。ギターの音色がね、全編コーラスみたいなのがかかった音になってて、好みではないから、ってのはあるけど、それもまぁ、ザ・ファームというバンドの音の色だってことで聴けばいいのか、と。ポール・ロジャースの歌声だって、それまでのフリーやバドカンや以降のソロでの歌とは大きく異なっていて、もっとハードロック的に歌っているから本来のソウルフルなボイスを生かし切れていないってのはある。お互い新しいことをやる領域に入っていて、それはそれでよかったんだろうけどね。

 「Dreaming」のギターソロのフレーズとか思い切りジミー・ペイジだしさ、もうひとつふたつヒネってサビをキャッチーに持ってくるとかすれば良かったのになぁ。80年代半ばのロックの音にしてはかなり異質なのは当然として、前作「The Firm」よりも充実したアルバムには仕上がっているように思うけど。やっぱ新人バンドのセカンドとして聴けばかなり良いんじゃない?

 これ以降ポール・ロジャースとジミー・ペイジが一緒にプレイしたのが一度もなくって勿体ない。ポール・ロジャースの「マディ・ウォーター・ブルーズ」でもジミー・ペイジには参加してもらいたかったらしいけど、実現しなかったしね。

Beck Page Clapton - A.R.M.S. Concert

アームズ・コンサート ~三大ギタリスト夢の競演~  ロック好きなヤツならば三大ギタリストと云えばピンと来る。それが一堂に介して行われたライブが過去に一度だけあった…。有名な「アームズ・コンサート ~三大ギタリスト夢の競演~」ってヤツ。ベック、ペイジ、クラプトンの三人で最後に「レイラ」をセッションしまくるというものだが…、そもそもはロニー・レインの筋ジストロフィーという病気の治療方法にカネがかかるってことで、その研究支援機関の資金集めを目的としたものらしく、英国で二日間、アメリカでも何日かツアーが行われていたらしい。

 英国のロイヤルアルバートホールでの演奏がDVDでリリースされているんだけど、その話題ほど演奏の出来映えは大したコトないのが現実。もちろん集まってプレイするという記念事業としての見方なので中味にはそれほど注意する必要もないんだけどさ、見ていてこのメンツの割には全然面白くないな、ってなモンだ。クラプトンのバックにはチャーリー・ワッツやビル・ワイマン、全編出ずっぱりのサイモン・フィリップスがドラムに居座ってるけど、全然曲覚えてないしさ(笑)。お馴染みのパーカッションプレイヤー、レイ・クーパーがもの凄く良い味を出しているのが救いだね。それとアンディ・フェアウェザー・ロウがコーディネイター的に参加していながら自信でも一曲披露してる。それとスティーヴ・ウィンウッドも参加してるか。まぁ、演奏的にはそれなりだけどリラックスしたセッションっつう感じで、ウィンウッドの歌声の素晴らしさが光るけど、なんつうかな、いまいち。ウィンウッドのソロもちとなぁ…。スペンサー・デイヴィス・グループの「Gimmie Some Lovin」は驚いたけど。

 んで、やっぱりジェフ・ベック。サイモン・フィリップスはもともとここから連れてきてるだろうから当然一番バンドとしてまとまってるワケで、ベックの革新的ギターの片鱗がしっかりと見れるのは美味しいね。やっぱりひと味もふた味も違うプレイを余裕でぶちかましてくれる。ある意味この人のライブって外れないよね。いつも面白いからさ。まさかの「Hi Ho Silver Lightning」で自信の歌と客との掛け合いなんて全く考えられない行動が…、珍しいっす。

 そして本命ジミー・ペイジ。やっぱりこの人はロックだ(笑)。クスリ決めまくって出てますってのがバレバレで(笑)。かっちょいいんだよ、存在だけでさ。完全に浮いてるもんなぁ…。そしてツェッペリンと云うバンドの凄さはこういうにわか仕込みのセッションでは絶対出来ないことが既に証明されてしまって…、ソロの曲はともかく、インスト版「天国への階段」だってバックは全然ボロボロで、こんなんじゃギター弾くのもノレないよなと思うくらいにバラバラで曲を知らないでプレイしすぎ。やっぱツェッペリンって特殊なバンドなんだなとつくづく。それは後にライブエイドでも十二分に証明されているけど、ここで初めて露呈した事実だな。でもジミー・ペイジのギターの音は完全に新しくなってて、The Firmサウンドに近い。それとテレキャスなんだけど腰上辺りで弾いているので長い腕が余ってる(笑)。まぁ、テクニックってのはおいといてね。歌があるのはウィンウッドが歌っているのでそれなりだけど、それもいい加減でさ、全然適当でやる気ないんだもん。この中でジミー・ペイジが満足できたミュージシャンって誰かいたんだろうか?と思うくらいボロボロ。

 ちなみにこの後のアメリカ公演ではウィンウッドが離脱して、ポール・ロジャースが参加。そこでジミー・ペイジとの共演が深くなっていってThe Firmの曲を既に実験的に演奏している。それからウィンウッドの枠はジョー・コッカーが参加して埋めていた。最後のアンコール後のセッションも「With A Little Help My Friend」が取り上げられていた。圧倒的にアメリカ公演の方が出来映えも良いんだけど、まぁ、資金集めだからしょうがない、さっさとリリースした方が良いもんな。

 そうして最後のセッションは…、いや、語れることはないっす(笑)。ベック。クラプトンはもう安定した適当なセッションなんて余裕で出来るワケだしね。ジミー・ペイジさんだけはね、こういう時いつも問題児。昔は優秀なセッションプレイヤーだったのにツェッペリンであまりにも個性的な音を出し続け過ぎたからか、セッションでギターを弾くには個性的すぎるんだよね。だからこういう時難しい…。そのまま。でも「天国への階段」を演奏後のスタンディングオベーションは他のどのシーンでも見られないので、やっぱり偉大な人なのです。

Jimmy Page With Roy Harper - Whatever Happened To Jugula

Jugula  いわゆる80年代の音には全く影響を受けていないというか受けるはずもないというか、全く独自の道で生きているというかマニアックというか趣味人というか流行なんぞ一切関係ないというスタンスをそのまま貫いているというのもこの人くらいなのかもしれない。しかもそんな時代に出すアルバムとしてはまったくポップシーンとは関係のない作品だったりして、さすがだ、と後になって思うことではある。

 1985年リリースの「Jugula」。ロイ・ハーパーとジミー・ペイジのコラボライブアルバムとして出されたもので、基本ロイ・ハーパーのライブにジミー・ペイジが参加したというものなので知った曲があるワケでもないけど、興味深い一枚。そもそもジミー・ペイジはロイ・ハーパーのアルバムにも何回も参加しているし、70年代にもライブに参加したりしていて何かと交流が深いことは有名。そのロイ・ハーパーは日本ではあまりメジャーではないので、このジミー・ペイジ参加アルバムというものがきちんと取り上げられることも多くはないね。

 そうだなぁ、音的にはまずエレクトリックフォーク…、しかもサイケデリック風味がかったような…、全体的にフェイザーのかかったようなフォークアルバムで、ロイ・ハーパーにしてはかなり激しい部類の作品で、これはやっぱりジミー・ペイジの参加の影響か。ジミー・ペイジは多分エレキで参加しているものが多くて奥の方でオブリガードソロを奏でているというものが多い。もちろんアコギでも参加しているんだが、多分そうだと思うけどな。音的には更に鍵盤もあるからちょっと変わった音楽になっていて、一概にフォークとも言い切れないんだよね。英国ではカルト的人気を誇るロイ・ハーパーだけどその分なかなかわかりにくい、だろうなぁ。そこでジミー・ペイジがジョイントライブしたんだから余計に神格化されるってもんだが、このアルバム、1984年の夏に行われたライブを収録したもので、こうして聴くとジミー・ペイジの面白いセンスが結構全開している感じ。その前にリリースした「Death Wish」のサントラの延長とも云えるかもしれない音色はツェッペリン時代とは大きく異なるし、まぁ、そのあとThe Firmに行くことを思えば、確かに音的にはあの音色だね。

 しかしロイ・ハーパーって不思議な音だ。70年代のアルバムでは「IQ」とか有名なのかな。ジミー・ペイジ参加作品だと「ライフマスク」、「Valentine」とか「Stormcock」とか…、もちろんそれ以外も結構参加していてロイ・ハーパーのバックバンドメンバーみたいになってるかも(笑)。

Roy Harper - Valentine

Valentine   1974年リリースのロイ・ハーパーによるそのタイトルもズバリの「Valentine」。内容もしっかりとラブソングを多数収録したってモノらしい。歌詞まではわからんからさ、これを聴いてラブソングって良いな〜なんて思うほどわかりません。歌詞もわからんし曲がラブソング?って言われてもそんなことないし。アルバムの話題性としちゃ、有名な話で「Male Chauvinist Pig Blues」って曲ではロイ・ハーパーのバックを固めるのがジミー・ペイジ、キース・ムーン、ロニー・レインという布陣。

