Queen - Queen

戦慄の王女 (紙ジャケット仕様)  70年初頭の英国ロックってのはほんとに毎度のことながら凄かったんだなぁと思う。今でもしっかりと歴史に残るアルバムが続々とリリースされていて、それをこぞって針がすり切れるまで聴いていたっていう時代じゃない?だから聞く側の思い入れもたっぷりあるしさ、ひとつの時代だよね。最近みたいに情報は多くないけど、そんなにスピードの速い時代じゃないから時間の流れ方も違ってただろうし、アルバム一枚一枚に対する取り組み方が違うもん。自分だって昔はそうだったんだけどさ。まぁ、知らない望郷に憧れるという後追い世代の哀しい性ということだ(笑)。

 1973年、クイーンのデビューアルバム「戦慄の王女」がリリースされた。もっともこの時点ではそれほど人気があったワケでもなく、普通に出てきただけってことらしいけどね。このバンドも結構後になってから評価されたバンドだよなぁ。今じゃもう一般人まで知ってるくらいの有名バンドなんだけど、それでも知られている曲って多くはないと思う。まぁ、このファーストアルバムで知ってる曲ってのはあるのかな?多分ないんじゃないかな…。ま、どっちでも良いが(笑)。

 自分的にはそうだね、クイーンって何から聴いたかな…、多分「Queen II」。そこから「オペラ座」聴いて「華麗なるレース」聴いてファーストか三枚目「Sheer Heart Attack」っていう風に聴いた気がする。だからどういうバンドかってのは知っていて聴いたからこのファーストも凄い驚きって言うのではなかったな。ただ、凄い〜ってのはあった。どの曲もポップでコーラスあって何か不思議なバンドに遭遇したっていう印象。そうだよな…、「Keep Yourself Alive」でも最初のハードなギターからサビが終わると変なパートになるじゃない?ああいう展開ってのはなかなかさ、馴染まなかったから(笑)。で「Doing Alright」なんて妙なポップバラードソングだしねぇ。英国らしいっちゃぁ英国らしい。うん。そしたら「Great King Rat」のかっちょいいリフだし。いや、こうやって聴いてみると多様性のあるアルバムだね。「Liar」はコーラス炸裂〜みたいな感じでさ、いやぁ、最初からこのバンドの場合は何というのか荘厳さがあるっつうか威風堂々とした部分があって、それが音楽的な面にも表れていたのかな、風格があるんだよ。ま、名前からしてクイーンだからそうなんだけど(笑)。最後の「輝ける7つの海」なんて単なるアウトロかと思えば次作ではもの凄い輝きを持った曲に変貌しているし…。

 英国オリジナルアルバムのジャケットは些か紫がかった色味だったようで、紙ジャケではそれが再現されてるのかな。日本盤はかなり濃いめの色合いだったような気がしたな。これからを予感させるには見事な雰囲気を出したアートワークは結構好みだね。

 う〜ん、しかしこの頃のクイーンは確かに美形揃いだな。女の子に人気が出たのがわかる。フレディの長髪もどこか妙な雰囲気があるものの異色のかっこよさだもんね。一番男勝りのロジャーが一番美形っつうのも面白い。う〜ん、決してメジャーになるバンドの雰囲気ではないな(笑)。

Queen - Queen II

Queen II  何かと話題の多かったクイーンだけどまだちゃんと取り上げていなかったので、いわゆる70年代のキッス、エアロと来たらクイーンかな、とタイミング的に取り上げてみました。(Synyan氏に読まれてますが…)もちろんイギリスのバンドなので先の二組のバンドとは根本的に異なっているので今思えばなぜ同次元で語られるのかとも思うけど、その時代の日本においてのみ通じるワザだよね。やっぱり美しさが違う。っても別にメンバーのルックスの話ではなくって音楽の話。中でも最高にロックファンの心をくすぐるのはセカンドアルバム「クイーン2」でしょう。

 アルバムそのものはA面がホワイトサイド、B面がブラックサイドと名付けられており、ジャケットも表面は黒が基調となった有名なアートワークで、ダブルジャケットを見開くと白に包まれた悪魔チックなフレディの顔が印象に残る作りになっていてまずはそこから楽しめる。しかしこのアルバムはホントに何回買い直したんだろう?国内盤のレコードから始まって、B面のブラックサイドを凄くいい音で聴きたくてイギリスオリジナルファーストプレスなんてのも探し出して手に入れたんだけど、やっぱりB面はみんな聴き込んでいるのか、レコードの状態が良くなくて、今度はドイツ盤のアナログ再発を手に入れて聴いてみたりしたなぁ。CDになってからはあんまりこだわらなくなったので、結局ハリウッドレーベルからのリマスター盤を手に入れたのみで終わってるけど。それくらい聴きたくなる素晴らしい世界がこのアルバムのB面には収められているのだ。

