Black Cat Bones - Bared Wired Sandwich 1970

有刺鉄線サンドウィッチ(紙ジャケット仕様)  フォガットのメンバーとして名が知られているロッド・プライスの在籍していたバンドが英国ブルースロックB級バンド、Black Cat Bonesで、1970年にアルバム一枚をリリースしているが、このバンドはフリーのポール・コゾフとサイモン・カークが在籍していたと言うことで知られているらしいんだけど、その音源はもちろん出ていないみたいなので何とも言えないね。それでもその話が信じられるくらいのヘヴィーブルースロックサウンドを聴かせてくれる。

 まず、ジャケットが面白いよね。原題「Bared Wire Sandwich」邦題「有刺鉄線サンドウィッチ」ってことで、まあそのままの訳なんだけど、ジャケットもそのままのイメージで意味はよくわからん(笑)。中味はホントにヘヴィーなブルースロックで、ロッド・プライスのギターがかなりエグく鳴っている楽曲が多い。コレ、写真とか資料がなさすぎるんだけど多分レスポールのサウンドだろうなぁ。後のロッド・プライスのギターもそうだし、それよりもこんだけエグい音はそうそう出せないだろうしなぁ。でもこの人コゾフの後釜でギター弾いたんだろうか?流動的なメンバーだった可能性高いよな。しっかしどの曲でもこのえぐいブルースギターのサウンドが曲を割って入ってくるのがハマる人にはハマるサウンドだね。結構好きだな。楽曲のレベルやバンドとしての云々ってのはさすがにB級だし、ホンモノのブルースに近いワケでもなくって、この頃のフリー系のブルースサウンドだからいいね。「Please Tell Me Baby」のギターなんて音ホントに合ってるのか?ってくらい浮いてるもん(笑)。ま、どの曲もそれはあるんだけどさ(笑)。

 しかしこの時期のデッカ/デラム系はヘンなバンドいっぱい出してきたよなぁ。このバンドもデラム/ノヴァレーベルからのリリースで一時期は幻のアルバムとしてアナログレコードが超高騰価格になってたしね。

Black Widow - Black Widow (1970)

Black Widow  黒魔術とかオカルトとかってハマりやすい要素多いんだろうな。本気か遊びか趣味や興味レベルから実践、集団への参加までレベル感は様々あるんだが、まぁ、普通に何だろ?くらいの興味はロックを聴いている人間にしてみると割と多いと思う。世代かもしれんけどさ。映画で「エクソシスト」とか「オーメン」とか「シャイニング」とかいわゆるスプラッター映画の前のホラー映画とかが全盛だった頃に物心付いてるからオカルト的なものってのがどんなんか、ってのは何となくインプットされていたワケで、んでロックを追求しているとそういうのに出会って、イメージとしちゃ、ああいうのなんだろううなぁ〜と勝手に出てきちゃうんだよね。どういうもんかよくわかんない感じで、そのうち簡単な書籍くらい買ってきて読むんだけど、どうにもよくわからん。まぁ、そんなに恐れおののくものでもないらしいってことに気づくんだが、やっぱオドロオドロしいよね。日本だから欧州ほどの神秘さっつうか黒い側面を感覚的に理解できない部分あるけど。そんな程度で割と学問的に興味を持ったなぁ。

 1970年デビューのBlack Widowは同時代のBlack SabbathやBlack Cat Bonesなんかと共に黒魔術御三家なんて言われてたのかどうか知らないがよく名が挙がる。Black Cat Bonesは全然お門違いだろ、ってトコだが、まぁ、そんなもんだ。そのBlack Widowのセカンド・アルバム「Black Widow」も同じく1970年にリリースされていて、かなり速いペースで活動を展開していたらしい。もっともそのセカンドアルバム「Black Widow」では既にドラマーがメンバー交代しているし、音の方はさすがにファースト「Sacrifice」ほどコンセプチュアルなものでもなく、バンドとして持っているものをそのまま出してってアレンジしてきましたってことで黒魔術的要素なんてのはジャケット以外にはほとんど感じられない。ただ、やっぱ黒魔術らしい音なんだろう、と思ってレコード買ってるし出てくる音がどうであれやっぱり黒魔術系だよな、っていう偏見はもちろんある。それだけでバンドのコンセプトとか売りってのは成功してるよな(笑)。

 「Black Widow」はファースト「Sacrifice」に比べればホントに薄めのエッセンスなんだけど、根底にはやっぱり黒いの流れてるかな。ただ、もっと英国風なムードが全面的に出ている感じでハードロックバンド、とも言えるし牧歌的な英国ロックバンドとも言える。フルートの調べがそういうムードを出しているし、意外と器用にピアノやオルガンってのが正に英国って感じで鳴ってるからかな。ギターにしてもやっぱりこの時代のちょいとブルースに影響受けてて粘っこい音で刺さってくるし、歌は割とノホホン〜とした感じの浮遊感があるしね。それにしても今回驚いたのはいつものネタと思ってYouTube探してたらライブ映像が出てるってことだ。Black Widowの動く姿が見られるなんて思いもしなかったことだから見入っちゃったもんね。

Black Widow - Sacrifice 1970

 60年代の英国ロックの文化にはもちろんサイケデリックカルチャーが蔓延していたけど、更にはいわゆる宗教っつうか信仰心っつうか、まぁ、ミハ・ババとかマハリシだとかそういうのまでもがどこか英雄視されていたものもあって、日本人的にはなかなか理解しにくい部分ではあったんだが、一方では後にジミー・ペイジにまつわる神話として有名な黒魔術というようなものも流行?していた。錬金術って言われたりね、なかなかこういう神秘的なものってのは興味をそそられるのでどんなもんかと思うモンだが、1970年に入る頃になるとそれらもひとつの音楽性というのかイメージ戦略として用いられるようになり、一番有名なのはヴァーティゴレーベルからキーフのジャケットでファーストアルバムをリリースした言うまでもないブラック・サバスだろうな。1970年2月13日の金曜日にリリースっつうくらいに徹底していたワケだし、その後もしっかりとイメージ戦略を守り続けた。

 そして同じことを考えていたのは何もヴァーティゴレーベルだけでなく、珍しくもCBSにもいたワケで、それがブラック・ウィドウと呼ばれるバンドなワケだ。どうしてもサバスのイメージが強く、黒魔術戦略のバンドは重々しいリフを中心としたハードロックと思われがちで、このバンドもジャケットはしっかりと妖しく黒魔術っぽいので実際に耳で聴くまではそういうイメージを持っていたのも事実。

 ところが、そのファーストアルバム「Sacrifice」を実際に聴いてみるとだな…、いやぁ、これが意外や意外、全然ハードロックの重々しさってのとは違ってね、もっとサイケ時代に近いようなカラフルさがあってさ、オルガンがあったりするかと思えばフルートやサックス、クラリネット、みたいなのが飛び交ってるし、曲の多彩さは見事なモンだよ。全然暗くて重いってのがなくって凄くユーモアがかった雰囲気のものもある。多分ねギターがそんなに目立ちまくってないからだろうな。何か重くて暗いと言うよりはイカれてしまった音楽バカ達による危なさっていう方が正しいんじゃないか(笑)。どこかジャジーな雰囲気とブルースな雰囲気と、それでもまだサイケデリック調なカラフルさ…、フルートって面白い楽器だな。ちなみにこのアルバム、今ではUltimate Sacrifice: Oneとしてオマケ付きでリリースされているみたい。

 てなことで、以降三作目までどんどん暗黒さがなくなっていくこのバンドなんだけど、それならばいっそエドガー・ブロートン・バンドの方がよほど重くて暗い感じがするよな、と思う。ちなみに三作目ではクレシダのギタリストが加入してもうちょっとプログレっぽくなってくるかな。驚くことにお蔵入りとなっていた4枚目「IV」という作品が1998年に突如としてリリースされているようだ。

Black Widow - III

III 70年代のハードロックと紐解いてアレコレ調べてみても、大抵は普通の…普通って言ってはアレだが、メジャーどころのバンドがいくつか並んでいるサイトくらいしか出て来ない。ネットの世界も数の論理に淘汰されてきた感があって昔みたいにニッチなものをひたすら漁るという狭い世界ではなくなってきているのが残念だ。おかげで全然探したいものが探せなくなってきてしまった。バンド名入れれば探せるけどその周辺とか、シーン周辺とかそういう曖昧な探し方でどんなバンドがいたっけ?とかなるともう全然探せないもんな。じぶんでそんなんをまとめれれば、って作った別館も面倒でほったらかしだし(笑)、困ったもんだ…。

 1971年リリースのBlack Widowの三枚目の作品「III」なんてのを…、現役時代ラストアルバムだったんじゃないかな…と思ったら「IV」なんてのもあって自分の知識には無かったので、調べてみれば発掘音源だそうで…、ま、それはまたいずれ。とりあえずハードロックとは括れないんだけど、イメージは暗黒ハードロックなんですよね、このバンド。もちろん全然イメージだけなので実態は違ってるけど、最初期の方がもっとゴチャゴチャしててワケ分からん世界だったけど、「III」くらいになると結構スッキリしてきててこの時代のロックだけど、どのジャンルとも言えない間を縫っていってるな、みたいな世界。プログレっちゃあプログレだけどハードロックてもあるし、オルガンロックでもあるし何とも…。ギターが元Cressidaの人になったからか相当ソリッドな音になって軽くなったとも言えるか。それは多分アルバムが洗練されてきたってことでもあるんだろう。

 こういう音世界の方がジューダスのファーストよりも全然深みがあるんだけど、実際にはジューダスの方が売れたワケで、なかなかこのヘンは何が売れて何が残っていくのか分からない時代だったんだなと実感する。当然商業路線じゃないけど、ってか商業路線ってどういうのかを見極めるためにこういうのもあったのかな、なんて節もあるが、アルバムジャケットの世界とは大きく異なる軽快でちょいとヘンな感触のロックアルバム。作品レベルは相当高いんだけど、この軽さがイマイチだ。曲とかひねりや空気感は勿論大英帝国感バッチリなんでそのヘンのアンバランス感を楽しめるかどうかかな。