 アルバム内の他の楽曲と比較して圧倒的にロック色の強いフォーク調でガラリと曲の色が違うんでなるほど、ジミー・ペイジだな、とわかる。キース・ムーンとかはもちろんあのままなワケもなく地味なのでやや残念。そのほかではイアン・アンダーソン、マックス・ミドルトン、デヴィッド・ベッドフォードアレンジなどなどと錚々たるメンツが揃ってきているが、どれもこれもロイ・ハーパーからの要請じゃなかったんだろうな〜と思う。そのヘンが凄いんだよね。今や世界的に歴史的バンドになっているLed ZeppelinとPink Floydの全盛期のアルバムにロイ・ハーパーが絡んでいるワケで、Zepは「Hats off to Roy Harper」でPink Floydは「Have A Cigar」でのボーカル…、どうしてそんなに敬まられたのかよくわからん、未だに。作品を聴いている限りではそんなに凄い、っつうのが自分にはイマイチピンと来ない。多分英国人にしかわからないセンスの部分があるのだろう。

 んで、このアルバム「Valentine」ももちろん基本フォーク一本のアルバムで歌い上げているものだけど、確かにフォーク、って感じじゃなくてトラッドフォーク的な人だし、独特の雰囲気と曲調なのは確か。この近辺の作品ばかり持ってて聞くんだけどどれもこんな感じ。もっともっと知り尽くさないといけない人の一人なんだけどなかなか…。

Roy Harper - HQ

Hq  英国ロック史に燦然と名前を残しながらもその実無名でもあるという不思議な人がロイ・ハーパー。Pink Floydの「Wish You Were Here」ゲストボーカル参加やLed Zeppelin「レッド・ツェッペリンIII」では曲のタイトルに名前が登場してしまうほどの人物なのに、ロイ・ハーパーの音楽についてはほとんど知られていない。何かのロック本なんかを見るとプログレフォークシンガーという訳の分からない書き方なんてのもあるので、フォークなのか?何だ?みたいな感じでね。ピンと来ないんだよ。かと言って探して買い求めるほど自分はロイ・ハーパーを聴きたいのか?って感じでもないし…と。難しい立ち位置の人です。

 そんなロイ・ハーパーのアルバム史の中ではかなり上位に位置すると言われている「HQ」です。1975年にリリースされた作品で、レコーディングスタジオがPink Floydと同じで、そのPink Floydは隣で「Wish You Were Here」を録音中だったことから「Have A Cigar」での客演が実現したのだが、その時ロイ・ハーパーが録音していたアルバムで、こちらにはデイブ・ギルモア、ジョン・ポール・ジョーンズ、クリス・スペンディングにビル・ブラッフォードというバックの面々。凄いスーパーバンドが後ろに従えられていて、ある意味では夢のセッションでもあるが、そんな布陣がこのアルバムで叶えられている。みなさん個性溢れる人ばかりなので聴いているとちゃんとわかるのも嬉しい。ブラッフォードなんて個性的だもんな。

 さて「HQ」の音…、その前のアルバム群数作にはJimmy Pageが参加していたのでフォーク寄りの作品群だったのだが…、ってJimmy Pageが参加していたので、って言う言い方もヘンだが(笑)。今作「HQ」ではロック、R&R、フォークなどなどバリエーションに満ち溢れている作品で充実している。中でも「Forget Not Me」なんて聴いているとLed Zeppelinのアコースティックな世界観そのままが聴けるので面白い。なるほど、そういう影響だったりしたのだな…と。一方でPink Floydの「Have A Cigar」とまるで同じ風味を感じる「Hallucinating Light」ってのも続く。それでもまだまだロイ・ハーパーの奥深さには自分的には近づけていない気がするのであまりにも深すぎる人物。音楽活動そのものは深くもないのに参加しているアルバムが幅広い実力派ミュージシャンのものばかりってのもセンスの良さだろう。Kate Bushのアルバムにも参加してるし。

 深い…、4~5枚のアルバムを聴いたことがあるんだけど、いつも深い感銘を受けながらもなかなか入り込めない、と言うか聴いた時は入るんだけどどうしても残ってこない。でも多分英国の音楽だから何度も聴いているとどこか懐かしさを覚えてしまう音楽なのだろう、心地良さはぴったりと当てはまる。それにしても春夏に聴く音楽ではないな(笑)。

XYZ - XYZ

奇跡―ジミー・ペイジ自伝   1981年、元イエスとなったアラン・ホワイトとクリス・スクワイアはジミー・ペイジと知り合いセッションを画策する。古くからの実力派として知られた鍵盤奏者デイブ・グリーンスレイドを巻き込んでのセッションは当初はロバート・プラントも入れてのジャムとなったが、プラントは何らかの理由でこのセッションから離脱、結果的に残されたメンツでジャムってデモテープまで作成するがどうにも日の目を見るまでのクォリティに仕上がらないと踏んだのか、4曲のデモテープが出来上がっていること以外はあまり知られていることはない。そしてこのプロジェクトはひっそりと崩壊し、またそれぞれの活動へと戻ることになった。それがXYZ=eX, Yes, Zeppelinのプロジェクト名だ。

 まぁ、古くから知られてはいたけど音を聴けたのは90年代中盤くらいかなぁ、ワクワクしたけど聴いた時は「?」な部分も多かったし、やっぱりスーパーバンドってのは話題ほどでもないんだよな、って感じ。もうThe Firmとかも解散してたし、そういう音があったのも知ってたからここで聴けたセッションってのも時代を考えるとそういうもんかって気がした。半分はジミー・ペイジも積極的に絡んでいそうだけど半分はイエスそのものだし、って感じな音だ。Zeppelinらしさってのはほとんど出ていなくてイエスの残党セッションに顔を出して弾いてる、に近い感触。…となると別に面白くもないワケで、実際面白くもない(笑)。ジミー・ペイジって結構人が良いのか、他人に合わせたセッションってやっぱり上手くやるんだよねぇ…、元々そういう仕事してた人ってのもあるけど。自分が自分がって時は凄く出て来るんだけど、バンドとかセッションになるとそうでもなくて無難にこなしちゃう。ここでもギターは多分テレキャスなのかな…あのギラギラしたレスポールの音じゃなくてThe Firmで聴けるちょっとジャズコー入ったような音でのセッションだもん。

 まぁ、それでもさ、歴史の一部だしこういうのがあったからこそ、ってのもあるしジミー・ペイジフリークからしてみればそれでもなるほど、って研究材料にもなるし売るなら売りになるだろうしいいんだけど、アラン・ホワイトって人はホント、人脈が広い人ってのもわかる。ジョン・レノンからコソフ、ジミー・ペイジだもんね、んでイエスでしょ、ロック的ドラマーなのにこの人も多分人が良いんじゃないだろうか(笑)。

Willie & Poor Boys - Willie & Poor Boys

Willie & Poor Boys  80年代半ば、ミックとキースの不仲がピークに達したようで、バンド活動などまったくしていない時期があった。その時はもう解散の噂ばかりが飛び交っていて決定的にしたのはミックのソロアルバムリリースとライブ活動、そして極めつけはキースのソロ活動開始。この「Talk Is Cheap」は良いアルバムだったなぁ。そのせいか、ミックにも焦りが出たのかストーンズでの活動開始と待望の日本公演という運びで今に至るのだが、その空白の期間にヒマだった他のメンバーは割と好き勝手に活動できたようで、それはそれで良い期間だったのかもしれない。その中で有名なのはロン・ウッドとボ・ディドリーのセッションだったり絵画活動だったりするが、忘れてはいけないのが放蕩息子ビル・ワイマンの活動歴。そもそも1983年に有名な「アームズ・コンサート」と言うのを開催しているのだが、その延長線上で相変わらずロニー・レーン救済のための活動ってことで1985年に今度はアルバム「Willie & Poor Boys」とライブ映画「Willie & The Poor Boys」をリリースしているのだった。

 自分のロックの角度として「Willie & Poor Boys」はジミー・ペイジ参加の作品、しかもバックがビル・ワイマンやチャーリー・ワッツっつうことで早い時期に入手して聴いていたけど、以降そんなの全然聴かなかったからすっかり忘れてた。中身は確か古いロカビリーだったような…ってことでふと思い出したので手にしてみる。アルバム「Poor Boy Boogie」の方でのメインメンバーは
Bill Wyman: bass, percussion, vocals
Charlie Watts: drums
Andy Fairweather-Low: guitars, bass, percussion, vocals
Steve Gregory: horns
Willie Garnett: horns
Ray Cooper: percussion
Mickey Gee: vocals, electric guitar, acoustic guitar
Kenney Jones: drums
Jimmy Page: guitar
Chris Rea: vocals
Paul Rodgers: vocals
Henry Spinetti: drums
Geraint Watkins: piano, vocals, organ, accordion
Terry Williams: drums