 A面にはブライアン・メイやロジャー・テイラーの曲が入っていてそれなりのレベルを維持しているし、十分にクイーンらしさが出ているんだけど、B面のフレディ作の一大組曲には到底敵わない。「Orga Battle」のテープ逆回転から始まりいきなりクイーン独特のコーラスワークから始まるブラックサイドはこの一瞬だけでも鳥肌モノ。リマスター盤CDがリリースされて音の良さが顕著になった時にはこの逆回転部分と正回転部分との音の継ぎ目がはっきりとわかってしまって、その作りに驚いたものだ。しかしもう名曲のオンパレードで実際にライブでこの通りに演奏されたことはないのが残念だけど、「The Fairy Feller's Master-Stroke」もフレディならではとしか云えないし、「Nevermore」だってこれまでに聴いたことのないような旋律と美しさを持った曲だしさ。「March of The Black Queen」なんて考えて作れるタイトルなんだろうか?と思えるくらいかっこいいフレーズ。だってさ、「黒き女王の行進」だよ?黒い女王と云う発想もなかなかできないし、しかもその行進だもんなぁ。正に英国ならではのフレーズだよね。日本人にはとても無理なフレーズでしょ。んでもってファーストアルバムの最後にその予兆が収録されていた「輝ける七つの海」はここで見事に開花してアルバムの最後を飾っている名曲。イントロのフレディのピアノからしてとんでもなくかっこいい。A面についてあんまり語ってないのはどうしてもB面を聴く回数に比べて10分の一くらいしか聴いてないのであまり何も云えないのです…。25分ものの別アルバムだと思って聴いているからなぁ。A面も他のアルバムに分散して収録されていればもっと聴いたんだろうけどね。

 しかしこれほど濃いサウンドを作り出していたクイーンがず〜っとシンセサイザーなしでアルバムを作っていたというのは聴いてみると改めて驚くことですね。コーラスワークやブライアンのギターオーケストレーションがそれを可能にしていて、しかもこのアルバム180回以上とも云われるオーバーダビングを繰り返されて制作されたそうで、レコーディングの途中でテープが透けて見えるほどになったので急いでまたダビングを重ねたという逸話も残っているほどなので、今の技術だったら凄く綺麗な音でレコーディングできたんだろうなぁと思う。もちろん時代の雰囲気が重要なのでそんなことでは許されないんだけど。

 ということで数あるクイーンの、フレディ伝説の中でも最も光り輝いている作品は間違いなくこの「クイーン2」のブラックサイドだ。英国美と荘厳さや威厳を誇る名作中の名作で全てにおいて完璧とはこのことを言う。

Queen - Sheer Heart Attack

Sheer Heart Attack オーソドックスなロックが聴きたいっ!しかもガッツリと心に馴染むものであまり激しくないもの…、でもロックじゃないと…ってな時にやっぱコレかな、と。もちろん英国からのチョイスしかないんだけど、かと言ってやっぱハード路線から崩れるのもねぇ〜、ってことで意外と聴いていなかったアルバムを久々に♪クイーンの中でもあまり通して聴いたことが多くないアルバムでして…、多分「Queen II」と「A Night at the Opera」の間ってのもあるし、初っ端の「Brighton Rock」のイメージが実はあまりよろしくなかったんです。

 クイーンの1974年リリースの三枚目「Sheer Heart Attack」です。好きなクイーンの中で、しかも最初期の70年代クイーンの中でもあまり聴き込んでいなかったってのも多分昔はこの軽さが好きじゃなかったから、ってのが大きい。多分。今聴くと、なんて凄いバリエーションに富んだクイーンらしい楽しさを凝縮したアルバムなんだ、と感動したんだけど(笑)。いや、もちろん何十回となく聴いたアルバムだし、名曲やライブでの楽曲も入ってるから知ってるんだけどさ…、こんなに何つうのか…、煌びやかでおもちゃ箱みたいな音が詰め込まれたアルバムだっけ?って感じ。もうちょっと違う印象だったんだよね。だから再度驚いた。まぁ、思い切りリマスター盤聴いたからってのもあるけどさ。