Black Widow - Return To The Sabbat 1969

Return To The Sabbat 悪魔至上主義とロックの結び付きは古くから実験されてて、その代表がBlack Sabbathみたいに思われているが今じゃ彼らのそれは単なる売り出しの時のイメージ戦略な側面が強く実際に悪魔至上主義的な嗜好を持つのはベースのギーザー・バトラーだけだったとか…。それはともかくそういう結び付けがロックの一部分を今でも牽引しているのは事実で、当時から時を同じくして悪魔至上主義的なバンドはいくつも出ていた。昨今様々なバンドが発掘されればされるほどそういうのもたくさん出て来て、実は自主制作でこんなの出てました、とかね。自分も知らなかったのと突然発見したりするしさ。

 Black Widowの1969年のでもレコーディング作品「Return To The Sabbat」なんてのが1999年に突如リリースされていたらしく、どうも見たこと無いジャケットだし、ホンモノか?それとも発掘モノか?みたいに思ってたけどやっぱり発掘音源だった。ところが発掘音源のデモ録音版と思いつつ聴いてみると何の事はない、普通にファースト・アルバムな音…ってか前身バンドPesky Geeの流れをそのまま汲んでいるアルバムじゃないかと。デモにありがちな音でもなく、きちんとスタジオで作られたデモ録音盤なので作品として楽しめるのが嬉しい。悪魔主義だなんだと言っても今じゃもうカワイイもんで、こういうオドロオドロしいのも出まくってるから驚くようなものはないんだが、いつ聴いても「Come To The Sabbat」のリフレインはさすがにヤバ…みたいに思ってしまう(笑)。

 音的には全編ともヘヴィメタルとは無縁だし、ともすればロックとも無縁かもしれないくらいにごちゃ混ぜの何でもアリ的なバンドサウンドで、サイケとも言えるしヘンな世界。フルートとか鍵盤も入ってるからさ、やっぱり70年辺りのゴッタ煮ロックの中のひとつとして数えられるに相応しいバンドの音で、相変わらず括れないバンドはあるものだ。強いていうならばJethro Tullが一番近いのかもしれないが…。う〜ん、自分的にはBlack Widowの作品の中では一番好きなアルバムかもなぁ、これ。

Blodwyn Pig - Ahead Rings Out 1969

Ahead Rings Out  宙ぶらりんバンド…結構いるよな。ジェスロ・タルというバンドは割と有名で、好きな人も多いだろうよ思うけど、ギタリスト、ミック・エイブラハムという人が初代タルのギタリストなんだよね。で、彼は凄くブルースが好きで、タルの音楽性に対して不満をいっぱい募らせていたみたいで、結局脱退してします。そして彼がやりたいことを実現したバンドがブラッドウィン・ピッグというバンドです。

 もちろんそれなりの話題性はあったし、タルの知名度も有ったワケで、何枚かのアルバムをリリースしているけど、往々にしてそういったバンドは最初の作品くらいしか評価されないんだよな。アルバム「Ahead Rings Out」はそんな彼等の気合い一発のファーストアルバム。エイブラハムがやりたかったブルースロックを見事に体現しているんだけど、あまりにもディープ過ぎたのかな。以降の彼等の評価はなかなか難しいものがあった様子だよね。ギタリスト的には凄く全うしているプレイなんだけど、やっぱり求められていることが異なったんかな。それでもタルファンからは絶賛されていたんだと思うけどね。

 そしてセカンドアルバムも発表されたけど…みたいな(笑)。ん、でもライブ盤とか凄く想いは入ってるから熱いのはよくわかるし、それがエイブラハムのストレートなところなんだろう。商業主義とは別に人として楽しめる部分は多いかな。だからブルースに捧げながらも思い悩むエイブラハムの心意気には感動するよね。ちょっと不器用なのかもしれないけど。

Blossom Toes - We Are Ever So Clean (1967)

ウイ・アー・エヴァー・ソー・クリーン 60年代後期の英国ロックと言えばビートルズの「サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド」に代表されるようなサイケデリックなサウンドがポップシーンを占めていて、個人的にはその辺りのサイケってあんまり得意じゃなくてさ、色々なバンドあるから結構聴いたんだけど、アプローチは確かに斬新でLSDでもキメてれば心地良いのかもしれないけど、今の時代とか日本でそんな風にトリップして聴くってこともないし、じゃぁ、このサイケデリック路線のバンドの音がわかるか?と言われると疑問でして…。まぁ、面白いとは思うけど何度も聴いてハマるってもんじゃなかった。

 んで、ジム・クリーガンが在籍していた…ってか世に出てきた時のバンドってのがこのBlossom Toesでして、アルバム二枚しかリリースしていないけど、英国ロック好きにはかなりニッチな人気があってCD化も早かった記憶がある。自分もその時に買ってるし。でさ、当時も今も聴いていると、やっぱり凄いポップ感の溢れるサイケデリックでカラフルで見事なもんだ、っつう感想。ジム・クリーガンがあんなブルースインタープレイのギターを弾くようには全然思えない…っつうか、そういう曲なんて一切無いんだからこの変貌が不思議だったんです。だからちょっと遡って引っ張りだして聴いてみたんだな。

 1967年にリリースされたBlossom Toesのファーストアルバム「ウイ・アー・エヴァー・ソー・クリーン」。冒頭からカラフルでキャッチーでこの時代にしかなかったサイケデリックで万華鏡のように何でもありの楽曲とコラージュのオンパレードで実に目まぐるしいので、好きな人には素晴らしく名盤だと思う。ビートルズと並べたって何ら遜色ない出来映えで、ストーンズの「サタニック・マジェスティーズ」よりは全然サイケデリックだろう。この手のバンドは他にもTomorrowとかRainbow FfollyとかOrange Bicycleとか…あぁ、結構聴いたなぁ(笑)。そんな感じだ。シラフでもトリップする音だなぁ…。

Blossom Toes - If Only for a Moment 1968

If Only for a Moment [Import]  60年代英国のサイケデリックポップバンドの中でアルバムを数枚もリリースしたバンドってのは70年代のバンドと同じようにやっぱりそんなに多くはないようだ。一枚のみで違うバンドに発展したりまた新たなバンドになったりというようなシーンで、だから故にサイケデリックならこのバンド、という代名詞的なバンドがないのもその象徴。その点ピンク・フロイドの執念は大したもので、最初期のシド・バレットの脱退劇からミュージシャンとしてのバンドに立て直したというのは珍しいケースだったのかもしれない。

 そんな中で1969年に二枚目のアルバム「If Only for a Moment」をリリースしたBlossom Toesというサイケデリックポップの申し子的バンドです。ところがファーストアルバム「We Are Ever So Clean」ではカラフルで煌びやかなサイケポップを展開していたのに、この「If Only for a Moment」では発展してしまって、もの凄くヘヴィーに粘っこいブルースに根ざした重いロックをプレイしている。まぁ、言い方を変えればサイケデリックからアシッドロックに変化したという言い方もできるんだけどね。

 それが故に非常〜に最初からギターがファズギラギラで面白い。ブルースに根ざしたと言ってもブルースを奏でているワケではなくって重さのモチーフにブルースを使っているだけで実に中途半端なのは事実(笑)。いや、魅力的なんだけどさ…。なんかねぇ…これほどB級にならなくても良いのに、ってくらいにB級エッセンス全開なんだよ。もともと4人編成のバンドだからこうなってもおかしくないんだけど、あまりにも時代を反映しすぎてる。かと言ってカラフルさはないのかと言うと、結構残ってたりするので中途半端。

 プロデュースがジョルジオ・ゴメルスキーってのも怪し気な所かもしれない(笑)しマーマレードレーベルからのリリースってのも更にB級感を漂わせている…。いやいや、直後のブルースハードロックの全盛期を思うと一足早く取り組んでいたバンドという見方もできるってもんだ。悪くはないがどこを取っても中途半端な印象は否めない…。

Blue Phantom - Distillation

Distillation  Twitterのつぶやきで思い出したBlue Phantomの1972年作品「Distillation」。これってず〜っと英国のバンドで、こっちがオリジナルジャケットだと思ってたけど、改めて調べてみるとイタリアのバンドでオリジナルジャケットは全然違うのだったってことを初めて知った。まぁ、レコードなんて見たこともなかったし聴いたこともなかったバンドだからしょうがないんだが、CD化もされてたのかな?意識してなかったから知らないんだけど、物の本でこのジャケットだけは知ってて見たら聴きたいと思ってはいたがすっかり失念してた。今の時代、ふとDLで即聞けちゃうのってありがたいけど何かいいのか?とも思う…けど、聴けないよりは聴ける方が良いもんね。ありがたく聴かせもらいました。

 いや〜、全編インスト、っても超サイケヘヴィーな何でもあり的なヘヴィロックスタイルでどたばた感満載で疾走感溢れる音ばかりでとってもご満悦です。このギターのヘヴィサウンドってのは今の時代でもなかなか出せないし、それこそ時代の象徴でもあるけど、かなり頼もしい。基本旋律は割とメロディアスだったりするけど被さるようなはヘヴィギターが心地良いね。その上でヘンな音もたくさん持ち込まれたりしてて一体何がしたいんだ?ってくらいにはサイケ。何回聴いててもよくわからん熱気に吸い込まれる。トリップ性高いアルバムってのがまたよろしい。それにしてもどういう意味合いでこんなアルバム作ってリリースされたのだろうか?普通に発掘してきたってことはなさそうだから言われているようにスタジオ・ミュージシャン達の集まりでのバンドなのかもしれない。それにしてはあまりにも音がチープ過ぎるように感じるけど、取り敢えず妙な展開と音色に引き込まれます。

Bob Downes Open Music - Electric City 1970

エレクトリック・シティ(紙ジャケット仕様) いつしかすっかりとほんのり暖かい部屋でほのぼのの音楽を聴いているのが楽しくなる季節になっていた。こないだまでは暑いな〜なんて言っていたのに、秋色は早くも冬色に染まりつつある。やっぱり妙な気候であるんだろう。今年の冬はどこまで寒いのか…、まぁ、暑いよりも寒い方が良いけどさ。そんな季節に個人的にはこういうジャズ系の音ってのはマッチする。もっとも純粋なジャズではないのだが(笑)。

 1970年リリース…なのかな。Bob Downes Open Musicというリーダー名が被せられたバンド…っつうかボブ・ダウンズのリーダー作「エレクトリック・シティ」と言った方が賢明なのだろう。ロックの世界にいるとバンド名で覚えてしまうし語ってしまうが、ジャズの世界だとプレイヤー名とリーダー名だもんな。…なことで、ボブ・ダウンズという英国の管楽器奏者のリーダー作で、何とVertigo 6360 005というリリースです。時代が時代ってのもあって、ジャズプレイヤーがロック界でモテた時代なので数多くのセッション名にボブ・ダウンズってのは上がってくるみたい。その分名うてのセッションプレイヤー達もこのOpen Musicに参加しているっつうことだな。