ってことで、曲によりけりの参加者ってのがあるんだが、自分が一番気になっていたジミー・ペイジさんはオーティスのカバー曲「These Arms of Mine」とリトル・リチャードの「Slippin' and Slidin'」で、当時の相棒だったポール・ロジャースと共に参加している。しかもこの頃結構頻繁に登場していたストリングベンダーのテレキャスでの参加だなこれは。当然その曲ばかりを聴くのだが、「These Arms of Mine」の過去良いことこの上ない。オーティスの曲をポールが歌ってるんだからそりゃもうねぇ。そして今回ブログを書くに当たってアレコレネットで調べるんだけどその時に驚いたのがYouTubeにこのプロモビデオがアップされていたってことだ。当時も見たことなかったし、以降もアレコレZeppelin関係は漁っていたけど見たことなかったなぁ、このビデオ。見つけてかなりびっくりしたのと久々に始めてのジミー・ペイジに出会えて嬉しかった♪ 全然かっこ良くないけどこの頃はこんなんだったな~って。こうしてみるとまだまだイケたのに、と思う。しかもバックのメンツも豪華でかなり不思議なバンド構成。ストーンズとかThe Firmとか上手く進まなかったらこのメンツでのバンド結成とライブ活動、アルバムってのもあったかな。ま、それは今回の「Willie & Poor Boys」でも出来上がってるか…。

 「Willie & Poor Boys」は所詮あの年代の連中が集まって救済企画やろうってことだからオリジナル作って肩肘張ってなんてことはなく、オールドタイムなロカビリーのカバーばかりで随分と楽しそうにやってる。その模様は映画版の方でも見れるので豪華メンバーによるロカビリー満喫大会としてはたっぷり楽しめるアルバム。みんな好きなんだねぇ…。

Jerry Lee Lewis - Last Man Standing

Last Man Standing  50年代にエルヴィスと人気を一瞬だけ二分したとも言われるピアノロックンローラーのジェリー・リー・ルイス。この人の場合は生き方がロックンロールだったよな。どこ見ても13歳だか14歳の従姉妹を嫁にもらったことが英国ツアー中にバレて大騒ぎになって、その後はロリコン呼ばわりされて業界から抹殺されてしまうという不遇を受けて、当時「ザ・キラー」とまで呼ばれた異名を持つジェリー・リーだったが、さすがに格下げされてからは這い出て来れなかったようだ。

 しかし、50年代当時、もちろんピアノという楽器を弾ける以上、当然ながら音楽センスもあり、教育も受けているワケで、しかも貧乏暮らしから出てきたわけではなく、中流家庭から出てきたピアノ弾きによる反逆のスタイルとしてのロックンロールだったワケでそりゃ、若者はみんななびくだろうな、と。そして今でも有名なロックンロールの名曲が二つ、燦然と輝いている。「The Great Balls of Fire(火の玉ロック)」と「Whole Lotta Shakin' Going On」だ。とにかくどちらも激しいピアノの音がアタマの中で鳴りまくるくらいに印象深い曲で、これも誰かのバージョンで多分聴いたことがあるんじゃないかな。一時期映画のサントラでも結構使われてて、「トップガン」とかさ。そうそう、映画と言えば、この日の伝記映画っつうのもあって、まんまのタイトル「グレート・ボールズ・オブ・ファイヤー」なんだけど、結構ストレートに書かれている映画みたいで、これでこの人ってのが何となくわかったもん。その少女妻役のウィノナ・ライダーも初々しくってよかったんだが(笑)。

 音的にはさっきの二曲がメインになるし、他にもカバー曲で「Little Queenie」なんてのも割と自分のレパートリーにしていたみたいなのでベスト盤なんかにも入っていることが多いみたいだね。まぁ、元祖っつうのも聴いてみると良いんじゃないかな。今度この人、新作出すらしくってさ、そのゲストが凄いんだよ。詳しくは彼のオフィシャルHPで見てもらえればいいんだけど、初っ端からZepの「Rock'n Roll」をカバーしていて、それがまたジミー・ペイジ参加なワケで、それがまたジミー・ペイジさんのあのギターフレーズからトーンからモロにペイジさんの音をしていて興奮しちゃったもん。

う〜む…トリビュートっつうか最近こういうのよく出るんだけど、アーティスト本人達からしたらとんでもなく光栄なことだろうし、夢みたいなことだろうからなぁ…。手に入れないとダメな作品だよね。しかし、50sロカビリーの人のこと書いてて、何でまたその人の新作なんてのが書けるんだろうか(笑)。年は関係ないんだねぇ…、この人今75歳くらい?う〜む…。

Foo Fighters - Live At Wembley Stadium

Live at Wembley Stadium [DVD] [Import]  昨年の今頃はレッド・ツェッペリン再結成ってんで異常に盛り上がっていた時期でもあったなぁ〜とふと思い出した。あれからもう一年が過ぎて、SHM-CDはリリースされたもののライブなんかについては全くアナウンスもなく、そのまま過ぎ去ってしまったものだ。一年が滅茶苦茶早いのも困りもの。こうしているウチにペイジもプラントも歳を取っていくんだから早く動いて貰いたいものだ。

 などと思っていたんだが、2008年6月にフー・ファイターズがロンドンのウェンブレーで二日間の連続のライブを行った際になんとジミー・ペイジとジョン・ポール・ジョーンズがゲスト参加していたのがオフィシャルのDVD「Live at Wembley Stadium」としてリリースされていた。出演当時にも話題になったんでYouTubeで早速見て「おぉ〜」と思っていたんだけど、やっぱりDVDでリリースしましたか、フーファイさんよ。

 ってなことだが、ウェンブレー二日間の大規模公演ってのはクィーンもやってたし、まぁ、自信のあるロックバンドなら取り組んでみる企画なんだろうな。オアシスとかもやってたような気がしたし。会場の音ってどうなんだろ?あんまりよろしくなさそうな気もするんだけど、そういったことはもちろんDVDからはわからないので、盛り上がりまくっている観客にとってはどっちでも良いことなんだろう。

 フーファイももう15年選手くらいになってきて、ベテランの域に入ってきてるし、ヒット曲もたくさんあるのでそれだけでライブは埋まるんだろうけど、新曲からともちろん往年のヒット曲なんかでセットを並べている。中盤以降は結構聴いた曲だなぁ〜とマジマジと見てたりするんだけどね、やっぱアンコールのZep組が出てきたところが感動。デイヴ・グロールもホントに好きだったんだろうなぁってのがわかる。夢が叶った、っていう瞬間なのがわかるもん。出てきたペイジなんかは全然平然としてるんだけどさ。んでデイブも「Rock'n Roll」では自分でドラム叩いて…これがまた見事にボンゾのコピーでさ、ペイジも笑ってウケてる。ボーカルはドラムのヤツなんだけど、スタジオ版の歌メロだからライブで聴き慣れなくて不思議な感じしたけど、そりゃそうか、普通はそうなるか、とZep好きからしたら違和感あるけど…と納得。割と思い切り歌っていてよろしい。そして「Ramble On」はデイヴがボーカルで参加している。どうしてこういう選曲になったのか…、ジョンジーを目立たせたかったのかな、などと勘ぐってしまうけど、とにかくかなりZep的な感じのするライブショウになっていたのは面白い。やはり貫禄のあるお二方でしたな。

 そんなシーンのために見る価値があったこのDVD、最近はDVDも安くなってきているので手軽に買えるのも問題だな…。今のところ最新のペイジとジョンジーが見れる映像です♪

Robert Plant and Alison Krauss - Raising Sand

Raising Sand  巷ではレッド・ツェッペリンの話題が非常に多くなってきたなぁとあちこちで感じることが多くて、やっぱりその器の大きさを実感するんだけど、それに肖って、と言うか全く別のところから話題となっていたロバート・プラントとアリソン・クラウスのユニット作品「Raising Sand」。ジャケットの雰囲気が非常に良かったのでちょっと聴いてみようかな、ということで登場。

 アリソン・クラウスって何者?ってところから遡らないといけないのだけど、彼女は既にキャリア20年くらいになるブルーグラスシンガーでフィドル(バイオリン)奏者としてその筋ではかなり著名な人らしい。どういういきさつでプラントと知り合って一緒にアルバムをリリースすることになったのか知らないが、なかなか面白い試み。

 さて、作品「Raising Sand」を聴いてみるともの凄くリラックスしたカントリー風味の漂う作品に仕上がっていて、別にプラントである必要性は全くないのだが、プラントの古くからのアメリカンテイスト趣味からするとやってみたかったんだろうなぁという感じかね。Zepで聴かせていた絶叫の雄叫びなんぞはもちろん姿を消していて、P&Pの時にちょこっと披露していた民族回帰の歌い方でもなく、もっともっとリラックスしたつぶやきに近い歌い方で、まぁ、不思議はないけどさ。聴いていると「ああプラントだなぁ」と言うのはよくわかる。作品的には可もなく不可もなく、流している分には全然心地良い音楽で、決してロックではないので良いんじゃない?ってトコか。しかし一曲だけペープラでやってた曲をここで全然違うアレンジでやってる。コレ聴くと、あぁ、ロックって何なんだろうなぁ〜とか思う(笑)。それくらい砕けてるし、この浮游感サウンドに馴染んでしまっているんだよ。それとオールドロックファンには馴染みの深い「Fotune Teller」もヘンなアレンジでプラントが歌ってる。そうThe Whoなんかが初期にやってたアレ。へぇ〜、ってなもんだよね。