 最初の「Brighton Rock」の印象が悪いってのはどうしてもライブでのブライアン・メイのそれほど楽しくもないギターソロが見せ場となっているからってのがあるなぁ。ところが、こうしてCD聴き直すと、冒頭からメランコリックなパレードか何か遊園地的な楽しいBGMから軽やかにいやらしくもないギターのリフが入ってきて、しかもフレディの裏声?みたいな到底フレディとは思えない歌声がしばらく聞けるというものでして…、うん、完全に忘れてた(笑)。音の軽さも顕著なので、全然印象違うな…。あまりにもライブの音を聴き過ぎたんだろうと自分でも思い直した。それは「Now I'm Here」や「Stone Cold Crazy」なんかも同じで、こんなに軽やか?みたいなね。

 しかし、「Killer Queen」のフレディの才能の開花ってのは凄いわ。音楽家って感じで全開していて、ジミヘン好きなギタリストのブライアン・メイは無理矢理ギターを入れてクイーンらしい楽曲にしているって感じが出ててさ、それはもうフレディの楽曲全てがそうなんだけど、それでもクイーンらしいコーラスワークと独自のギターの音色で頑張ってる。うん、やっぱりそういう意味ではバンドの深さが出てきているし、どんな曲でもモノにするっていうのは正に絶頂に登り詰めている時期ならではの楽しみ。しかしフレディの才能…「Lily Of The Valley」とか「In the Lap Of The Gods」なんてのにはもう見事に現れていて、別にクレジット見て確認したワケじゃないけど、多分フレディ作曲だと思う。

 ここの所色々なバンドを聴いていたし、色々なジャンルもかじってたけど、久々にこういうの聴いたらやっぱり70年代の黄金期のロックバンドに一気に戻っちゃうよ。全然レベルが違うんだもん、今のバンドと。アイディアもアレンジもアルバムに対する取り組みも、もちろん録音技術も違うから音が大切に扱われているってのもあるし、逆に凄く実験的ってのもあるけどさ、とにかく凝ってる。クイーンだから、ってのはもちろんあるけど、こういうのがロックバンドの美しい姿ですよ。ジャケット写真はかなり頂けないというギャップもクイーンらしいが(笑)。

 ほんとはクイーンだってさ、まだまだ歌詞を追求していくとか、ブライアンのギターにしても何本入っているのかとか色々と追求しがいがあるんだよね。この「Sheer Heart Attack」というアルバムでは実はジョン・ディーコンのベースラインも相当に面白くて「Killer Queen」ではそのベースラインのいやらしさが思い切り出ている。ロジャーのドラムも良い感じでロールが鳴ったりするし、バラエティに富んだアルバムなだけあって色々な楽しみが出来る作品。それでいてクイーンばりの構築美によるアルバムの一体感ってのも実現しているのも面白い。

 そしてアルバムタイトルとなった「Sheer Heart Attack」は「News of the World」に収録されることとなったのもこれまた面白いセンス♪

Queen - Live at the Rainbow '74

Live at the.. -Deluxe-  クイーンの発掘ライブアルバム「Live at the Rainbow '74」です。音自体は古くから出回っていた1974年の3月と11月のレインボウでのライブの綺麗盤。映像はまだ見てないんだけど3月のは見たことあるんじゃないかな…、確か古くはファンクラブの集いか何かで上映してファンクラブ会員限定で販売したとかしないとか…そんな話は聞いたことある。まぁ、最初期のクイーンってのは…ってかフレディ・マーキュリーってのは別にカッコ良いモンじゃないから映像は後でもいいかってのはあるな。今見てコレかっこいい〜!って思う女子なんて絶対いないだろ、って思うけどな。そんな時代…デビューしてちょっとしたくらいのライブで、セカンドアルバム「クイーンII」出す前後のライブだからね、若さはあるけど、未熟な部分は多大にあるライブ盤。何となくコイツから順番にライブ盤を段々と出していくんじゃないだろうか?次は1975年のアールズコートとかクリスマスライブとかで日本公演なんかも出てもおかしくないけど…音あったっけ?とかそんな感じ。