 ざっと、クリス・スペディング、レイ・ラッセル、イアン・カーやハロルド・ベケット、デイヴ・ブルックスなどなどどこのアルバムでもセッションマンとして見かける名ばかりの集団なので演奏面やセンスで悪いところが見れるハズがない(笑)。Vertigoからのリリースと言うのもあって、アルバムは思い切りロック路線で始まる…、そう派手なロックの歪んだリフのギターからスタートするのだ。そこにアレコレと絡んできて一気にジャズロックの世界…っつうかまだロックしてる。聴いていくと、ベースにしても管楽器にしてもドラムにしても自分達の腕自慢とばかりに白熱しているので面白い。もちろんアンサンブルという面はセンスで鍛え抜かれているミュージシャンばかりなので、あとは曲だけなのだが、これもまた良い。かなりハイセンス。惜しむらくは本人による歌だけか(笑)。いや、悪くない説得力もあるし、ロック的ではあるんだけど…、ちょっと苦笑いしちゃう歌ですよ、これは。まぁ、そういうところがVertigoから、ってのもあるか(笑)。

 ジャケットがね、インパクトあるでしょ?しかも「エレクトリック・シティ」っつうタイトルだから凄く期待しちゃうんだよ。1970年という時代にテクノ?みたいなさ(笑)。ところが中身はエレクトリックに走り始めるジャズミュージシャンというような当時は実験精神旺盛なアルバム。結構クールなのでハマる音なんだな、これ。カンタベリーシーンの音ほど淡々とはしてないけど、結構冷たい音色していて好きだね。

Bodkin - Bodkin (1972)

Bodkin モノの本にも載ってないアルバムで自分の好みかどうかってのはレコード屋で実際にジャケットを見てそのセンスで買うか買わないかを決めるしかない。その場ではクレジット見たりするんだけど、全部知らないワケだから知ってる名前がある方が少ない。あれば、それは何らかの基準になるけどさ。ってことで次はレーベルとかなんだけど、まぁ、レーベルに属しているバンドなんてのは大体把握しているのでそもそも知らないバンドってこともそんなに多くはない。英国ロックを制するにはレーベルから攻めろ、みたいなことが言えるかもしれないな。それらから外れた作品も山のようにあって、特に自主制作あたりになると、果たして聴く必要あるのか?って話だが、これが後に結構な評判になっていることも多いのが面白い。ま、そんなことでレコード探しの旅は面白かったもんだ。

 1972年リリースの超マイナーバンドであろうBodkin「Bodkin」。レコード屋で見た事ないし、これはもうネット時代になってから知った次第で大したことは言えないけど、音を聴くとそりゃもう大好物な音でしてね、アマチュアでもこんくらい出来るだろう、って程度のレベルでしかないんだけど、カッコ良い。オリジナルのジャケットではどうにも怪しげな船の写真の上に「Bodkin」って書いてあるだけのものだけど、イタリアのこの辺の再発ばかりをヘンにリリースしているAkarmaからのCDリリースでは6面開きの黒山羊の頭をどアップにした如何にも黒魔術的な匂いを漂わせたジャケットになっててちょいと話題になった…かどうかは知らないが…。

 オルガンハードとギターハードの両方を兼ね添えた音で、やっぱりこの手のってUriah Heep的な音になるのはごく自然な話なのか、とても似ている。曲調はともかくながら、ボーカルの歌い方にしてもそんな感じで、英国だなぁ〜と思うのはどの曲もやっぱり気品高いメロディだったり旋律だったりがしっかりと脈打っているところだ。叙情性もしっかりと味わえるし、更に変幻自在なアレンジで曲をどんどんと展開していくっつう面白さも正にB級的。アルバムには5曲しか入ってなくてA面は同タイトルのパート1,2と区切られた同じテーマの対策。これがさ、妙な効果音とかなしでしっかりとギターと鍵盤のリフを中心にバンドアンサンブルとして攻めてくるワケよ。正に攻めてくる…攻撃性が高いバンドです。

 こういうバンドって後のNWOBHMなんかに評価されても良さそうだけどな。魔術的なニュアンスとバンドメンバーの怪しげな風体とか攻撃的なリフによる楽曲構成など見本のようなバンドだが、あまり影響を受けたと言うようなことはもちろん聞くことはない。しかしまぁ、こんな音、よくリリースされていたものだとつくづく思う。

Boxer - Below The Belt 1975

Below the Belt  英国生まれのハードロックバンド、それこそ数限りなく存在しているものだが、A級メジャーバンドを渡り歩いたような人がいればそこそこ話題にもなろうというものだが、なかなかそういうわけでもないのが実情。

 オリー・ハルソールとマイク・パトゥー、もちろん1960年代末期頃のタイムボックスっつうバンドで友人になり、バンドをPattoに変えても一緒にプレイし、数年の間だけ袂を分かって仕事をしている。まぁ、知ってる人は知ってるんだろうけど、この間オリー・ハルソールはテンペストで仕事してますね。そこからまたしてもオリー・ハルソールとマイク・パトゥーは合流することとなり、ボクサーを結成。1975年にはまだまだプログレレーベルだったヴァージンからインパクト満点のジャケット「Below the Belt」でデビュー。しかもドラムにはメイ・ブリッツやベックと一緒にやっていたトニー・ニューマンを配し、ベースにはVDGGにも関わっていたキース・エリスを持ってきたという、正に英国B級というか王道というかハードロック路線の職人が集まったバンドなので、楽しみと期待が一杯詰まったアルバムなワケです。

 しかしまぁ、実際にジャケットを手に取ってみるとなんと衝撃的な…というのが最初の感想です。若かった…(笑)。それはともかく、中身の方が楽しみだったんだけど、これがまた一辺倒では行かないハードロックで構成されたアルバムというか、単なるハードロックと言うべきか…、実に英国B級的センスに満ち溢れた作品。きっと今のバンドがどこかで取り上げてカバーでもしたら凄くかっこよい曲となって生まれ変わってもっとボクサーが有名になるのかもしれない、そんな曲が多く詰め込まれているかな。シンプルに4人のプレイが中心でところどころ鍵盤もあるけど、やっぱり中心はオリー・ハルソールの線は細いけど荒々しく歪んだSG独特のギターの音色だな。そこにパトゥーのどこかこもり気味だけどシャウトされている熱い歌声が被ってきて…と悪くないのだ。ただ、どうしても曲調に激しい切り替えがなくってイマイチ売れないバンドという位置付けに甘んじている(笑)。好きな人は好きだろうけどな、こういうの。自分も嫌いじゃないけど、もうちょっとかっこよい曲が欲しいかな(笑)。いや、そんなこと言ってては英国B級は聴けないのでガタガタ抜かしてはいかん。

 結局この後二枚出して自然消滅したらしいが…、それにしてもこの二人のコンビの作品っつうのはどれもこれも結構取っ付きやすいってのが面白い。パトゥにしても変なリフが多いけど基本的にシンプルなハードロックではあるからさ。よくわかんないって?うん、書くの難しい人達なんだよ、このへん(笑)。

Boxer - Bloodletting (1979)

Bloodletting 職人トニー・ニューマンとして知られているもののその仕事を見ると結構選ばないで色々とやってる欲のない人だったのかななんて思ってしまう。思い切りメジャーな人達との仕事ってのもそんなに多くないので、純粋に音と人脈で仕事を選んでいたのか、そもそもそういう仕事ばかりが舞い込んできたのか…。あまり深く突っ込んでないけど、Three Man ArmyからBoxer、その前後ではBowieやMick Ronsonなどなど…。もっとも始めがDonovanとかBeckとかだからねぇ…。そんな中、1975年から参加しているBoxerにスポットを…、そうThree Man Army解体後ガーヴィッツ兄弟はジンジャー・ベイカーと組んでしまったので、一方のトニー・ニューマンはこれもまた強力なメンツと組んだバンドなのだな、ボクサーってのは。オリー・ハルソールとマイク・パトゥーによるバンドだもんね。ちょいと器用な人たちのハードロックバンド、だな。

 アルバム自体は1975年に「Below the Belt」をリリースしているけど、その後バンドの勢いそのままに?かどうかはわからんけど、セカンドアルバムを作ったもののお蔵入り、一般的にはここでメンバーが大幅離脱していって1977年に「Absolutel」がリリースされてBoxerの歴史が閉じるというものだった。ところが1979年に主役のマイク・パトゥーが亡くなってしまったので追悼の意を込めてこの未発表だったアルバム「Bloodletting」をリリースしたってところで陽の目を見たもの。録音は1976年頃だったようで、メンバーもファーストのメンツがそのまま参加しているので純粋にセカンドアルバムとして捉えても良いのではないかと。ただ、バンドメンバー的には紆余曲折あったのか、オリー・ハルソールの曲がなくてカバー曲多数。忙しかったのか人間関係の問題なのかわからんけど、実質マイク・パトゥーの曲によるBoxerのアルバムになる。そのためかカバー曲4曲もあって、冒頭からビートルズの「Hey Bulldog」なんだが、これがまた圧倒的なオリジナリティに溢れるカバーで、自分たちの作品と並べていても全然遜色ないクオリティでのサウンドなのが面白い。

 …っつうか「Bloodletting」ってかなりビートルズ的な音してるかも。ちょいとギターがハードになっている部分はあるけど、オリー・ハルソールだからメタル的なプレイじゃなくってさ、ちょいと歪んだギターで旋律を弾くというのかな、単なるバックのギターの音じゃないからさ。そのヘンはキース・エリスのベースの方が余程ヘヴィーだったりする。通して聴いていると、「Bloodletting」ってかなりレベルの高いアルバムだったんだが、何でお蔵入りにしたんだろ?もうちょっとヒネりたかったというバンド側の要望か、それともバンド崩壊していったからリリースしなかったとか?ここでのトニー・ニューマンのドラムはかもなく不可もなく無難に叩いているような感じでロック魂炸裂ドラムではないのが残念。もっともそういうバンドじゃないけどね。Patto時代から好きな人はやっぱりハマる音だろうし意外とブリットポップ的なの好きな人は好むかな。ハードロックを期待していると結構肩透かしです。