 アメリカのカントリー系サウンドの好きな人にはかなり有名な人達が参加していたり、メジャーなカバー曲をやっていたりするそうなのでそれだけでも話題になる価値があるようだ。生憎自分的には全くおかど違いのジャンルの世界なので全てが新鮮な曲としてしか響かなかったけど(笑)。しかしこういうのやるなら英国からアイルランドのサウンドをきちんとやってみて欲しいなぁ、プラントさんよ。

Robert Plant - Pictures At Eleven

11時の肖像  そういえば偉大なるバンドのボーカリスト達もそれぞれソロアルバムっつうのを出しているんだよなぁ、と思いつき、あちこちを探し回って引っ張り出してくる…、おぉ、あるあるあるある、あるけど…、全然記憶にないぞ(笑)。大体こういうボーカリストのソロアルバムってのは全く面白くないものと相場が決まっていて、それはもちろんギタリストなんかでもそうなんだけどさ、やっぱりバンドのマジックが働いていた中での偉大さだったっつうのはもう絶対的に証明されていて、全く違う雰囲気とか違うジャンルへの挑戦とかしかないんだよね。たまにスーパーバンドとかってことが話題になるけど、なかなかそれも上手く行かず仕舞ってのが定説。そんな中でも一番顕著な人です。

 ロバート・プラントの1982年リリースの初ソロアルバム「11時の肖像」。ツェッペリンの「コーダ(最終楽章)」のリリースを遅らせてでもこのアルバムは売りたかったんだろうと云うことなんだが…、そしてその数ヶ月前にはジミー・ペイジが「ロサンゼル」のサントラをリリースしていたので、正に解散後に違う形でやってきたツェッペリンフィーバーだったんじゃないかな。しかし今の時代に燦然と歴史に輝いているのはもちろんツェッペリンの「コーダ(最終楽章)」なワケで…、いや、それこそがもうしょうがないんだけど事実よ。こだわるつもりもないけど、音的にねぇ。

 いやいや、それでも一応聴きましたさ。巷で評判の良いファーストアルバム「11時の肖像」を。それは多分この後ソロツアーで日本に来たから余計に伝説化されているんだと思うが、冷静に聴いてみると…、う〜ん、中途半端(笑)。ドラムにフィル・コリンズと数曲でコージー・パウエルを配して意欲満々の作品。そして出てくる音もそれなりにツェッペリン的なサウンドの構築になっているもんだから余計にタチ悪い(笑)。どうしたってツェッペリンと比べてしまうし、聴いていれば物足りなさを感じるワケで、あぁ、ドラム、ここはもっとこうやってくるだろう〜とかフィルインはこうくるだろ〜、とかさ。ギターにしてもやっぱりそういう想像が働くので余計に聴けない…。いや、一生懸命それらしくやってるというのか、どこに向かうべきなのかっつうのも模索してるし、かと云って全然違う方向ってのは自分の求めているロックではないだろうし。結局一番ジレンマに陥ってしまったのがプラントなんだろうと思う。なんてったってこの人がこの声で歌ったらそれはもうツェッペリンなんだから。圧倒的な象徴だもん。それがメロウでポップなものやったってさ、やっぱりねぇ。キライじゃないけどだったらもっとハイレベルなアレンジで聴きたいし…。コージー参加の「Slow Dancer」が評価高くて、確かにこのアルバムの中では際立ったサウンドで、テンションも高いしある意味独自性のある音でもある。後期ツェッペリン的なものではあるけど、よくできてる。でも、物足りない。ボンゾなら、とかペイジなら、とかジョンジーのアレンジなら、と思わせてしまう曲だからこそ余計に。故に評判が高いのもわかるし、評価したくなるアルバムと取り組みなのは事実。でも、っていうのが入ってしまうので難しい。

 ホントにねぇ、この人可哀相、というのかツエッペリンでやってたことが一番やりたかったことなのにそこから外れなければいけないっていうか、そのおかげで迷走するんだよね。1988年の「ナウ・アンド・ゼン」からのシングル「Tall Cool One」でツェッペリンをもじることでようやく融合点を見つけた感じで吹っ切れたみたいだけど、一番ファンが期待していた時期にはどうしようもなかった。だから90年代になってからは逆にツェッペリンの影に引きずられないで独自の活動になったんだなぁと。

 ん?音についてあんまり書いてない?いや、ボーナストラック入りもリリースされたことだし、聴いてみるといんじゃないかな。圧倒的にツェッペリンの歌声だもん。違和感が残るっていうだけで。ちなみに自分はこれを聴いた後どうしても物足りなくてツェッペリンを聴きまくってしまったが(笑)。

Robert Plant - The Principle of Moments

Principle of Moments ツェッペリンメンバー関連のソロアルバムって結構聴いたけどどれもなぁ…って印象が強かった。もっともジョンジーとか出る前だからジミー・ペイジとロバート・プラントくらいなモンだが、殊にロバート・プラントのソロってのがねぇ…、結構苦手でした。Led Zeppelinであれだけ歌って叫んでいた人がどうしてなぜにこんなにアダルトでおしゃれな音をバックにソフトに歌うんだろう?って。自分も若かったからアダルトなロバート・プラントなんて理解してなかったっつうのはあるけど。まぁ、それからもちろん何度もソロには挑戦して聴くんだけどね。やっぱり好みではないな…。

 1983年リリースのセカンドソロアルバム「Principle of Moments」。前作はコージー・パウエルとの合体で話題になったが、今度はフィル・コリンズとの合体で話題になった…と言うかしていたらしい。まぁ、この頃のフィル・コリンズって言ったらどんな仕事でもこなしてソロアルバムは売りまくってサントラだろうがセッションだろうが何だろうがやっていてひたすら王道ロック路線に近寄って来てもいた。クラプトンとかさ。まさかプログレ畑のジェネシスからロバート・プラントとかエリック・クラプトンとか一緒にやるなんてのは出てこなかったから、遥かにミュージシャンだったんだろう。

 ところが自分的にはフィル・コリンズってのは理由はいっぱいあるんだろうけどどうにも受け付けない人なんだな…。多分、どう考えてもルックスでダメなんだが(笑)、それで凄いドラマーとかミュージシャンと言われてもどうも…ね。いや、偏見ですが…。そんな偏見を抜きにしてこのロバート・プラントのセカンドソロアルバム「Principle of Moments」です。うん、うん、うん…、う~ん(笑)。確かにですね…、新たな領域に進出しているしソフトでアダルトで透明感のある美しいポップスをやってくれています。英国的とも言えるしアメリカ狙いとも言える音で、その音の処理がどうにも時代を物語るサウンドなので余計に古臭さを出してくれるのですが、正直言って今の時点で聴く価値があるのか、と言われればそりゃあんた、ほとんどないですよ、と答えたくなるくらい軽い。聴かなくても害はないし、聴いても残らない。そんなアダルトなサウンドなので今でも自分では消化できていない音楽です。

 綺麗だよ。綺麗だしホントにムードも出ているのでハマれる人は凄くハマれるのかもしれない。実際に「In The Mood」とか「Big Log」とか人気のある曲もあるしね。あ、一応書いておくけど、散々聴いたけど「自分にはダメ」っていう意味です(笑)。ただこのアルバムのツアーでも来日公演を行っているから当時見た人とかは思い入れあるだろうなぁ。生プラントのまだ全盛期ちょい過ぎくらいだもんね。しかしロバート・プラントほど年相応に枯れていく人もロックシーンには多くない。今時みな最後のあがきで輝いていたりするじゃない?枯れていくぞ~ってのはアメリカには多いけど英国にはあまりいないもん。多分ず~っと進化していき続くける人なんだろう。どこかでノスタルジックに過去の栄光をもう一度、と思わないのもロバート・プラントらしい。Led Zeppelinの再結成に一人で乗らないらしいしね。Page & Plantは新しいチャレンジもあったからよかったんだろうが。

 はて、決して文句を言っているアルバムなのではない。作品的にはさすがに一流プロダクションとミュージシャンが集まって作っているんだからクォリティは高いし、聴きやすいです。ただ、どんだけデカい音で聴いてもロックにはならない。それが寂しいだけなんです…。でも結局「In The Mood」は今のアリソン・クラウスとの枯れたライブでも歌われているってのが面白いよな…。

Robert Plant - Shaken & Stirred

Shaken & Stirred   ロバート・プラントのソロアルバム3枚目となる1985年リリースの「Shaken & Stirred」。まぁ、これまでのソロアルバムの傾向からして今作もヤバそうだよな、って思ってたら案の定、ってなお話。

 Zeppelinの亡霊から逃れたい一心なのかなぁ、こういうのって。そのくせリズムは結構なロックだったりするし、歌はもちろんロバート・プラント以外の何物でもないワケだからどうしたってヘンな違和感は感じまくるまま。リズムが効いたポップスみたいな感じだろうか、バブル時代の産物とも言えるゴージャスな女性コーラスだったり今となってはチープにしか聞こえない電子鍵盤系の音…、ただ、やはりロバート・プラントの歌だから他には類を見ない独自の音楽ではあるんだろうとは思う。それは昔よりも理解するようにはなった事かな。しかし誰に向かってこういうのを作って売ってたんだろうか?と思う節は多いわな。