 このレインボウのライブ、3月の方が熱気も演奏も良いなと自分は思った。上手さやまとまりってのは11月の方だけど3月の方がバンドの意気込みが感じられると言うのか…、しかしフレディも結構高い声はライブでは出さないで歌ってるんだなぁとレコードの高尚な雰囲気がまるで見当たらないというギャップに驚きながらライブというのはこういうものかと聴いていた。そういえばライブで広域までキチンと出して歌ってるのって少ないんじゃない?セカンド・アルバムなんてコーラスも含めてあの完成度が良かったのにライブだとかなりがっかりするもん。だからと言って嫌いになるもんでもないけど、そのヘンがちょっとマイナー臭漂わせていた所。でもそりゃそうだろ、テープの向こう側が透けるくらいダビングしまくってる作品を普通は聞いてるんだから、それを一発で4人での演奏と比べちゃいかんわな。そこまで知ってて聞く楽しみもある。でもね、レコードにはない生々しい熱気や熱意がここにはある。それが好き。

 ある意味この時代にブルース色の全くない華麗なギターを弾くブライアン・メイのセンスも面白くて、まだロックロックしてる時期だから結構弾いてるしね。そこに被せるように幅を広げているのがあの衣装で弾くフレディのピアノ。やっぱこの二人が花型だよなぁ〜、ロジャーのドラムは変わらずドッタン、バッタンだしジョン・デーコンのベースは堅実そのもの。ブライアン・メイが一人ロックしてるからロックの世界にいられたのかも、なんて思う。しかしそのすべてを超越しているフレディ・マーキュリーの素晴らしさ、文句は色々あるがやっぱり素晴らしい。どこぞの40年前のライブとは思えない…とかあったが、それはウソだ。どう聴いても古臭い音で録音されてるから古すぎるのは誰でもわかる。ただ、このライブの熱気は今でもなかなか出せないって意味ならわかるね。次は映像もちゃんと見ようっと♪

Queen - A Night At The Opera

「オペラ座の夜」<最新リマスター・エディション>  70年代英国産ハードロックの美しさを持つバンドのひとつだったけど、今や完全に市民権を得てしまったバンドという見方で捉えてみるクィーンっていうのは些か穿った見方なのかもしれない・・・。ま、でもリアルタイムで時代を通り抜けたロックファンの方々からすれば多分ヒープもクィーンもアッシュもそんなに差を付けて聴いていたんじゃないと思うんだが・・・、推測です。もちろんセカンドアルバムあたりで既に完成されたサウンドを創り上げていて、その他バンドと同じことはもうやり終えてしまっていたってのはあるんだけど、それを更に押し進めた傑作としては「オペラ座の夜」になるんじゃないかな。その合間となった「Sheer Heart Attack」は、まあ置いといてさ(笑)。

 冒頭の「Death On Two Legs」の機関銃みたいな・・・って云うとちょっと違うんだけど、ギター一本であんなエフェクト音を紡ぎ出し、且つ美しきコーラスワークから始まるサウンドは正に唯一無二として認知されちゃうでしょ。音楽のセンスってこういうところでよく表れるな、って思う。

 しかしさすがに最近DVD付きでリリースされるだけあって名曲のオンパレードだなぁ、と改めて聴くと感じるね。しかも曲順とか実によくできてるし、メンバーそれぞれの曲も良い具合に配置されていて、且つアルバム全体の起承転結が完璧。そういう意味では全クィーン作品の中でもっともトータル性が発揮されているんじゃないかな。収録されてる楽曲も見事な出来映えで今ではブライアンがアコギ一本で歌う「'39」もこうして聴くと逆に新鮮味があったり、それはクィーンのライブにおいて大合唱曲の定番となった「Love Of My Life」も同じで、ライブバージョンのアコギ一本の方が圧倒的に叙情性を持っているんだけど、ここで聴ける素直なスタジオバージョンは妙に新鮮…、あちこちのライブ盤を見過ぎ聴き過ぎかもしれん。

 また「Seaside Rendezvous」なんてのはどこからどうしてこういうリズムとメロディーが生まれたのか、コメディーにしか思えない曲なんだけどしっかりとクィーン節になっていて、音楽的な幅の広さを十二分に感じられるものだし。「The Prophet's Song」なんてのはもう聖歌合唱隊ともいえるくらいのコーラスワークが印象的で、正にクィーンここにあり、っていうくらい強烈な曲。しかしそれら全てを包括している「Bohemian Rhapsody」には誰しもが大きな感動を覚える一曲だろうなぁ。語る必要なし、っていうくらいの名曲。何これ?こういうのあり?って思えるくらいのドラマ性を持った曲で、最初は驚いた。やっぱりなんだかんだ言ってもこの曲からクィーンにハマったっていうのはあるかな。