Brainchild - Healing Of The Lunatic Owl 1970

ヒーリング・オブ・ザ・ルナティック・アウル  唐突なんだけど、ブラスロックとは何と適当なロック用語だろう(笑)。管楽器が入ってたらブラスロックというカテゴリに属するという意味に近くてさ、まぁ、シカゴが代表とは言うけれど、もちろんそういう効果を流用したバンドも多々あるのだが、ブラスが前面に出ているとそれは簡単にブラスロックというカテゴライズになるみたいだ。例えそのバックの音がしっかりとしたブルースロックだったりハードロックだったりしても、だ。まぁ、その言葉の使い方は書く人や聴く人によって使い分けられるものだろうけど、読む側はそういういうもんか、とヘンに納得して音を想像してしまうんだよな。ウチもその責任の一端はあるのかもしれないけど…、まぁ、個人の趣味ブログだからいいや(笑)。

 何故にそんなことを思ったか…、Brainchildっつう英国のA&Mから1970年にリリースされた唯一のアルバム「ヒーリング・オブ・ザ・ルナティック・アウル」を書いてみようと思ってネットであれこれ見たりもちろん昔の本なども見たりしてて、ブラスロック云々ってのがあったからそう思ったワケです。自分の頭の中での音の印象はかなり遠くに消え去っていたので余計にそう思うワケですが…(笑)。

 確かにブラスを前面に出したロックで、なかなか洗練された音なのでかっこよいっちゃぁかっこよいし、ブラス以外に特徴的な音があるかと言われるとちょっと困るのだが、時代的なものもあってブルースベースなバンド編成が基本の音で、そこにブラスを被せているような感じ。ギターの音はかなりクリアーな音で、ジャズチックなフレーズが多いのでそれ系統の人なんじゃないかな。ふとドアーズのロビー・クリーガーを思い出してしまった。なかなかすっきりとしたジャズとブルースの合いの子にブラスを入れた感じで、歌は時代を象徴するかのような合間に入れてある程度で決してキャッチーさを意識したものではなさそうだ…。でもなかなかソウルフルでかっこよい部分はあるので、ちょっと琴線には引っ掛かります。

 演奏力も高いし迫力もそれなりにあるんだけど、ただそれだけっつうかそれこそメジャーになれない面白さを持っているんだよ、やっぱり。まぁ、高い金を払ってまで聴く価値ってのは一般的にはないバンドだけど、シーンを象徴する音の世界であるのは確かだしねぇ…、こういう音かぁ…と納得。記憶に残っていないハズだ(笑)。それはジャケットのインパクトが強すぎたってことも大いに影響している気がする。なんせこのジャケットだ。不気味っつうか気色悪いっつうかさ、フクロウの足が人間の手っつう…。こういう生理的に気持ち悪いジャケットっていくつか英国ロックの世界ではあるので、その辺も面白そうだな…。続けてみるか(笑)。

Bram Stoker - Heavy Rock Spectacular

Heavy Rock Spectacular  顔面アップの奇抜なアルバムジャケットの中でも最も謎に包まれているバンド…、そういう意味では70年前後の英国のロックバンドの中にはアルバム一枚で消え去ったバンドが数多く存在していたり、メンバーの名前すら不詳というバンドも中にはある。もっとも名前がわかっていたとしてもどうしようもないっていうバンドもあったりして、そんなのを解明するなんてのは全くナンセンスなのだな。まぁ、知りたくなるってなモンだけど、アマチュアに毛が生えたような人達によるアルバムなんてのはそもそも音楽活動して生きている人が多くないので、探しようがないってなもんだ。でも、ここ最近の日本でのCDリイシューや紙ジャケによる再発などで再評価されることでマネージメントがしっかりしていたトコロではそういうアーティストに印税を支払っているのだろうか?それ故に本人達とコンタクトがあったりするものなのだろうか?それ故に本人達によるライナーが出てきたり、リイシュー監修とかに出てくるってことなのだろうか?それ故に妙〜なバンドが再結成とかやらかしてくれるってことなのだろうか?う〜ん、辻褄は合うんだよな…。

 前置きが長くなってしまったが、そんな幻のアルバムとも呼ばれたブラム・ストーカーっつうバンドです。そもそも1972年のアルバムリリースなんだけどWindmillっつう超マイナーなレーベルからの一枚でして、当時を知るロックファンでもまず知られていなかったバンドらしい。そりゃそうだろう…とは思うが、何故か誰かが発掘して現代に至るまで歴史的なアルバムとして祭り上げられて…、まぁ、違う意味でだが、歴史的価値の栄誉を欲しいままにしていた激レアアルバム。

 …それも今じゃラク〜にCDが手に入って聴けるんだから幸せです。本人達も何で印税入るのか不思議だっただろう。こういう人気ってのは英国の当人達は他のバンドも含めてなかなかわからないだろうなぁ…、圧倒的に日本での人気が異常だもん。多分。海外のサイト見てても普通に帯付きの日本盤紙ジャケCDが出てるしね。

 うん、そんな背景を持つバンドなんだが、ジャケットは見ての通り奇妙〜にコラージュされた顔面アップジャケットで、アルバムタイトルが「Heavy Rock Spectacular」ってモンだ。聴いてみるとわかるけど、アルバムタイトルに相応しいヘヴィーロックが繰り広げられてます。それもオルガンがメインで、その上をぶち壊すようにギターがハードに入ってきたりするんだが、やっぱりオルガンメインのバンド。ハードロック…だけどハモンドオルガンを如何に暴れさせるかっていうところがある気がする。まぁ、ちょっと演劇めいた部分もあるので、インパクトとしてはアーサー・ブラウンの「The Crazy World of Arthur Brown」を狙っていたのかなぁ…とも思う。オルガンがコロコロ転がっているっていうのも含めて。結構軽快な音なので聴きやすいが…、まぁ、ここまで英国ロックをどっぷりと聴いている人間が聴きやすいと云ってもなかなか信用ならんとは思うんだけどね(笑)。

Bread Love And Dreams - Amaryllis 1971

Amaryllis 1970年代のアルバムってのは大体ジャケットが何となく中味の音を表していたという感じもあり、特に英国ロックではアートワークにも気を配るというバンドやアーティストが多かったので、自分のカンと実際の音の印象っていうのもひとつの楽しみなのだ。意外性のあるものもあるし、なるほど、ってのもあるし、何で?ってのもあれば単に楽しめるというものもあるが、どれもこれも面白い。そして今回のBread Love And Dreamsなんつうふざけたバンド名を持つバンドの作品だが…

 Bread Love And Dreamsの1971年リリースの三枚目の作品「Amaryllis」。一体どんな音を想像するかね?時代的な点も考慮するとやっぱりどこかサイケデリックな感じを受けるジャケットなんだよね。もしくは結構アーシーな雰囲気なのかなぁ〜とか想像を逞しくするので、そういうイメージで作品を買ったり聴いたりする…。

 いやぁ〜、このバンドのこのアルバム「Amaryllis」はホントに裏切られた感の強い…というか期待と音が違いすぎたってモンだ。いや、アルバムの中味の音は悪くないです。やっぱり英国B級の好きな自分には全然楽しめる音なんですが、ジャケットで受けたイメージとは裏腹に中味は美しい男女ボーカルによるフォークなのですねぇ〜。まぁ、三枚目ともなっているくらいだから割としっかりした音世界を紡ぎ出すバンドなワケですが、オトコ一人に女二人っつうバンドらしい。もちろんほぼドラムレスでアコギと歌とコーラスの世界でちょっとアーシーな感じは入っているね。

 面白いのは本格的な音ではなくって稚拙というのか未熟というのか薄っぺらい部分が見え隠れするので、なるほどなぁ〜というのがわかるんです(笑)。好きでやってるんだ、っていうかさ。だからこんなジャケットになるんだろうし、音世界もどこか自信がない感じもあって、アナログだとA面全てを使うアルバムタイトル曲「Amaryllis」の組曲に気合いを入れているというのがよくわかるんだけど、途中どこに行くのか妙にロックしてしまってドラムも入って頑張って変化を付けているんだけど、あまりにも未熟(笑)。いや、アプローチは面白いんでキライじゃないんだけど、笑えるくらいにナイスですよ。それも一瞬のことで、やっぱり基本のフォーク路線に戻るんだが、このA面組曲のおかげでプログレッシブフォークの代表作としての異名を取ることになるのだな、この「Amaryllis」は。ジャケットの不思議さと音の面白さ、更にアルバムタイトル「Amaryllis」のメロウさがマニア心を擽るようだ(笑)。

 随分と早い時期に復刻CDが出てて、それを入手したんだけどその頃は全く手が伸びないアルバムだったな…。なんかもっと刺激が欲しかったからだと思うが、逆にジャケが大人しくて音がハードだと燃えたもんな…。所詮好みの問題か(笑)。アルバム全曲YouTubeで聴けるってのもこれまた凄い…。

Brian Auger & The Trinity - Definitely What!

Definitely What! ハモンドオルガンってやっぱりいいな…なんてモッズバンドを聴いていて思った。自分の中ではハモンドオルガンってのはプログレハードの代名詞的な楽器で、歪んだギターに対抗すべくハモンドオルガンにレスリースピーカーをカマせて爆音で弾きまくると音の壁がギターを超える、みたいな感覚で聞いてたんです。かなりヘンな聴き方なんだろうとは思うけど(笑)。ところがいくつか聴いてると全てそんなんではなくて普通にムード的な鍵盤のひとつの音として使われている方がむしろ多くて、これもハモンドオルがんなんだよなぁ…なんて思ったりしてさ、ちょこっとここ最近モッズバンド聴いてて、こういう風に使われてもいたのかなんて改めて聴いてて、この音好きな、って。

 1967年リリースのBrian Auger & The Trinityの2枚目のアルバム「Definitely What!」。元々モッズバンドだった、なんてのは全然意識することもなくBrian Auger & The Trinityってのは聴いてたので、初期作品を聴いてるとどうにも違う世界だな〜なんて気がしてたけど、モッズバンド文脈で語られると、そういう位置付けでもあったのかなと。先日のZoot Moneyのライブ盤のオープニングの紹介はブライアン・オーガーによるものということで、やはりそういうシーンにいた人なんだろうね。そういう意味ではロッド・スチュワートなんかも同じなんだろうけど。ブライアン・オーガーってぇとどうしてもジュリー・ドリスコールがセットで出て来てしまって、そっちの方に気を取られることばかりで、ブライアン・オーガーって人の音をあんまり真面目に聴いていたこともそういえば少ないかもってことで、本作はジュリー・ドリスコール不在のアルバムなのでじっくりと。