 先日サマソニに来日したロバート・プラント、そんな話題もあったからYouTubeで最近のどっかのライブを見たんだけど、へぇ〜、こんな風に進化してるんだ、この人、ってのを初めて知った。サマソニの評判良かったし、ああいうのだったらそうかもな、って思った。Zeppelinの曲もバラバラに分解してやってるし、自分たちのサウンドもかなり作り上げられてる、そしてそれがまた割とロバート・プラントの世界でしか出来ないであろうサウンドに仕上がってるから、そういうのを考えるとこの作品なんかもプロセスのひとつだったんだろうと思えるワケ。ダメダメな事例のひとつ、ってかさ(笑)。まぁ、それくらいには聞く価値のあまり感じられないアルバムではありますな。

The Honeydrippers - Volume One

ヴォリューム・ワン  大抵は自分の家でこのブログの更新をするんだけど、先日はちと別の所で記事書いて更新してたらなんか無茶苦茶なレイアウトになってしまって、全くご迷惑をおかけしてました。普段はアップルのマック使いなので問題があってもおかしくないけど、これがまた慣れたものなので普通にできるんだが、ウィンドウズのエディタ(メモ帳)を使って記事書いてコピペしたらなんかレイアウトがガタガタでさ、ソース見ても何が悪いかわかんなくてしゃあないなぁ…と。それならアップしなきゃいいんだけど、とりあえず気付いた時には遅かったので、ま、いっか、とそのまま。だって前日もアップできなかったんだもん。しかしウィンドウズは使いにくい。世の中的にはウィンドウズ向けになっているはずなので、もっと簡単にできそうなものなんだけど何でか自分はマックの方が上手くできるのは慣れの問題か。うん、ま、いいや。  さてさて、適当な展開で進めていたんだけど、今日はこんな感じでいかが?

 ハニー・ドリッパーズのミニアルバム「ヴォリューム・ワン」。1984年リリースの第一弾…と云いつつ25年経過しても「Volume.2」はリリースされていないので今のところ唯一のセッションアルバムになる。いやぁ〜、しかし歌声聴いたら誰なのか一発でわかってしまうのも面白いっつうかその個性が際立っているっつうか…。はい、ロバート・プラントね。ロカビリー好きな彼がツェッペリンから離れてノスタルジックにロックを楽しみたいっつう意向で集められた面子にはジミー・ペイジやジェフ・ベックも加えられ、プラントの趣味丸出し全開。それでも凄いのはアメリカのチャートで5位内にランクインしたと云われている「Sea Of Love」のヒット。さわやかなプラントが海辺でバラードを歌っているというプロモビデオもこれまた普通に見たって別にファンにはならんだろって感じだけど、売れた。まぁ、ソロよりも話題性はあるし、わかりやすいバラードだし、おかしくはない。

 アルバム全体も5曲ながらノスタルジックでリラックスしタームードで聴けるから悪くないしね。ジミー・ペイジのギターもジェフ・ベックのギターもそんなに目立ったもんじゃないので、素直に歌を楽しめるアルバムになってるね。こんな悠長なアルバム出せたのも例のアトランティックレコードの創始者アーメット・アーティガン氏のプッシュがあったからだと云う。ふと思ったけどこの頃ってブライアン・セッツァーのストレイ・キャッツも売れていた時期だし、そんな融合も面白かったのかもなぁ、と。彼等の成功のおかげでネオロカビリーブームがあって、それでハニ・ドリッパーズもウケたってのも無関係じゃないような。

 自分的には最近かなぁ、これをちょこちょこ流すようになったの。前はなんかかったるくてそんなに聴かなくてさ。もっとハードなの好みだったし、こういうムードのだったらそれこそオリジナルのもの探してたしね。しかし今は楽しめるな、これ。結局ロバート・プラントもこういうのがず〜っと好きなんだろう。

Robert Plant - Now and Zen

ナウ・アンド・ゼン  Led Zeppelinと云う特殊なバンドのボーカルでもあったロバート・プラントとしてみれば、Zeppelinがなくなってジミー・ペイジが作るリフに雄叫びを乗せるというあまりにもロック的なシンガーだったが故に、普通にコードから曲を作って歌メロを載せて歌いあげる方法というのはある意味新鮮だったろうし、10数年以上はやっていないかった工程だったかもしれない。だからこそバンドがなくなってからは自分がどうすべきかっての結構悩んだんじゃないかな。回りは早くアルバム出せって感じだったろうし、肝心のロバート・プラントとしては普通の歌って歌うの?みたいなのあったかと。まぁ、聴いている側でそう思ってるだけであくまでも普通になりたかったかもしれないけどさ、本人は。

 1988年にリリースされたソロ作4枚目にして結構売れたアルバムが「ナウ・アンド・ゼン」。この頃、アトランティック40周年記念ライブの話題があったり、それはこの「ナウ・アンド・ゼン」にジミー・ペイジがゲストで参加しているというのもあったりそもそもシングルヒット曲「Talll Cool One」での終盤にLed Zeppelinのリフをいくつもサンプリングでコラージュして聴いている人を楽しませてくれたってのもある。自分はこのPVを見た時にかなり驚いて、何度も画面を確認してジミー・ペイジの存在?みたいな感じだったしそもそもロバート・プラントってこんなんなの今?っていう不思議感もあったかな。デビカバそっくりだったからさ(笑)。

 さて、「ナウ・アンド・ゼン」での話題は「Tall Cool One」に尽きるのが自分的な聴き方。せいぜいオープニングの「Heaven Knows」くらいまでしか聴けなくてねぇ…、どうもAORな作品って苦手なんです。別にロバート・プラントが歌わなくてもそんなん他にも上手く歌える人もいっぱいいるワケだし、もっと自分の独創的な世界観を示してもらいたいってのが本音、ま、それはZeppelinを知っている人達の共通項だとは思うが(笑)。いや、今になってみれば別にいいんだけどね、こういうのが好みだったんかっつうのもあるし…、ただ、ちょいと見る目が変わってしまうじゃない?その辺ジミー・ペイジのブレなさ加減はさすがだった。話が逸れた…。さて「Tall Cool One」にしてもこのアルバム全体にしても思い切りデジタルビート全開で、確かに新しいサウンドを作り上げていたのはあるけど、ちょいと技術に寄っかかり過ぎな感は否めない。

 いかんね、否定的なことばかりが出てくるってのは。ただまぁ、事実聴いてて何も思うことがないサウンド…それがよりによってロバート・プラントなので余計に困るだけだ(笑)。だって、聴かないといけないじゃない?今となっては時代の産物として笑っておこう。

Robert Plant - Mighty Rearranger

マイティ・リアレンジャー  前も書いたけどバンドのメンバーがソロになってアルバム出しました、って作品って大抵面白くない。それでもバンドから脱退したり解散した以上はソロでやり続けるから当然作品が増えていくワケ。ただ、その方向性ってこれまでのリスナーからしたら面白くないのわかってるからだんだんと聴かなくなるし、記憶からも薄れていく。再結成とかだと一気に思い出すんだけどさ(笑)。自分的に典型的なのがこのロバート・プラントで、ソロになってからの作品で面白いと思ったのはほとんどなくて、そのウチに聴かなくなってしまった最たる例。あの往年の雄叫びじゃない歌なんて全然面白くないし、本人自身が凄い音楽的才能のある人ならともかくZeppelinってのはジミー・ペイジの音で勝負してたワケだし、まぁ、そういうのもあって聴かなくなってたワケ。

 2008年にリリースされたロバート・プラントとストレンジ・センセイション名義のアルバム「Mighty Rearranger」ってのがあって、まぁ、どんなんやってるのかなと何の心構えもせずに聴いてみたところ…、ふ〜ん、こうなってるんだという驚きでもなければ諦めでもなく、そうか、っていうだけのアルバムだが、かなり面白くはなってるかも。ソロになって初期のはもうダンサンブルな軽いポップミュージック的な音ばかりでダメダメだし、途中ややZeppelinフレージングを意識しだしたけど音がダメ、その内声も出なくなってきて、そもそもどんな方向性だっけ?ってなった頃にペープラでZeppelinに戻ってみて、そっからはもう趣味の世界的…かな。アリソン・クラウスとのジョイントはほのぼのしてて良いかもね、って感じではあったけど、何度も聴くアルバムにはならなかった。だからねぇ、期待はあまり何もなかったんだが、「Mighty Rearranger」はなかなか意義ある作品な気がする。ここでようやく出てきたか、という感じではあるけど…。