Queen - A Night At The Odeon

Night at the Odeon [DVD] [Import]   Queenの1975年のクリスマスショウと言えばその筋じゃもう定番中の定番、ヒラヒラ衣装のQueen連中が飛び回ってるかのような斜め上からのヤツでしょ?ってなモンだ。それが「Night at the Odeon」としてリリース。こないだの1974年のレインボーでのショウ「Live at the Rainbow 74」もリリースされてるし、どっちもニッチなファンには定番だけどこのクォリティはさすがだよな〜なんて感慨深く見てしまうのだ。そもそも昔こういうのってビデオテープがあったんだが、ビデオなんてアナログダビングしたのを売ってるんだからロクな画質じゃないんだよ。それが時代を経てデジタルが普及してマスタークォリティになってね、今じゃYouTubeで誰でも見れる、みたいな歴史。

 それだけ愛されているライブ映像ってことなんだが、いや〜、やっぱりよく見えるってのはいいね。まだまだホントに若いQueenの面々、フレディの声の伸びやかさ艶やかさ、顔はともかく要請が舞うみたいなイメージを出してるのは初期クイーンならではか。自信なさげなブライアン・メイとかさ、美少年ロジャー、いや〜、美しいコーラスワークにキチガイみたいにピアノのセンスを聴かせてくれて更に歌声も聴かせてくれる、そして衣装替えまであるというアイドル並のサービスぶり。

 これさ、最後にボーナス・トラックが入ってて、昔はこんなの無かったからやっぱりオフィシャルは違うねぇ…って思ったが、まぁ、アレに慣れちゃってたから今更いいや、くらいに思えてしまう。だからボーナストラックなんだが、コレクター的には嬉しいサービスですな。しかしこの頃のクイーンはこの時期までの楽曲しかないから新鮮と言うか、初期の名曲群、英国らしい音を出していたクイーンのサウンドばかりが聴けるのは良いな。様式美に3重のコーラスワーク、ドラマティックな曲構成にハイトーンの歌声、やや音がチープで線が細いのもクィーンらしいところだろう。こんだけのクォリティで昔から楽しめたらどんだけファン増えてたんだか…、もっと早くこういうの出していくべきだったんじゃないの?って気がするけど、今だからこういうのの有り難みが出て来るのか。何でもいいや、長生きして楽しもう♪

Queen - A Day At The Race

華麗なるレース  ロックというのは色々な種類のものがあって、ただ単に「心に響く」と言うものからノリたい時のものや美しく聴きたい時のものなど多様な世界だ。聴くモノをひとつに定めて聴き倒すことも凄く良いことだし、そうやってバンドは成り立っているものだし、重要な要素だろう。まぁ、多くのファンと呼ばれる人達はそれほど多くのバンドを聴いているわけではなく気に入ったバンドや人などをそれこそ何十年も事ある毎に聴くという、言うならばそれこそが永遠のファン心理なんだと思う。年と共に新しいものなどを受け入れる度量は減るし、チャンスもなかなかないというのが実情だろう。このブログを見ている人の中でも多分青春現役バリバリの若い世代は古き良き多様なジャンルという音楽を楽しみに見ていると思いたいし、往年のロック好きの世代は懐かしい部分や知識を少し増やす人なんてのもいてもらいたいし、もちろん70年代をリアルで過ごした世代の人でもどこか懐かしく、そして幅広く見えた世界を整理していると思ってもらいたいし、色々だよなぁと。

 ま、能書きはどうでもいいんだけど、色々と感じることも多くハマることもあったりしてさ(笑)、優しいサウンドが欲しかったんだよね。もちろんそればっかじゃしょうがないからバリバリのヘヴィメタなんかも聴いたんだけどさ、まぁ、それはそれで面白かったんだが、一番しっくり来たのがクイーン。ああ、そうか、このバンド…というかフレディ・マーキュリーって凄くタフでワイルドなマッチョマンなんだけど、実はもの凄く繊細で弱々しい部分を持っているアーティストで、パフォーマーとして徹してる時が一般のファンの前に出る時の姿だと思う。でもやっぱり二面性があるし、それは誰でもあるんだろうし、それが素直に出せる人と出せない人っているんだが(笑)、この人も上手くない。ただ、表現者としてはやはり自然に作品に出てくるワケで、クイーン作品中最もそれが顕著に美しく表現されている作品だな、と思うのが「華麗なるレース」。