 冒頭からしてビートルズの「A Day In My Life」の超変則的カバーで、凄い解釈、って感想だけど、ソウルジャズアプローチになるのかな、どっかの喫茶店で流れてたら結構コジャレたサウンドみたいな感じだけど、それにしては本格的過ぎるか。この曲のインパクトだけでアルバム一枚持つか?って感じはあってさ、他の曲がこれほどのインパクトに圧倒的に負けてるという…、色々と実験的な取り組みしてるのは時代ならではだけど、熱気迸るハモンド炸裂ってんではない…ってかそういうのを求めている時点で自分が違うのかもしれないが。やっぱりジュリー・ドリスコールがいた方が良いかな〜ってのが好み。

Brinsley Schwarz - Despite It All 1971

ディスパイト・イット・オール  こんだけ聴いて書いててもまだまだ通っていないジャンルやアルバムなんてのが山のようにある。しかも70年代のロックって限定してもまだあるんだから恐ろしい。英国の、って限定しても同じだし、どんだけ音楽産業ってのは広くて欲深かったのか、そして言い方を変えると実に深い森の中を彷徨う趣味なのか、となる。ココのトコロね、パブロックとかスワンプとかちょこっと聴いてて、あぁ、そういうトコにルーツがあるのかな、とか思うんだけど、当然と言えば当然だし、意外と言えば意外なことにトラッドとの共通項もしっかりあるんだなと。何か奥深いなぁ…ってね。

 Brinsley Schwarzってバンドの1971年のセカンド・アルバム「Despite It All」。ちなみにブリンズレー・シュウォーツってのはこのバンドのギター、ボーカルの人の名前でして、そりゃまぁバンド名にしたくなる珍しい名前ではあるわな。ずっとバンド名だと思ってたもん。んで、昔からこの手のバンドの筆頭格ではあって、聴いたこともあったけど全然ダメでね、ロック的じゃないじゃない?フォーク・ロック系もそもそも好きじゃなかったし。だからこの辺は結構スルーだった。んで、色々あって聴いたりもしたけど、今回聴いてて思ったのは、こんなに英国トラッド系に近い音だったっけ?って。アルバム最初の曲のインパクトがそう思わせたんだろうけど、軽快なジグにフィドルさばき、こいつはご機嫌じゃないか、ってね。アルバム通して聴いていくとだんだん大人しい作品に聞こえてくるし、お?って引っ掛かるのも少ないのは確かなんだけど、この心地良さはさすが。

 アルバムジャケットの印象が強いよなぁ。何なんだ、この爽やかなイメージは、って言いたくなるくらいに中身の音は湿ってるという当然の帰結。ブリンズレー・シュウォーツってジャケット結構意味深でカッコ良いよね。このアルバムはまだ初期のカントリー・ロックの影響下にある作品と言われているようで、聴いてみても確かに突出した出来というものでもないように思う。ただ、英国でこの時期にここまで上手くアメリカ寄りながらも英国らしくブレンドされたフォークロックって多くはなかっただろうから注目されたんだろう。当然それは若者が求めてたロック感とは違う部分での刺激だったとは想像するけど、そもそもポップな部分も多いし、割と普通に受け入れられたのか。自分的にはなるほど、面白い音かも…でも飽きなぁ…、ですが。

British Lions - British Lions 1977

British Lions  英国の獅子、ブリティッシュ・ライオンズというバンドをご存じだろうか?バイオレンスロックンロールバンド、モット・ザ・フープルの残党メンバーと英国B級バンドメディシン・ヘッドの融合体として遅れ馳せながら1977年にシーンに登場したロックンロールバンドだ。メンバーの名前を言っても多分誰も興味ないだろうからなぁ…、ま、モーガン・フィッシャーが在籍したってことくらいがせいぜいメジャーな話なのかもしれない。ただ、B級なのかも知れないけど、英国のプライドを十二分に感じるに値するバンドの心意気は伝わってくるんだよね。単なるB級バンドだったら興味持たないからさ。

 ケイト・ブッシュは「おぉイングランド、私のライオンハート」と歌い上げ、その名曲を世に知らしめているが、英国人にとってブリティッシュ、もしくはイングランド…、まあこれは戦国の歴史の名残だけど、英国に於ける獅子=ライオンというシンボルは国の紋章にも表れているように崇めるべき生き物なんだろうなというのがロック界の節々からでもわかってしまう。それくらいの冠を被せてくるバンドというのはある種英国民を敵に回す可能性のあるバンド名だったんじゃないかな。でも時代的にはパンクムーブメントが起こり英国女王をバカにする歌が蔓延し、だからこそブリティッシュ・ライオンズというインパクトのある名前を付けたのかもしれない。ジャンルは全く異なるが同じく1977年にアルバム一枚をリリースしたイングランドというバンドがある。これも遅咲きの名盤一枚となるが、英国そのものをネーミングとしたバンドで何となく当時の英国の風潮として立ち上がれ、的な面が働いていたんじゃないかな。貴族階級と労働者階級の違いなのかもしれないけどね。英国の歴史は複雑だよなぁ。

 で、このブリティッシュ・ライオンズというバンドだが、ストレートなロックを奏でるバンドでバドカンあたりを好む人なら絶対大丈夫だし、演奏ももちろん悪くないので結構良いよ。アルバム的にはバンド名を冠したオリジナルファーストアルバム「British Lions」がジャケットもサウンド的にもインパクトを与えたアルバムなんだけど、1982年にはちょっと怪しいんだけどお蔵入り音源だったんじゃないかなとは思うセカンドアルバム「Trouble With Women」がリリースされている。こちらは未聴なんだけどさ。で、これまた後年になってから、何でだろ?わかんないけどリリースされたのがBBC音源とかの寄せ集め「Live & Rare」っつうブートレッグまがいのオフィシャル盤。もちろん彼等の歴史を知る上では重要な資料なんで、リリース自体は喜ぶべきものだよね。

 あ〜、またマニアックに書いてしまった。ま、でもね、こういうあぶれバンドってまだまだあるからさ。お楽しみに♪

British Lions - Trouble With Women 1980

Trouble With Women バンドの崩壊劇後には様々なパターンがあって、それが次なる成功へのステップになることもあれば表舞台では目立つことなく裏方になっていくとかシーンから消えていくケースも多数。実際どんだけカネ稼げてるのかなぁとか思うけど、そのヘンはあまり知る必要もないってことにして夢だけを追い続けているんですが…、結構成功している人と消えていく人って半々くらいなのかもしれないな、なんて思う。近年でも昔何とかのバンドにいてね、とかって人が名前出してやってたりするし、一回のリスナーからすると、まだやってたんだ〜、とか思うことも多いもんな。

 British Lionsってバンドの幻のセカンド・アルバム「Trouble With Women」なんてのを…。1980年リリースだからファーストの「British Lions」から3年後の作品ってことになるが、経歴がよくわからなくて、昔はBritish Lionsって一枚しか出てなかったって言われてたんだけどこんなのあったんだね。今CDで入手できるのはジャケットが違うみたいでレコード時代はもっと曲少なくてシンプルなジャケットだったらしいが。今の時代となってはそういうのもどうでもいいのかもしれんが、とんでもない数のボーナストラックが入っててなんかこんなマイナーなバンドなのに集大成的になっているという代物。どんだけ聴くかってのはちょっと疑問だけど、まぁ、コレクション的にはいいか、ってな話。

 Mott The Hoopleからミック・ラルフスが抜けて、更にイアン・ハンターが抜けてしまったけどバンドそのものはオリジナルメンバーに戻ったとも言える感覚だったのか、しばらくはモット名義で頑張ってみたがそりゃ無理だ、ってことで消滅。そして新たにMedicine Headのジョン・フィドラーをボーカルに迎え入れて組んだバンドがBritish Lionsというバンドなワケで、キャリア的には悪くないし皆が皆それなりに意思を持ったバンドだったとは思うが、もちろんセールスは芳しくなくオールドタイムなロックを奏でるバンドにしか思われずにひっそりと…って事だと思ってたが、この「Trouble With Women」なんてのが出てたんで、ちょっと期待したけど…、まぁ、メロウなロックです、所詮。ちょっと毒気があるとかゴツさがあるとか何かあればもうちょっとイケたかもしれんけど、一番中途半端な路線に落ちていってしまったんかな〜と。しかし、今じゃiTunesでは1978年のライブとかリリースされてるし…。

Bronco - Country Home 1970

Country Home/Ace Of Sunlight  ロバート・パーマーとフランキー・ミラー、それに本日登場のジェス・ローデンってのが英国三大ブルーアイドソウルシンガーです、なんて初めて知ったわ(笑)。どれもこれも無名な方々で構成されている括りじゃないのか?って感じだけど、自分が接した頃はそういうの無かったのは確かだけど、後になってそういう括りも出来たのかもしれない。いや、多分そうだ。30年前とは色々と変わってきているだろうし、追記されている歴史部分もあるのだろう…、そっか…。そんな事を思いつつもちょいとアクのある歌声を持つシンガーが気になってアレコレ聴いている日々、なかなか色々と面白いものもあって楽しめる。

 Broncoってバンドの1970年リリースの「Country Home」。セカンドの「Ace Of Sunlight」の方が知られているので自分もそっちを随分前に聴いていたけど、まだまだこの手の音楽をロックだぜ、として聴いていられるほどの許容もなかったしね、ほとんどまともに聴いてない。まぁ、ところどころで聴くとそれなりの興味は湧いてきたりするんで、徐々に受け入れられるようにはなっていったんだけど、やっぱり基本的にギターが好きなロック小僧としてはさほど影響を及ぼすものでもなかった。そんな事ではあるけどリスナーとしてこの渋さと言うか、確かにパブで簡単にうるさくなく演奏できそうな曲ってのはThe Kinksの「マスウェル・ヒルビリーズ」を彷彿とさせる雰囲気でなかなか聴きやすい。ジェス・ローデンの歌声も熱唱系なブルーアイドソウルってんでもないからそこまで言われる程の人なのか?って思ってしまうが、きっと他のアルバムやソロアルバムなんかじゃ凄いんだろう。いずれ聴かないとね。