 大雑把に書けばZeppelin的エッセンス、しかもハードロックとかじゃなくて重さとかちょっと異質な雰囲気とか空気感が漂っててロック的なワケではない。とは言え冒頭の曲のイントロからして「Rock and Roll」なので期待しちゃうのはしょうがない(笑)。こういう音をもっと早くやってりゃ聴いてたんだがなぁ、残念ながら全然聴いてなかったんだよ、2008年頃なんてさ。ただ、ここで聴けて良かったと思う。うん、ロバート・プラントらしい歌と音でマッチしてるし、そりゃ何度も聴かないけど偏見はなくなった。それにしてもホントにハードロックする気はない人なんだなぁ…。

John Paul Jones - Scream For Help

「スクリーム・フォー・ヘルプ」オリジナル・サウンドトラック  Led Zeppelinの中で寡黙なミュージシャンな印象が強いジョン・ポール・ジョーンズも80年代に映画のサントラを一枚だけリリースしていて、地味ながらも秀作との評価も高い。ある意味一番マルチにミュージシャンだったのがジョンジーだっただろうから、映画のサントラってのはおかしくもないんだけどさ、そもそもこの「スクリーム・フォー・ヘルプ」っていう映画をテレビでも見たこと無いしもちろんDVDでも探したことないな。後で見てみよう。ロックミュージシャンが作ったサントラアルバムの映画そのものってほとんど見たことないかもしれない。やっぱ映画として売れる売れないってのは難しいんだろう。

 1985年にリリースされた「スクリーム・フォー・ヘルプ」のサントラ盤ではジョンジーの音楽的才能を発揮したZeppelin的なアプローチなどはまるで皆無なジョンジーの独創的なサントラミュージックに仕上がっている。冒頭から如何にも80年代らしい音色で軽やかなデジタルサウンドが広がってくるので当時から全然聴けなかった。いくらゲストにジョン・アンダーソンがいようともジミー・ペイジがギターを弾いて参加していようとも、後に知ることとなるジョン・レンボーンまで参加していたっていう豪華なアルバムだとしてもだ。しかし書いてても思うが、ジョンジーの人脈って広いわ。ジョン・アンダーソン参加の「Silver Train」聴いてて思ったのは、イエスのジョン・アンダーソンってこういう普通の歌メロの歌って歌うことないから全然印象なかったけど、こうして普通にロックを歌っているの聴くと、スピリッツはロックなんだなってわかる。逆にイエスでの個性派全然出てこないからジョン・アンダーソンと一発ではわからない感じ。ある意味別の可能性を引き出しているとも言えるか。そしてやや重めのドラムから始まって思い切りZeppelinになるのがジミー・ペイジ参加の「Crackback」。これでロバート・プラントが歌ったら結構Zeppelinな雰囲気ですよ~。なんてったてコイツはジョンジーがZeppelinの「In Through the Out Door」の時に用意した曲だったようで、ここで復活登場ってことだからそりゃZeppelin的だわな。ちなみにやや軟弱な感じの一曲目もジミー・ペイジが参加しているけどやっぱこっちのが本命。

 ジョン・レンボーンのギターが美しく響き渡るのは何と言っても「When You Fall In Love」っつう曲で、思い切りジョン・レンボーンの世界だけど、どこかAOR的な雰囲気も漂ってしまって好みかどうかで言えば全然好みじゃないけど、泣かせるサウンドではありますね。そうやって聴くとこの「スクリーム・フォー・ヘルプ」というサントラも結構多様な音が詰め込まれていて思えばある意味のZeppelin的アルバムだったのかもしれないなんて…。かなり良質な作品なのであまり耳にしないとは思うけど聴いてみると新たなる発見が沢山聴けるアルバムです…ってか自分は改めてそう思った。当時から全然聴かない作品だったから(笑)。

John Paul Jones - Zooma

Zooma さらにさらに時代を超越したLed Zeppelinの息吹を伝えていこう…って誰もそんなこと期待してないし考えてもいないのだが、ひらめきひらめきで時代を超越すること30年分、Led Zeppelinでは陰の立役者でもあった寡黙な男、ジョン・ポール・ジョーンズの登場だ。もちろんジョン・ポール・ジョーンズの来歴などは知られているのでその辺はともかく、あまりレビューも見かけることのない作品、それでも実はとんでもない音世界というのがジョン・ポール・ジョーンズの面白さ。最近ではThem Crooked Vulturesで話題を振りまいて夏には来日公演も期待されているけど、その前にコイツです。

John Paul Jones - Bass Heroes Bass Heroes
Them Crooked Vultures - Them Crooked Vultures Them Crooked Vultures

 1999年にリリースされた実質上のファーストソロアルバムであろう「Zooma」。何でまたLed Zeppelin解散から19年も経ってからソロアルバムなんじゃ?というのもあったんだけどね。サントラの「「スクリーム・フォー・ヘルプ」オリジナル・サウンドトラック」とかディアマンダ・ギャラスとのジョイントアルバム「The Sporting Life」で顔を見せたことはあったけどここまで自己主張するソロアルバムってのは…、やっぱPage & Plantに対する嫉妬と言うのか、できる加減の主張なのかな。本人はライブやりたかったから、とサラリと言ってのけているけど。  それでこの「Zooma」には誰もが驚いたと思う。ジョン・ポール・ジョーンズのソロアルバムって一体どんな音が出てくるんだ?って思ってたし、サントラとか人のプロデューサーとかアレンジなんてのなら確かに面白いのやってくるだろうってのは想像に難くないんだけど、ソロアルバムってさ、歌ってるのか?とか…。じゃあどういうのだ?みたいな期待感。そんで普通はそれで大概裏切られることが多い。ヘンなボーカリストにポップなのを歌わせるとかさ。なので期待半分期待しないのも半分って感じでもちろんアルバムリリース時に入手です。

 ぶっ飛び。こんな音出すのか?アリかい、これ?

 ってなのが最初の感想。とにかく玄人過ぎて驚いた。当たり前なんだけどそんな風にして音を出してくるとは思わなかった。何とも硬質な90年代クリムゾン的な音世界で、ロバート・フリップが自身で奏でていた音の世界感をジョン・ポール・ジョーンズはベースを中心にして紡ぎだしているという感じ。しかもジョン・ポール・ジョーンズってアレンジャーとしても鍵盤奏者としても長けているので、アルバム全体感の統制具合は見事。引き立たせているギターにはクリムゾン陣営からのトレイ・ガンってのもこれまた面白い。そしてジョン・ポール・ジョーンズのトリプルネックギター=通称キングキドラも登場しているようで、マンドリンの音色も目立って出てくるところはLed Zeppelinの「Going To California」を彷彿させる音色だ。ジョン・ポール・ジョーンズが弾いているのかどうかしらないけど、こういう音っていいね。全く職人技な曲ばかりで素人のリスナーは正直言ってなかなか楽しみにくいんじゃないかな。ジャズとかフュージョンとか、まぁ、最近はそういう区分けもないからジェフ・ベックあたりを好む人にはまず間違いなく受け入れられる音でしょ。90年代クリムゾンの世界は「Zooma」の中ではごく一部に留まっていて、結局はジョン・ポール・ジョーンズという人の玄人的エッセンスの詰まった楽曲集なのだから。

 喜ばしいのは多分「Bass'N' Drum」みたいにこんなにベースで自己主張してみました、っていう曲もしっかり入っているところだ。続けてプレイされる「B.Fingers」って曲がモロにヘヴィなクリムゾン的エッセンスを含み入れたようなベースが唸りまくる曲ってのもロックで良い。無茶苦茶重いアルバムだけど深いし何度聴いても味の出てくる楽しみな作品でね。リリース当時も結構聴きまくったけど、久々に今回聴いていたらまたまた3回くらい聴いてしまった(笑)。ジョン・ポール・ジョーンズってやっぱり凄いわ。どんな人なのだろ?とかどういう風にLed Zeppelinで貢献していたんだろ?って思う人は聴いてみるとわかります。もしかしたらLed Zeppelinの一番重い音の部分はジョン・ポール・ジョーンズに依るものだ、ってことを初めて認識するかもしれません♪

Lord Sutch & Heavy Friends - Lord Sutch & Heavy Friends

ロード・サッチ・アンド・ヘヴィー・フレンズ  凄いメンツを揃えたアルバムだなぁ~ってのはもちろん多数あるんだけど、今や歴史上の人物にまでなってしまうメンツをここまで揃えてしまう人ってのはそんなに多くないだろう。ロイ・ハーパーが玄人志向であったとするならば、こちらはど派手志向とでも言うべきか…、もっとロック的なハチャメチャさが強くて、その分アルバムの楽曲とかのレベルはさほど大したことないという世界にはなってしまうのだが…。