 ブライアン作の曲は単純なロック作品になるんだけど、フレディの曲はどれもこれも素晴らしく、正に「愛」を感じるよね。オーケストレーションギターの波とピアノと美しいコーラスワーク、正にクイーンの「美」を表現しきったアルバムで、前作「オペラ座の夜」と対になった作品。「オペラ座の夜」が強く美しいクイーンだとするとこちらは優しく美しいクイーン。ジャケットは本当は逆の方がイメージに合うんじゃないかと昔から思ってるんだけどさ(笑)。こっちが白で前作が黒、ってね。しかし名曲のオンパレード。ライブで取り上げられて以来クイーンのアンセムにもなっている「Somebody To Love」もダントツに良いんだけど、やっぱり日本人って言うワケでもなくって曲として美しく素晴らしいと思える「手を取り合って」も好きだしなぁ。「You Take My Breath Away」や「Long Away」…、ああ、キリがないくらい綺麗な曲が多い。「Lover Boy」は別の意味で面白くていいけど、今の気分ではちょっと飛ばす(笑)。

 何なんだろうね、このクイーンの心地良さってのは。ストーンズでもビートルズでもZepでも味わえない心地良さ。クイーンと言うひとつのジャンルとでも言える素晴らしさっつうか、愛される歌が多くてね。いいよ。

Queen - News Of The World

世界に捧ぐ (紙ジャケット仕様)  年月が経つ度に伝説化が進んでいくバンドというものはいくつもない。先日のツェッペリンの再結成でもあれだけ盛り上がるとは本人達はおろか、コアなファン達にも想像できないことだった。そして伝説のバンドの域に入ってきたクイーンも同じように神格化されたバンドだ。こちらはカリスマでもあるフレディ・マーキュリーが不在という中で残りのメンバーがフレディを思い起こさせるような活動をすることで伝説を創り上げているが、そういえば先日ポール・ロジャースとの新曲をリリースしていたな。そのままアルバムも作るとか…。そのクイーンの代表曲が収録されている、アルバムとしてはイマイチ人気があるとは言いかねるが圧倒的なシングルの存在が際立っている。

 1977年リリースの六枚目のスタジオ作品「世界に捧ぐ」。時代はパンク真っ只中にもかかわらず相変わらずのクイーン節に彩られた退廃的ではなくゴージャスな創りのアルバムだが、当時はもとより、今ではオープニングの「We Will Rock You」「We Are The Champion」という二曲のメドレーが圧倒的に有名。そして素晴らしい曲でもあり、普通のアルバム構成では二曲目に「We Are The Champion」なんて考えられないもんね。それを二曲繋げて出したいがためにこんな曲順でリリース。おかげで他の曲のバランスが難しくなってしまってアルバム的には散漫な印象を受けてしまうところだ。もちろん個々の曲はかなりの秀作が揃っていて、「永遠の翼」なんてのはクイーンの裏名曲に必ず入ってくるくらいの曲だし、「マイ・メランコリー・ブルース」だっておなじように素晴らしい曲なのだ。後に結構残ってくる曲、例えば「ゲット・ダウン・メイク・ラブ」やロジャーの「シアー・ハート・アタック」なんてのも入っていて、実はかなり秀作。

 ジャケットがなぁ、あまりよろしくないのでイマイチクイーンの作品という高慢さがないのだが、今でこそ気品溢れるバンド、みたいに思われているが実はそんなことないんだよね。まぁ、ロックンローラーだからそりゃそうなんだけど(笑)。往年のファンはこのあたりでちょっと「ん?」ってのはあったけど、まだまだクイーンのファンを止めるほどじゃぁなかったらしい。次の「ジャズ」当たりだとちょっと「んん?」ってなってきて「ライヴ・キラーズ」は良いとしてもそこまで、っていう人多いよね。自分はあんまりそういうのないけど敢えて言うなら「華麗なるレース」まで、って感じかな。だからちょっとこのアルバムは別の聴き方になってるかもしれない。楽曲集っつうかさ、アルバムとしてのトータル性はあまり求めてないっていうかね。でも良い曲多いなぁ。