 さて、この「Country Home」という作品、全くパブロック、と言うかフォーク・ロックなんだろうな、基本。アメリカのと違うのはどこかフワフワっとしたトコロとヒネリのセンスなのだろうか、流しのライブ的な曲調が多くて大変聴きやすい。ちょいとイメージ変わった。このジェス・ローデンって人、フリーのコソフのBack Street CrawlerやMott The HoopleやKeef Hartleyあたりの作品にも参加してるし、そもそもがBand of Joyのメンツとのバンド結成がこのBroncoだし、かなりど真ん中の渋いトコロを突いた活動だったんだけどね、結局は実力のある渋めの人、で終わってしまっている感があってもったいなかったのかも。かと言って漁るか、って気にもならないしな…。作品もメンツも良作なアルバムです、はい。

Bronco - Ace Of Sunlight (1971)

Country Home/Ace Of Sunlight そういや随分昔にレコード見つけてどんな音だって解説されてたかな〜って思い出せずに、でも見た時が買い時だろうから2,800円で買うかどうか悩んだレコードを思い出した。Broncoっつうバンドの「Ace Of Sunlight」でさ、ジャケットは記憶に残るデザインだったから覚えてたんだけど自分がその時に割と早めに聴きたい音だったのかどうかと言えばそんなでもなかったみたいなんだが、レコード屋で見つけてしまった場合に優先順位をどうするか、ってのがあってさ、次来た時に残っているだろう、と思えるものと思えないものがあるワケ。んで、自分が「おぉ〜!」と思ったものってのはもう2度と見れないだろう、くらいに思ってるから手にとって手放さずにいるんだけど、最終的にレジに持って行く段になると手にとったレコードのどれを今買って、後回しにするのはどれかってチョイスをせざるを得なくてね…、いや、毎回20枚くらい買ってたからカネ持たないしさ。んで、悩む時に賭けになるんだな。その時に悩んで、結局買って、もうそれ以降はレコードを見ることがなかったという意味では買って正解だったのがこのレコード。

 1971年にリリースされたBroncoというバンドの「Ace Of Sunlight」。アイランドレーベル系だったからかMott the HoopleやFairport Conventionの手助けもあったバンドで、入手した時は嬉しかったけど、聴いてみてかなり「??」な印象だったアルバムだったな。簡単に言えば全く好みじゃなかったってことだ。でも、そんな思い入れあるから今でもあって、聴き直してるんだけどさ…、なるほど、こんなにCSN&Y的っつうかスワンプカントリーフォーク的な音だったのかと。雰囲気とかは英国的で悪くないんだけど、ちょっと取っ付きにくいくらいアメリカの香りがしちゃうのがヤだったんだな。今はね、そんなでもない。結構面白いんじゃない?って感じで聴けたから二回くらい連続で聴いちゃった(笑)。ジェス・ローデンのボーカルがインパクトあるね、ってのとどこかホワッとした雰囲気がアメリカへの望郷はあるものの英国から脱していないっつうのがいいんだな。その中に「Woman」っつう強烈なビートの曲も入ってて驚かされる。基本フォークタッチの音なのになんでまたこんな迫力ある曲が出てくるんだ?と。

 ふ〜ん、印象変わったなぁ…。今回この流れで持ってきたのもスワンプ的な香りだから…って思ってたからだけど、そんなことないじゃないか。かなり英国的に近い音で、トラッドとは言わないけどアコースティックなサウンドがまろやかで良い感じな作品。結構奥深いバンドだったりするんじゃない?と深読みしてしまうね。いやいや、こうして昔からの思い出を書き直すのも重要なことですよ。

Budgie - Budgie 1971

Budgie 最近思うこと…、これだけロックの歴史も長くなってきて長寿バンドも増えてきたり再結成も当たり前のように行われるようになると、必然的にアルバムやライブ盤や発掘盤のリリースが増える。もちろん新作をリリースするバンドもあるんだけど、なんかねぇ、あんまり聴きたくないような…、夢を壊されたくないような…ってのも多い。ちょっと前まで幻と言われていたバンドや人達がどんどん露出してきて…、それはその頃の神秘性と作品への熱意があってそう言われているんだから、今出てきてもなかなかそのまま伝説を感じられないとは思うんだよね。

 それとどのバンドもカタログが増えすぎて、今からロックを聴こうという人達にとってみると何を買えば良いの?と。なんか不親切というのか、指標がなくなってる気がする。まぁ、これだけ情報過多の世の中だから適当に買って追求していけば?ってなモンだろうけど、どうなんだろ?自分は知ってて追求したから良いけど、今時はどうなんだろうな…、と。

 ブラック・サバスが来たので何となくバッジー♪いいでしょ?しかもこれもファーストアルバム「Budgie」です。うん、あんまりまともに聴いてなかったアルバムなんだよね。だけど、実はブラック・サバスの初期のアルバムをプロデュースしていたロジャー・ベインっつう人がBudgieもプロデュースしているので、ほとんど同じ音で聴ける(笑)。ブラック・サバスもバックが3ピースだし、バッジーは3ピースバンドだし。プロデューサーって面白くて頭の中で鳴る音ってのは一緒だったんだろうなぁ、これ。音色まで似ているし空気感もほぼ同じ。だからやっぱりドロい世界が繰り広げられててさ。ただこっちはバンドとしてのコンセプトを打ち出してないからその分売れなかったっていうとこか。

 でもね、内容は聞かせてくれるんだよ。どれもこれも重厚なギターとベースのほとんどユニゾンなリフで単調に攻めてくるので思い切りB級的ノリが楽しい。ドラムもドタバタ感たっぷりだし。上手いとかヘタとかっつうよりもバンドの音がひとつになって出てくるっつう感じでさ、最近こういうバンドらしい音ってよく聴いているので、ハマる(笑)。今時のメタルバンドがこれカバーしても凄くイケるだろうと思うよ。だからメタリカとかも好きなんだろうけど、そのセンスは大したもの。「Nude Disintegrating Parachutist Woman」なんていう曲はもうこの時代ならではっつうのもあるけど、9分弱に渡る大作。しかも思い切りハードロックでの大作なのでテンポアップもあれば弾きまくりもあるし、スリリングに楽しめる一曲です。あまり食指が動かない人も多いかもしれないけど、この辺のロック好きな人は絶対好きになるサウンド♪

Budgie - Squawk (1972)

Squawk 英国メタリックなバンド、そして愛すべきB級さ加減と言えばUrah HeepかBudgieのどっちかだよな、などと思ったので今回はBudgieってところで…。結構名作と呼ばれる辺りは自分でも好きなようでブログには書かれているので、じゃあその後の後期にするか初期にするか、と。やっぱでも初期かな~ってことでセカンドアルバム「Squawk」の登場です。

 1972年にリリースされた「Squawk」だけど、時代を考えてみてもかなりヘヴィ且つ独特のサウンドを持っていながらまだまだ以降のBudgieの攻撃性は出し切れていないという中途半端な位置付けではあるものの、やはりBudige。ヘンだもん(笑)。時代がごった煮英国ロック全盛期だから何でもありなんだけどさ、ヘヴィなリフからフォーキー、ブルージーな展開と正にB級感たっぷりのアルバムです。いや~、このグダグダした部分をとっぱらったお蔭で後の名作「Never Turn Your..」などに引き継がれていく方向になるんですな。それにしてもこのアルバムのベースの存在感がすごくてさ、こんだけヘヴィなのにベースの音がビートルズ的軽さっつうのが面白いギャップ。一体何なんだ?って感じに不思議なバランス感覚で、「Rocking Man」と言う曲でそれはもう顕著に表れてくる。

 自分がやっぱりこのヘンのこの手の音を好きなんだな~と改めて実感した次第ですよ(笑)。タマらなくハマり込んでしまってですね、久々に聴いたのもあるけどやっぱり読める展開だし、あり得ない展開だし、堂々とそれをやってくれるBudgieに感謝って感じ。どこを取ってもホメるべきところはない「Squawk」という作品に愛らしさを感じるひねくれ者です、はい。しかもセカンドアルバム「Squawk」ってBudgieの歴史の中でも地味なんだ、これがまた。「Rolling Home Again」から「Make Me Happy」なんて実に牧歌的なフォークソングだからBudgieだなんて言われてもわからないんじゃないか?その後に続く「Hot As…」の超ヘヴィメタリックな音に感動を覚えるもんな。そのくせ曲は無茶苦茶ダサいのにわ苦笑いしてしまうが…。

 いやいや、キリがないくらいに突込みどころ満載のアルバムなんです、この「Squawk」は。Deep Purpleでいう二枚目と同じような位置付けだろうけど、その支離滅裂さが良い。アルバム一枚の単調さがまるで見当たらなくて聴き所満載なのだが、それでいてネタ切れになってしまったのか?っつうくらいにつまらない曲もあったりするチグハグさ。メロトロンまで登場するけど全然叙情的にならないのも面白い、うん、これこそ愛すべきB級バンド♪  そしていつの間にかリリースされていたラジオライフセッション「Radio Sessions 74 & 78」。そうか、Budgieでもこういうのがリリースされているんだな…。

Budgie - Never Turn Your Back on a Friend 1973

Never Turn Your Back on a Friend ルーツに根ざしたハードロックやヘヴィメタルってのはやっぱりかっこよいものなのだ。人間椅子がバンドのモチーフとしているバッジーを聴いていると今でもしっかりと通じる重さと鋭利さとスピードと何より大事な英国的美しさを持っていることがよくわかる。そんなことで、あぁ、バッジーかっこよいんだよなぁ〜、どうにもB級なんだけどそのひたむきさがかっちょいんだよ…、と。

 伝説的名盤のサードアルバム「Never Turn Your Back on a Friend」。この頃が一番の全盛期で、この前後のアルバムがどれも素晴らしくヘヴィーで鋭利でプログレッシヴなスタイルが出ている。もう少し時代が前後にズレていたらもっと売れていたんじゃないかと思うんだけど、見事に英国ロックが素晴らしく全盛期に出てきてしまったので、他と比べてみるとB級になってしまったというところか(笑)。