 知る人ぞ知るロード・サッチ・アンド・ヘヴィー・フレンズと題されたアルバムが1970年にリリースされている。そこに参加しているメンツはJimmy Page, Noel Redding, Jeff Beck, John Bonham, Nicky Hopkinsなどなどでして…、ちなみにセカンドアルバム「Hands of Jack the Ripper」ってのも出ていてそっちにはKeith MoonやRitchie Blackmoreなどが参加してるという幅広いメンツ。まぁ、とにかくこのファースト「ロード・サッチ・アンド・ヘヴィー・フレンズ」を聴いてみるとだな、冒頭から安っぽい英国B級ロックみたいなチープなハードロックが飛び出してくるが、そんなチープな曲を演奏しているのがJimmy PageとJohn Bohnam。ボンゾのドラミングは一発でわかるよなぁ、この音。もちろんJimmy Pageのギターもソロフレーズ聴いてるとそのままだからさ、どう聴いてもJimmy Pageでしかない音(笑)。次の曲はKinksみたいな音でさ、これもJimmy Pageとボンゾが参加しているんだけど安っぽい英国ロックで面白い。Zeppelinの布陣と云えどもこうして参加する演奏だけのものだとチープになるんだなぁと改めてバンドという単位の凄さを実感するものだ。

 このセッションってLord Sutchが仲間にアルバム作るから参加してくれって要望出してノンクレジットって条件だったにも関わらず思い切り名前がクローズアップしてリリースされたっつう代物で、その後の彼等の関係がどうなったのかまでは知らないけど、さぞや話題になったことだろうという気がする。Lord Sutchって誰?ってのが正直なトコロだろうけど。歌そのものはアーサー・ブラウンみたいなもんだけど、まぁ、別に歌手ってワケでもなさそうなので単にお祭り騒ぎの大将だったんじゃないかとも思うのだが…。

 結構切り出されてオムニバスアルバムが出されていて、80年代にこのアルバム自体は入手不可能に近かったけど、編集盤で何度かリリースされていてそれを聴いてたな。元ネタが「ロード・サッチ・アンド・ヘヴィー・フレンズ」とはあまり意識せずに聴いてて、後に「ロード・サッチ・アンド・ヘヴィー・フレンズ」があるってのを知ったってトコロです。参加メンバーだけ見ればレコード手に入れたくなるもんね。英国ハードロック史に残るセッションアルバムです♪

Lez Zeppelin - Lez Zeppelin

LEZ ZEPPELIN  最近ではあんまりCD屋に出掛けて情報収集ってのをしなくなってきているんだけど、やっぱりどこかに行ってCD屋があれば必ず寄り道するし、ユニオンがあればやっぱり覗いていくっていうのは習慣になっている。やっぱねぇ、ネットであれこれと情報を調べるのはそれなりにディープで便利なんだけど、なかなか漁りきれないんだよね。アマゾンとかで見てても単発の情報は入るけど適当な情報ってのは取るのが難しい。だからショップに行くと瞬時に展示してあるモノとか試聴できるものとか、話題のモノが並べてあるのでわかりやすい。結局ショップの勝利だろうと思う、そういうところは。ま、あとはそれで高い値段で情報量として買うか、ってところだけどさ。それで何気なく見ていて面白そうなの発見♪

 「LEZ ZEPPELIN」。まぁ、名前の通りだな(笑)。こないだリリースされたばかりのデビューアルバム…、あのエディ・クレイマーによるプロデュースと誇大広告が歌われているし、ルックスもかなりよろしいではないか。あぁ、単純に言えば白人のお姉ちゃん達によるツェッペリンのカバーバンド。ただし、プロデューサーがプロデューサーなのでもうホンモノと同じ音の質感をしっかり出しているし、演奏もかなり重く、ツェッペリンの雰囲気の音をしっかり出していて最近の器材により新たに録音されたツェッペリンサウンド、って感じなのでかなり面白い。

 ボーカルはオーストラリア出身の女性でなかなかの美女。これがまた歌巧いし、プラントらしく歌うんだけどやっぱりオリジナルな歌い方で、太い声質ともちろんハイトーンが出るってのは良い。それと面白いのはこれだけ完全にカバーしているように見せかけておいて、その実かなりオリジナルにギター弾いたりドラム叩いたりベース弾いたりしているところ。完全コピーバンドじゃないんだよ。フレージングとか細かいところは結構違うけど、曲の流れとツェッペリン的雰囲気に合わせたセンスでプレイ。これ、なかなかできないので才能あるんじゃないか?などと思ってしまう。それが「貴方を愛し続けて」では顕著に感じられるので、ちと驚き。

 ボーカル以外のメンバーはアメリカ人ってことらしいが、割とそういう感じを受けない…のはカバーバンドだからだろうか。それでも二曲くらいオリジナル曲が入っていて、「On the Rocks」はツェッペリンらしいリフで作られたインストモノ。歌入れればよかったのになぁ。そして驚いたのは「Winter Sun」という曲で、ツェッペリンのアコースティックな面をクローズアップしたかのようなオリジナル曲。まぁ、「White Summer / Black Mountain Side」みたいな感じの曲なんだが、そういうのってできるもんなんだ?と驚き。

 様々な要素からオリジナルのバンドとして飛翔していったらファンに愛されるバンドになるだろうなぁなんて思うので頑張って貰いたいね。ちなみに10月1日には渋谷クアトロで初来日公演らしい。う〜ん、悩む(笑)。

Cinnamon - Led Zeppelin

LED ZEPPELIN  これだけロックが市民権を得て一般化されてくるともちろんコピーバンドっつうのも非常に多くなってくるし、どこまでコピーできたかなんてのが普通に出てくるもんで、入門編としてはもちろんコピーバンドから始めるなんてのも当たり前だろう。アメリカではコピーバンドそのものでドサ回りをして、それぞれの地方では割と重宝するってことで生計を立てているバンドも少なくないと聞いたことがある。まぁ、アメリカくらいの広さならそれもありか、と思うしアメリカ人の性格からしても楽しめれば良しみたいなのあるだろうしね。またそういうライブが出来るパブというかライブハウスも多いから可能なんだろう。ヨーロッパに行くとちょっと事情が異なるのでそういうバンドはあまり聞かない。

 さて、日本ではどうだろう?もちろん緻密な部分まで、そして繊細な部分まできめ細やかにコピーするというのはお得意の日本人なだけあって、世界的に類を見ないくらいのコピーバンドの精巧さを持ち合わせているのだ。ビートルズにしてもツェッペリンにしてもフーにしてもヴァン・ヘイレンにしてもレインボウにしても何にしても、だ。それだけでトリビュートアルバムってのは今はもうたくさん出ているし、日本人のバンドが日本人のトリビュートアルバムを出すのだってある時代だ。先日はレインボウのトリビュートアルバムにご本人達を迎えて制作していたりもする。まぁ、日本人はコピーは巧いのです、相変わらず。

 伝説的なレッド・ツェッペリンのコピーバンドは多分世界にゴマンとあるだろう。しかし全く同じ器材を揃え、更にライブにおけるフレージングや細部に於けるアクションまでコピーしたバンドというのはそんなに多くはないと思う。大体器材手に入れるのって数千万円かかるワケでして、本気で取り組まないと難しいもんな。ギターだけでも一本200〜300万円くらいだし、メロトロンなんて手に入るのか?それからキングキドラ…いや、トリプルネックギターとかさ、ツェッペリンって結構独特の器材使ってるしね。そこまでやるっていうのはほとんど限られるでしょ。

 そこで我が日本には有名な二つのレッド・ツェッペリンのコピーバンドが存在する。シナモンとミスター・ジミーというバンド。前者は初来日公演を見て以来ずっと、だからキャリアはもう40年近くだ。後者は後追い世代によるものなので取り組み方の角度が異なる。まぁ、どっちゃでもいいけど、その姿勢は凄いことだけは両者とも変わらない(笑)。

 1990年前後にその辺の存在を知って結構見に行ったりしてたのがシナモン。CDとかリリースする時も知ってたし、今調べたら彼等がリリースしたものって全部持ってることが判明した(笑)。いや、何なんだろう…。最初はオリジナル作品なんだけど音の作りとかはすべてツェッペリンで、デジタル機器を駆使してオールドサウンドを創り上げたという代物らしい(笑)。まぁ、CD「LED ZEPPELIN」に収録されている「Still Love You」という曲をライブでは「貴方をしつこく愛し続けて」という邦題にしてたりしてユーモアセンスがよかった。以降はひたすらツェッペリンの楽曲メドレーのCDを出していて、その音の処理が見事に時代を感じさせるように作られていてさ、スタジオに於けるツェッペリンの音作りによる楽しみなんてのまで彼等は体験できたという究極のコピーバンドだよね。凄いわぁ〜。

 渋谷公会堂で「狂熱のライブ」のコピーってことでビデオシューティングしながら、ビデオの収録角度も真似る、とか照明も真似る、とか凄い試みをしていたり、その追求度合いはそれなりに人気を獲得しないとできないもので、何となくその姿勢が楽しくて付いていったって感じはあるかな。今でもたまにツアーやっているのでライブを見てみると面白いと思う。ここまでできたら本望だよなぁ〜と…。

Dread Zeppelin - Un-Led-Ed

Un-Led-Ed  暑くなってきた所で、何気にレゲエをちまちま聴いていたりするのだがそういえば、ってことで思い出した。一昨年くらいから夏場に取り上げないとな~なんて思ってて、なかなか出すタイミングを逸していたおかげで本ブログ初登場となる有名バンド?まぁ、一過性と思いきや、割と継続的にアルバム出したりしていて実力派だったんじゃないのか?と言う側面がクローズアップされたりしたんだが、なるほど、今聴いてみれば確かに凄い才能だったのかも…。