Queen - Jazz

Jazz  先日フレディ・マーキュリー生誕65周年と言うことでGoogleトップ画面でなかなか粋な計らいのロゴを見せてくれたものだがそれもYouTubeとの複合技が成せる業か。まぁ、そんなところでフレディ・マーキュリーに出会うなんて思わなかったのでちょいと驚いたし、更に言えばそこで「Don't Stop Me Now」なんて曲をモチーフにするなんてのも驚いたものだ。そんなにメジャーな曲じゃないしねぇ、それほど知られていた曲でもないのになぁと思うものだが、その辺は何らかの要因があったんでしょうな、きっと。んで、そこで「Don't Stop Me Now」を聴いてしまったもんだから、アルバムまとめて聴きたいな、なんて思うのが人情、おかげで9月5日はQueenばかりを聴いていた日になってしまった。更に言えばつい先日からまたまたQueenのCDが再発されまくっているようで、ボーナストラックにはこれまで未発表のテイクやセッションやライブなどが付けられたものになっているらしい。最近はその辺まで行くと興味が失せてきてしまって…どこかでまた気が向いたら手に入れるかってな感じになってるんだけどさ。いや、もう何枚も何回も同じもの買うの疲れてきたもん。それだったらもっと新しい音楽に出会える方が良いんじゃね?と思うワケさ。

 「Jazz」は1978年にリリースされた7枚目のアルバムかな?ここら辺で初期クイーンとそれ以降という境目になることが多くてね、古くからのファンも「Jazz」までは認めるが…、という声をよく聞く。確かに以降の作品からはロックバリバリのクイーンじゃなくてソウルなロックとポップなロックとフレディ・マーキュリーの際立った個性でのバンドって感じになってアメリカを制覇しに行ってるからちょいと趣が異なる。それでも今となってはクイーンのベストテイク集なんてのを作らせると「Jazz」以降の作品からってのもかなり入ってくるから現実はそういうモンだろう。初期のクイーンを溺愛する70年代ロックファンには生きにくい時代になっているのが実情だ。いや、音楽ってのはそうやって進展していかないといけないものなんだ、とわかってるけどね。やっぱクイーンなら最初の5枚だね、って方が話が早い(笑)。

 駄文が続きましたが(笑)、「Jazz」ね、もう最初から「は?」って感じでしょ。いきなり「イ~ブライ~ン~♪」なんだからさ。何それ?おかげでインパクト絶大のオープニングにはなってるけど、笑うしかないってのも事実で、それでもさ、やっぱり凝ってるんだよね。音の作り方とか出し方とかアレンジとか歌詞も。「Jazz」ってアルバムは「戯言」や「ナンセンス」って意味を含んでいるらしいけど、もしかしたらそれに輪をかけて「ごった煮」という意味の「Jazz」もあったんじゃないかな。各曲がホントにバラバラな状態で収録されていて一貫性はほとんどない、にも関わらずフレディ・マーキュリーの歌とブライアン・メイのギターの音でクイーンになってるってのが自信でしょ。コーラスワークは相変わらずだけどさすがにロック色一辺倒じゃなくて「Bicycle Race」なんて刺激的なのもあったりするし、その中でもやっぱり「Don't Stop Me Now」はポップでかなりキャッチーで光ってるかもしれない。改めてこないだ聴き直してさ、そのコーラス具合の完璧さに感動したし、フレディ・マーキュリーの突き抜けた心地良い歌声もスカッとしたし、リマスター盤聴いたから音が余計に分離しているのもあって凄いな、これ、って思って。ここまで良く作られてた作品だったんだなぁと。やっぱ相当の自信があったアルバム、言い換えるともうこの手の曲はいつでもできるから余裕だぜ、ってな雰囲気すら漂うもんね。だから以降の作品では新たなチャレンジをひたすら続けていくようになったのかもしれないな。

 「Jazz」、クイーンのファンからしてみるとそんなに好まれる順位の高さではないだろうけど、曲で選べばいくつか入ってくるかもしれない。各メンバーが持ち寄った曲が入ってるからってのもあるけど、やっぱりフレディ・マーキュリーの卓越した才能の楽曲が一番です♪

Queen - Live Killers

Live Killers  ライブ盤ってやっぱり録音するのが難しいんだろうな。今の時代なら別にそれぞれの楽器の音さえ録音出来ていれば何とかなるんだろうけど、70年代の場合はさすがに一発録音って勝負の意味もあっただろうし。昔はさ、一発録音ってライブをやる側のミュージシャンの問題と気迫なんじゃないか、とかやっぱりライブってのはかっちりやっていないことが多くてレコーディングとなったらライブが面白くなくなるんじゃないかとか思ってたけど、そんなのよりも録音する側の方が大変なんだろうな、って言う事に気が付いた(笑)。エンジニアとかそっちの方ね。その場でミックスして2chにする訳じゃないけどやっぱりある程度の音で録れていないとダメだろうしね。…って思ったのはクイーンの最初のライブアルバム「Live Killers」を聴いててさ、結構音がよろしくなくて聴きにくいなぁ~と久々に聴いてみて感じたからなんだけど。