 う〜ん、なんつっても最初の「Breadfan」の鋭利で金属的なギターリフだな、シビれるのは。これだけアタック時に金属音を出すのもなかなか難しいと思うんだけどな。ピックを縦に近い感じにして上から叩くように弾いているんだと思うけど、慣れないとリフそのものがきちんと弾けないしね、いや、狙ってやってるんだろうから大変だろう。しかしまぁ、ベースも凄い音してるし…。二曲目の「Baby Please Don't Go」はブルース界での有名曲で、アレですな。ライトニン・ホプキンス、マディ・ウォーターズ、ストーンズ、フーなんかでも有名なヤツです。後にAC/DCがやってたらしいがまだ聴いてないな、それは。んで、このバッジーバージョン…、割と考えられないアレンジっつうかバッジーらしいっつうか、ブルースの代表曲だってことを完全に忘れ去ってしまうくらいのパワーで迫ってくるのが面白い。そしていかにも英国らしい、フォークでのバラードというか静かな楽曲「You Know I'll All」、こういうのが英国のセンスで、単なるハード&ヘヴィーバンドじゃないよ、ちゃんと英国のこと知ってるよ、みたいなね、音色があるんだよ。だから一辺倒なだけではなくってちゃんとスジを通したバンドの理屈ってのがしっかり通ってるんだな。まぁ、次のドラムソロから始まる曲はちとセンス悪い…、さすがにB級バンド(笑)。その代わりリフが始まってからのインパクトはもの凄いけどね。

 …と、まぁ、ベタ〜な部分も持っているんだけどキラリと輝くセンスももちろん見え隠れしていて、トータル的には名盤って感じになるんだけど、ハマり込める人とそうでない人を分けてしまうかもしれない。ただ、これにハマれると深くて楽しい英国の世界へ入るセンスが備わっているってトコか。いや、ホントに小細工無しだしさ(笑)。ちなみに最後の「Parents」っつう曲はB面ラストを飾る大作で、どこかウィッシュボーン・アッシュの名盤「Argus」を想い出すような雰囲気から始まる…、う〜ん、狙ってないにしてもやはり出てくるんだねぇ、こういう音の作り方。ドラマティックな展開がワクワクする傑作で、プログレではなくってあくまでもハードロックの中での大作と感動。うん、いいね。

 言う必要もないけどもちろんジャケットはロジャー・ディーン作。色遣いとかバランスとかすべての面でバッジーのロジャー・ディーン作品の中では一番好きなジャケかな。なんかさぁ、ジャケットと「Breadfan」の印象が重なるんだよね。本来のジャケットの在り方っていうか、そんな感じが良くて好き。しかし、アマゾン…どころか他も含めて全然CDがないのな…。まぁ、売れないからしょうがないけど、勿体ないっ!探して聴く価値あると思うけどな。

Budgie - In For The Kill! 1974

In for the Kill! 熱血漢と言う言葉は実に古くさくて今じゃ嫌われるくらいの言葉になってるのかもしれないけど、そんなにクールにキメたって結局は熱い音楽ってのが一番好まれると思うんだよねぇ。そんな音が一番充実していたのが70年代なワケで、そういうバンドもたくさんいたからこそ黄金の70年代なワケだ。いや、そこに固執するつもりもないけれどやっぱり行き着くとその辺になるんだろうなぁと…。んなことで、結構熱いバンドあるぜ〜ってことで本日はB級そのもののバッジー♪

 アルバム的には三枚目の「Never Turn Your Back on a Friend」四枚目の「In for the Kill!」あたりが一番メジャーな知名度を持ってるかな。まぁ、代表的な作品という意味でもそのヘンになるんだけどさ。とりあえず今回はベタな熱血漢がよく出ている1974年リリースの四枚目「In for the Kill!」で書いてみよう。残念ながら国内盤CDはアマゾン見ても全て廃盤のままアルバムジャケットすら出てこないっつう惨状。まぁこのヘンが中途半端なB級ではなくって徹底してB級なトコロなのかねぇ…(笑)。 

その四枚目「In for the Kill!」からはドラマーが変わっていて以前に比べるともちっと重くなった感じがするんだけど、とにかくこのバンドの持ち味って言ったらユーラーア・ヒープとはまた違った独特の重さが売りで、ホントにギターのリフにしてもベースにしてもとにかく地べた這いつくばるつような重さが良い。そこに実はかなり美しい旋律が乗ってくるっていうのも特徴的で、多分ボーカルの声が粘っこいのがB級的感覚になっちゃうのだろうか?英国ハードロックの重さの原点ここにありっていうかね、そんな感じです。

 何だろ?ハネないトコロがベタなんだろうな。でも曲によってはボンゴみたいなのがポコポコ入って たりするし、ブギ調の曲も多いのだが…、やっぱハネない(笑)。ベースが短音で後ろノリで重く攻めてくるのもあるかな。その割にギターのメロディ良いなぁ…、歌声は結構高め…でダミ声?あ、わかった、単純にバンドの演奏がそれほど上手くないってことです(笑)。だから妙に不安定でそのドタバタ感が売りだったんだ。しかしかっこよい音だなぁ…。

 ジャケットはロジャー・ディーンの作品で、中身と音が辛うじて一致しているというか、まだ救われているバンドで、最近のハード系が好きな人だったら多分イケると思う音です。メタリカもカバーしていたしね。

Budgie - If I Were Brittania I'd Waive the Rules 1976

If I Were Brittania I'd Waive the Rules  Budgieの1976年の6枚目の作品「If I Were Brittania I'd Waive the Rules」。一説にはこれでBudgieは下降線に入っていくっていう作品らしい。いわゆる普通化してきたっていう事らしいんだけど、リアルタイムな頃にはそうだったのかな、今聴いてみると到底そうは思えないBudgie節バリバリな気がするんだけど、それまでの作品で強烈な英国的ハードロックの一面を作り上げてしまったってのがあるから、それに比べたら確かにインパクトは欠ける、か。あんなのばっかり作れないだろうよ(笑)。

 …とそれは比較論的に言われることだけど単発のアルバムとして聴いてみた「If I Were Brittania I'd Waive the Rules」ではやっぱりバッジーそのもので、さすがにやや冗長的な部分はあるけど、ギターリフにしても歌にしてもアレンジにしてもこの強引さやチープさやあり得ないだろ、っていう展開は相変わらずだし、鋭角的な音はやっぱり独特。強いて言うならば録音技術が高くなったから3ピースのこの音がチープに録られていることがアリアリと判ってしまうって事か。それもバッジーなんだけど。

 AC/DCのルーツってのもこういうところにあったのかもね。比較されることもないだろうけど、割とアプローチ似てるかな、なんて思った。メタリカが影響受けたってのは分かるけど、やってる音は全然違うしさ、いつまで経っても愛すべきB級バンド。なんだろうな…。

Budgie - Impeckable 1978

Impeckable 先日さほど音楽趣味ではない友人とバーに行ったんだが、さほどってだけで普通に世代的なものは聴いてるんでそれなりの話にはなるのだが、そこにアコギが置いてあって、弾いてよと言われてさ、困ったなぁ…こういうの(笑)。最近ギター弾いてないからってのもあるけど、そもそも一般な方が知ってて楽しめるものってギターのレパートリーにないから楽しませられないもんな。何でもいいから弾いてよって言われてもギター一本で、しかもアコギで弾くのなんてさほど知らないしね、「天国への階段」や「アンジー」弾いたってしょうがないしさ、ブルース弾いて楽しませるか?そこまで弾けないからそれもないし…ってことでホント困りながら3コードのR&Rを流して「お〜!」みたいにしてオシマイ。テクニックある人ならそういう場でも楽しませられるんだろうけど、趣味を嗜む程度ではお客様を楽しませるのは難しいものです。

 ニッチなHRの代表格とも思ってるBudgieの1978年7枚目くらいのアルバム「Impeckable」。7枚目くらいにもなるとどのバンドも音楽性に悩んでくる時期なんだろうなぁ、ってのはわかる。だからバンドの方向性とか云々もあるけど、趣味も変わってくるし作れる音も変わってくるし、もちろん時代性もあるから新しいシーンとの目線合わせみたいなのもあったり、でもベテランの域に入るからそれなりに、みたいなのもあるのかな、一本調子が得意なバッジーですら悩める音世界になってきている頃。ただ、それは偏見でもあるのか、素直に音だけを聴くと随分と練られてる音でもあることに気付くし、そういう点も評価されてきている現代は当時の雰囲気だけのダメ出しとは異なり、バンドの再評価に繋がっているんと思えるね。

 この「Impeckable」も軽いとか突き抜けるバッジーらしさが少ないとかあるんだろうけど、相変わらずリフは宝庫だしお得意のギターと歌との絡みも健在だし、ただ曲が少々キャッチーになってるように聴こえるのはあるが、そりゃもうしょうがないんだろうと。一部ディスコ全盛期の影響もあるのかビートがそんな風になってしまってるのもあってオイオイって言いたくなるんだが、まぁそう簡単にディスコになるハズもなく中途半端なサウンドになってしまっている感バリバリ(笑)。ジャケットも黒猫にバッジーが狙われている…ってことで自信なさげなんじゃないか、っていう穿った見方も出来ちゃうし、全体からしてもイメージ異なるけど、音は割と割りと多彩なもおのが聞けるんで別に名盤じゃないけどいいんじゃない、って言える範疇だね。時代背景考えるとよくここまで妥協して創ってるなってのもあるが。

Budgie - Power Supply 1980

Power Supply 一直線に真っ直ぐにひたすらロックを刻み続けたバンド達、そんな中で大成するのはさほど多くのバンドではないし、そもそもそんな一辺倒なスタイルをやり続けられるほどのアホさ加減をどんだけの人間が持ち得るのか、そこが難しいトコロなんじゃないだろうか?継続ってのはチカラになるがそれもやはり大変な事なんだろうと。その点いつもながらAC/DCなんてのは感動的に素晴らしいと思う。いや、他にそんなに一辺倒に今でも生きているバンドってあまり見当たらないからさ。

 Budgieの1980年のアルバム「Power Supply」だ。英国のハードロックがある種ぶった斬られた1970年中盤以降アルバムのリリースもなく、そのまま愛すべきB級バンドとして消えていく運命だったのがNWOBHMの波に乗り、再度メジャーシーンに復帰してきた作品として悪名を馳せているが、自分的にはその前の2作にくらべりゃ全然好きな部類の音を出してくれている。ただそれはBudgieとしての音というワケでもなく音の好みとしてのお話しで、バンドBudgieとしてのあの勢い込んだツッコミさ加減からしたらどうしたんだ?器用になっちゃったじゃないか?と言いたくはなるが、それでも一辺倒さ加減は持ち得ているんで聴きやすいハズ。小細工が増えたのもしょうがないだろう。その辺は時代を経てから聴いていれば許せる範囲ですよ。間違っても今の時代にこんな音出せるヤツもいないし、何でまたこんなにマンネリなリフだけで曲を貫き通せるのかとも思うワケだ(笑)。