 Dread Zeppelinの最初のアルバム「Un-Led-Ed」…、1990年のリリースかな。まだまだこういったパロディやコメディ的なことに大して批判的ではあった時代かなぁ。多分Kingdome ComeのクローンによってZeppelinのパクリってのはご法度、っていうムードもあったのかもしれん。ところが、そんなのを一蹴してしまうほどの本格的な敬愛とオリジナリティを込めて作られたのがDread Zeppelinかも。人によって最初に聴いた曲って違うと思うけど、何と言っても「Heartbreaker」がウケた。もちろんZeppelinの「Heartbreaker」が基調のレゲエナンバーだが、そこにプレスリーの「Heartbreak Hotel」が入ってくる始末。一体何事?ってくらいによく出来てた。一躍有名になったものだ。

 それから20数年、改めて聴いてみると、どの曲も見事なテクニックとカバーセンスを出しながらもしっかりとオリジナリティを示した才能が凄い。Zeppelinの曲はもうこれまでにほとんど出尽くしてるんじゃないか?それも見事なもので、意外とZeppelin好きな人が夏にレゲエを聴くと心地良いかも~なんて感じで聴くには丁度良い感じでのバンドかも。知らない曲じゃないし、それでいて重くないし、上手いし。爽やかで快適でした(笑)。こんなZeppelinへの接し方もあるよなぁ、と思わせる部分は見事。時代を経て聴いてみればなかなか高評価なんだよなぁ、Dread Zeppelinって。「Black Mountain Side」とか見事だよ。まぁ、どの曲もしっかりコピーする所はしているし音も凝ってるし、学ぶべきところは意外と多い。うん。ナメちゃいかんかった。

 ちなみにthe WhoやTe Doors、レナードの「Free Bird」やパープルの「Smoke On The Water」なんてのも恒例のアレンジでリリースされていたりするのでロック好きには結構楽しめるレゲエです♪

Whole Lotta Blues - Song of Led Zeppelin

Led Zeppelin: This Ain't No Tribute Series  そういえば、ってことで思い出したヘンな作品。売り文句としてはブルースメンがカバーするツェッペリンってヤツで、まぁ、ロック畑の人間が集まってカバーするツェッペリントリビュートってのはいくつもあってどれもこれも所詮敵わないだろうっていうレベルに仕上がってしまっているんだけど、このブルースメンによるツェッペリントリビュートはなかなか解釈が豪快で面白い。

 最初の「Custard Pie」からして「??」って感じ(笑)。いやぁ、エリック・ゲイルスさんという人なんだが、完全にぶち壊している、っつうかもしかしたら違う曲かもしれないけどアコギ一本と歌によるブルースから始まるんだ。これが本当にあの「Custard Pie」をカバーしているっていうなら凄いことになる(笑)。で、そんな驚きのあとはもう一度エリック・ゲイルスさんと今をときめくギタリスト、デレク・トラックスも弾いている「Custard Pie」が聞き覚えのあるリフを持ち込んでのカバー。こんなところでもデレク・トラックスが参加していたのかと驚いたが1999年の作品なので、まぁ、おかしくないけどさすがだなぁ…、と。実力派はこういうところから芽を出しているのだ。

 次の「Heartbreaker」はさすがにあのリフだから多少ファンキーに仕上げている程度で、まぁ、それでも別物ではあるんだけど、そんなにブルース的ってのでもない。不思議なのはツェッペリンが思い切りブルージーにプレイしていた「I Can't Quit You Baby」なんてのをなんと本人出演のオーティス・ラッシュがエリック・ゲイルスと再演していて、今度は全くファンキーに、そしてオーティス・ラッシュのソロでモダンなサウンドに変貌していて、ツェッペリンというフィルターを通して自分の曲を再度見直してこういう形で録音するってのはなかなか面白い試みだなぁと。「When The Levee Breakes」も二種類の試みで収録されていて、マジック・スリムとジェイムズ・コットンによるもので最初はモロにアコースティックブルースでハープと歌とギターっつう構成で見事にカバーしてる。こういうの聴くとツェッペリンの曲ってやっぱりブルースなんだなぁとつくづく思うねぇ。二回目のバージョンではブルース的リズムに乗せて同じメンツでプレイされるエレクトリックブルースなんだけど、やっぱりこれがあの「When The Levee Breaks」とはやっぱり思えない。ブルースメンのアレンジセンスってのはやっぱり特徴あるなぁ。

 そんな感じで進んでいくんだけど、どれもこれも意外性に富んだアレンジとスタイルで面白い。「Rock & Roll」なんてそのままのハズなんだけど。あのクラレンス・ゲイトマス・ブラウンがやるとやっぱり原曲からかけ離れたロックになっちゃうしねぇ。ジェイムズ・コットンの「You Need Love」=「Whole Lotta Love」ももろにかっこよい、っていうブルースアレンジで、ジミー・ペイジも喜んだだろうなぁ、こういうの聴くと。そしてツェッペリンの中でもオリジナルブルース作品として名高い「Since I've Been Loving You」がオーティス・クレイの手によってどう化けたかと言うと…、やっぱり別物の素晴らしいブルースになっていて、ギターなんかもしっかりと入ったエレクトリックブルースで、歌がやっぱりホンモノのブルースメンだからツェッペリンよりもホンモノらしい面はあるかもなぁ(笑)。「Bring It On Home」もロバート・ロックウッドJrがアコースティックバージョンでプレイしていて、やっぱりホンモノのブルースにしか聞こえない。んでもう一つのバージョンが続くんだけど、こちらはブギ調に仕上げていて、あのリフすらもその中に織り込んでしまうと言うさすが強引なアレンジと言わんばかりの出来映えで面白い。最後はエリック・ゲイルスが再度登場して「Trampled Underfoot」をソウルフルな感じとアレンジで見事にプレイしているね。

 確かストーンズの曲をブルースメンがカバーしているっつうCDもあったと記憶していて、そっちはまだ聴いてないけど結構面白いかもなぁとふと思った。

Zeppelin Classics - Compilation

 クラシックシリーズ中、個人的には最も感動したのがもちろんなんだが「ツェッペリン・クラシックス」。残念ながら今のところアマゾンでは見つからないので、あんまり入手できないんだろうな。1992年にもちろんP-VineからリリースされたCDで、ユニークなのはツェッペリンがカバーしていた曲はともかくパクリの元ネタを収録していてさ、それは曲そのものもあったり歌詞のパクリ元までも入っているんだな。それと編集者が相当マニアックなようで、ツェッペリンがライブでしかやってなかったような所まで言及して収録しているのも凄い。まぁ「狂熱のライヴ」での「胸いっぱいの愛を」なんかで挟まれているロックンロールのメドレーなんつうのは有名だけど、それ以前のライブとかでやってたのとかね、マニアックだよ、これは。面白いのはもの凄く幅広いサウンドが網羅されていて、黒人ブルースからサイケ調のモノ、バート・ヤンシュでお馴染みのトラディショナルフォークからロカビリー、更にはジョーン・バエズとかなんかも入ってくるっつう多様さ。これこそがツェッペリンの多様な音楽性の根拠でもあるってワケで、随分と楽しめる一枚になってる。

 オープニングの「The Train Kept A Rollin'」からして全然違うリフで始まるワケで、そういう意味ではやっぱり原曲からのアレンジ力がハンパじゃなく卓越していたのがジミー・ペイジなんだよな、と。パクリとか云われるが、リフメイカーとしてはやっぱ凄い。原曲にないものをバンバンと入れて引き立たせているんだもん。「As Long As I have You」なんてツェッペリンだともうまったく違うんじゃないかっつうくらいかっこよいアレンジになってるし。ガーネット・ミムズって結構色々な人にカバーされているけど今はあまり名前聞かないので、今度ちと研究してみようかという気になるなぁ。いや、しかし正にツェッペリンの原点漁りしてるみたいで楽しい。

Train Kept a-Rollin' / Johnny Burnette
Dazed And Confused / Jake Holmes
As Long As I Have You / Garnet Mimms
Babe, I'm Gonna Leave You / Joan Baez
You Shook Me / Muddy Waters
Stones In My Passway / Robert Johnson
Black Water Side / Bert Jansch
I Can't Quit You Baby / Otis Rush
How Many More Years / Howlin' Wolf
The Hunter / Albert King
You Need Love / Muddy Waters
Killing Floor / Howlin' Wolf
Travelling Riverside Blues / Robert Johnson
Bring It On Home / Sonny Boy Williamson (II)
Boogie Chillun / John Lee Hooker
That's All Right / Elvis Presley
Somethin' Else / Eddie Cochran
For What It's Worth / Buffalo Springfield
The Gallis Pole / Leadbelly
Keep A Knockin' / Little Richard
When The Levee Breaks / Memphis Minnie
Shake 'em On Down / Bukka White
Jesus Make Up My Dying Bed / Blind Willie Johnson
Chicken Strut / The Meters
Nobody's Fault But Mine / Blind Willie Johnson