 不思議なバンドです、ホント。巧いワケでもないし曲が良いワケでもない。魅力的なボーカルやギターと言うワケでもない…でも、何かどうなるんだろ?っていう怖いもの見たさ的な面白さがあって、そのチープさや勢い込み具合がユニークなワケ。もちろん初期のBudgieにはそれ以上の魅力が詰め込まれていたのだが、この頃になるとちょっと頭使い始めてる感はある…けど、けど、やっぱBudgieですよ(笑)。マニアには不評の時期らしいけど、そんなの気にしないで今聴いてみるとかなりイケてます。この金属音は相変わらずだし、曲の展開のダサさ加減もそのままだ。うん、悪くない…寧ろ良いです♪

Budgie - Nightflight 1981

Nightflight : Expanded  ロックバンドって基本的に長続きしないもんだったんだ。メンバーはすぐ変わるし、音楽性も勢いだけで出てきてたのも多いから3枚目くらいから持続性が無くなってきてどこ向かうんだ?的なのも多いし、仕事として捉えているバンドはメンバーを変えて継続するんだけどなかなか上手く馴染まなかったりと実に水商売的要素が大きく、ましてやアルバムという作品が残るモンだから評価がいつまでも誰でもが出来てしまうし、やっぱり大変だろうなと。

 Budgieの1981年リリース作品「Nightflight」。もうこの頃Budgieなんて誰も見向きもしなくなってた頃、NWOBHMの波があったことで時勢に合わせた作品をリリースしてBudgieここにあり、の姿を出して盛り返したのがこの頃。古くからのバッジーファンからすると賛否両論に分かれる「Nightflight」だけど、まずはジャケットが全盛期的じゃないですか。んで期待の音だけど、始めに書いておきたいのは、このアルバム、曲順が違ってたら評価が違ってたんじゃないかと言うところ。オープニングにこの大作、と言うかアコースティックなアルペジオから始まるメロディアスでドラマティックなの持ってきてどうすんだ、と。曲そのものは自信の一曲ってだけあって、最後の最後まで、特に最後の展開なんて鳥肌モノなので自信作ってのは分かるけどさ、オープニングにするにはドラマティックすぎた。これはA面ラストかB面ラストだろうよ。

 そんな事を思いつつも一度聴いてしまうとこのオープニングは実にアルバムを期待させる曲になる。シビアなのは以降の曲にそこまでのインパクトが無いってことか。鋼鉄魂満載のバッジー時代からしたらちょいと時代に迎合しすぎた音ではあるけど、それでも結構な気合の入った作品なのは確か。センスも相変わらずのB級だしね。ただ、器用になっちゃったかな、ってのが出てて、魅力が半減したかも。そんな事本人達意識していないだろうから、これはもう生きていく上の弊害だろうし、過去があるからこのアルバムの評価が変わるだけで、単発で見ればそれなりに良いアルバム、じゃないかと思いたい。あぁ、もう一度最初の曲を聴こう…。

Buffalo - Dead Forever 1972

Dead Forever 古いのはもういい!と思いつつもどんどんと逆行して古いモノの深い部分に進んでってる気がする…、のは好みだからしょうがないんだろうなぁとつくづく思う。別にこんなの探し出して聴いてなくたって良いのにさ、新しくて手軽に聴けるリメイクみないなバンドもあるだろうし、もっと斬新なことしてるヤツらもたくさんいるだろうに…。ただね、明らかにこの辺と違うのは本気でロックしてる連中だけがこの時代にロックしてた、ってことだ。今はそこまでじゃなくてもバンドやれちゃったりするからロックという定義から進んでて、ロックな音楽をする、みたいになってる風潮も多い気がしててね。じゃ、ロックって何?ってのはさ、説明しきれないので聴く人達やる人達が感じるままで良いんじゃないの。

 んで、1972年にオーストラリアから出てきたBuffaloなるバンドのアルバム「Dead Forever」。説得力ある事実として、このBuffaloってバンドのこのアルバムはジャケット見てわかるようにヴァーティゴからのリリースなワケだ。つまりそれだけで70年代ロック好きからしたら免罪符が付いているワケで、絶対に損しないという安心感がある(笑)。だからジャケ買いでもレーベル買いでも良いけど、聴くという意思が高まるのだな。んで、実際に聴いてみると、本気で損しないアルバムだったってことがわかる。うん、やっぱね、スゲェヘヴィーでヘンで重くてサイケで、好き勝手で絶対に売れないだろうって音で、それでもロック好きには響くギター好きには特に響く歪んだギターとブルースルーツではあるんだが、荒々しい音でのプレイ、全体的な雰囲気で言えば多分Black Sabbathが近いのかもしれないけど、あそこまでオドロオドロな感じではなくてもっとイモくさいと言うか、徹しきれてなくて雰囲気だけは出てるという辺り。

 まぁ、2曲くらいカバーが入ってて、その内の一つがFreeの「I’m A Mover」っつう大胆な選曲で、この頃だからまだフリーって現役だったし、聴いたことあったのかどうか知らないが、どう思ったんだろ?自分的には見事にBuffaloってバンドの雰囲気とアレンジに仕上がっててまるでフリーの香りを感じさせないくらいに自分流にしているように聴こえるし、これはこれである種最高峰のカバーなんじゃないかと。その辺りからするとBuffaloってバンドの実力の程がわかるだろうし、もちょっと聴いてみたい、って思うんだな。あとは名曲名演がどこまであるかってことになるんだが、その壁が難しいか…。いいじゃないか、こんだけ熱くてヘヴィでブルージーに演奏していればさ、聴いてる方も熱気入ってくるだろ。

Bulldog Breed - Made in England (1969)

Made in England ちょっとだけニッチに…(笑)。ロック史の追いかけ方ってのは割と簡単で、何か気に入ったバンドやアルバムのクレジットを見たりして、メンバーの関連性を探すだけ。今ならインターネットと言う便利な利器があるので名前を打ち込むだけで気になる人の関連するバンドやアルバムなんてのもラクラクに調べられる。だからちょっとやそっとの無名度など全然気にすることなくて良い。きっと誰かが何かを書いてくれているはずだ(笑)。日本語ではない場合が多いので英語で探すとほぼ何でも出てくるハズ。ややこしいのは同姓同名の別の方々。なので、アルバムタイトルや年代なども入れとくと便利か。そんな探し方。

 1969年にリリースされていたBulldog Breedと言うバンドの「Made in England」というアルバム、キース・クロス関連ってことであれこれと探してたんだがもちろんCD時代になってから初めて聴けたもの。T2は好きだったからさ~、結構どんな人なんだろ、って探したんだけどね、ネット時代になって色々わかってしまってショックを受けることもしばしば。この「Made in England」というアルバム、そもそもはキース・クロスがT2以前に参加したバンドってことだったんだよ。ピーター・ダントンもバーニー・ジンクスもBulldog Breedに在籍していたんだから、そこからT2が派生してできているワケ。だからこのバンドが気になってて、果たしてどんなバンドだったんだろ?って。一方Bulldog Breedの他のメンバーはPleaseっていうこれもまた派生するバンドにいた連中たちなワケで、Please→Bulldog Breed→T2もしくはKaleidscopeなどなどになっていくのだが、もう分けわからん(笑)。そんな感じなのが英国ロック史だね。

 Bulldog Breedの「Made in England」ですが…、もちろんまだまだT2の勢いやハードロック路線ってのは全面には出て来ていない。ただ、数曲そこに向かおうとしている姿は聴けるからおお?って思うのはある。ただ基本的にはサイケからの流れの中にあるだけのバンドでそのヘンが好きな人は良いけど、T2の前進としては物足りない。Pleaseの後バンドって聴くとなるほど、な感じだけど。んでさ、ネット時代になって調べてるとどうもこの「Made in England」というアルバムにはキース・クロスが参加していないってことで、このギターキース・クロスじゃないんだ…と。アコースティックもハードなギターもあったんでそうかと思ってたんだけどなぁ。どうもこのアルバム制作後にギターで加入してジャケットにも写っているだけってことで、残念ながら足取りを掴む作品にはなっていない。更に言えばピーター・ダントンも本作では参加していない。元々このバンドにいたけどGunに行っちゃって、そのGunのドラマーがこっちに来たらしい。結果ベースのバーニー・ジンクスだけがT2のメンツを引き継いでいくミッシングリンクな人だったのだ。

 Bulldog Breedの「Made in England」、結構チープでB級感溢れてて色々な取り組みしてるので面白いです。もちろんマイナーにしかなれなかったバンドではあるけど(笑)。

Byzantium - Seasons Changing 1973

Seasons Changing もちょっとスカッとしたのを聴いて連休を盛り上げて過ごしていきたいのに何故に地味〜な世界が繰り広げられているのだろう、とやや疑念を抱く本ブログではあるが…、気分のまま相変わらず勝手なスタンスで進めていきましょう。巷ではポールの再来日とかアレコレと話題は色々とあるようだけど、特に気にすることもないしね。しかし早いものでもう5月…近々でまた色々と身辺都合に変化がありそうな気配だけど、それはそれでその時に考えよう。ってことで、何となくアマゾンなんかでリコメンドされていたので、へぇ、CD出てなかったのかと今更ながら知る事実で、またブログにも取り上げていなかったみたいなので丁度いいかと。

 Byzantiumっつうもちろん英国のバンドのインディーズ時代から数えると3枚目のアルバム「Seasons Changing」にして最終作。セカンドのセルフタイトルアルバムは随分昔にあの紫帯でA&Mから国内盤リリースされていたんだけどこっちの「Seasons Changing」はCD出てなかったのか、遅かったのか自分でもあまり意識していなかった。そもそもこのByzantium自体はセカンドの聴いた時点からさほど興味をソソるもんでもなかったからだけど、「Seasons Changing」はなかなか面白いアルバムだな〜と。昔はこっちの「Seasons Changing」のレビューなんてどこかで見ることもなく、自分で見つけて聴いて感じていただけだけど。

 久しぶりに聴いてみて…、こんなに軽やかな英国的ポップスだったのか?と。パブロック的とかアメリカ風味とも言われていたけど、どこがどこが…キンクスのRCA時代の明るい感じとか10CCとかそんな感じすらある。それでいてプログレ的な作風とも言われちゃうんだから何とも形容しがたいバンドなんだろうな。実際聴いてて思うけど、何でも詰め込まれてて軽やかに聴かせてくれるのでメジャーヒット間違いなしな世界なんだが…そこが売れないってのもまた面白い。今聴くと相当良質なアルバムなことに気づく人も多いんじゃないかな。