 1979年初頭のユーロツアーから4月には日本に来て二度目の来日公演を一ヶ月近くに渡って行って言ったクイーンの面々。そりゃまぁ日本では神話のように人気が出たワケですな。んでユーロツアーってのも1月2月の間みたいなのでこの辺のヤツが録音されていたんだな。そこからそれなりの基準で選別してライブアルバムにしたのが「Live Killers」。ところがこれがまたアナログの時はそんなに無茶苦茶気にならなかったんだけど今のクォリティで聴いてしまうとヤケに気になる音の悪さ…、悪いって言うよりもバランスとか録音とか聴き辛い感じの音でね、こんなんだっけ?と思ってしまった。ま、それはそれでしょうがないし、マルチテープでも残ってたらミックスし直したり出来るんじゃないかとか思うんだが、今までそういう風になってないってことはこれで限界なのかね?そもそも演奏的に気に入ってないライブだからあまり手を入れていないのかもしれんけど。メンバーにも不評らしいし(笑)。

 此頃のクイーンって実際には多分2時間強のライブをやってたみたいなのでいくつか曲が抜けているのはよく知られているけど、大体ユーロツアーって実験的意味合いも大きいからセットが長かったりするんだよな。しかしおとなしいライブの音でこれがクイーンのライブの音なのかとやや疑問を持ってしまうし、ライブ盤だからどうなんだ、っていうのがあまり出ていない。言い換えればスタジオ盤を超えるほどのライブの勢いとか熱狂具合ってのがあまり見受けられない感じ。冒頭の「We Will Rock You」のスピードバージョンは心ときめくけど、そこからが落ち着いた良い演奏らしきものをチョイスしてあるみたいで、何か大人しい感じがしてしまう。気のせいかな…、昔から「Live Killers」ってあんまり何度も聴きこなしていないので実際にリアルで聴いていた人からしたら何事だ、って言われかねないが。でも、観客との掛け合いの姿とかは確かに凄いものがあるし、最後まで聴いてるとやっぱり感動的なライブになっているしね。

 話題的には赤と緑のレコード盤でリリースされて、ライブの雰囲気をそのままジャケットに表していたから評判が結構良かったし、クイーンはここまで、って言う人も多い。以降はポップとソウルを視野に入れたクイーンになっていくので、初期の様式美を持ち合わせた集大成としては確かに「Live Killers」で出尽くしている感もあるね。だからこそもっと良質な音で迫力満点で聴きたかったんだけどさ、まぁ、あるだけマシか。決して演奏が悪いとかじゃありません。クイーン好きなので辛辣に希望を書いてるだけです(笑)。

Queen - The Game

ザ・ゲーム(リミテッド・エディション)  日常からロックや音楽に接していることが多いのだが、当然の如く実に色々なジャンルやサウンドなどの音を聴きたくなる、聴こうと思う、あることを思い出す、何かの会話から聴いてみようと思う、などなど誰のどのバンドのどんなアルバムを聴くかってのは様々な事がきっかけになる。そんな当たり前のことだけど聴く音楽が多岐に渡るとウチのブログみたいにある種の世界をちょっと幾つか極めてまとめて聴いていこう、ってこともある。また、もちろん逆に古いものも新しいものも混ぜこぜにライブラリから「あ〜、最近聴いてないな〜」ってことで取り出してくるものもある。もちろん「そんなんあるんだ?聴いてみよ」ってことで買うものもあったりするのだが、本日はたまたまのきっかけで…それも何となくの鼻歌で思い出したクイーンです(笑)。そういえばもう随分まともにアルバム単位では聴いてない気がするし、ライブ盤は割と聴いたり見たりしたけどオリジナルアルバムをまともに聴くことも少なくなったので久々にアルバム単位で聴いてますな。普通の事だったんだけど、何故か限られてきちゃって…、特に80年代以降のアルバムはその傾向が強くてライブバージョンばっかりで聴いてた感じ。

 1980年にリリースされたいわゆるアメリカ侵略用アルバムとなった「The Game」。世代によるんだろうけど、ちょっとだけこのヘンは後追いだったので全然響かなかったアルバムのひとつ。一方世代ど真ん中の人はベストアルバムに挙げる人も多いし、その前からのファンは離れていくきっかけになったアルバムでもある。ひとつのバンドながらいろいろな側面を持つアルバムを出せたってのはある意味本物だったのだが、やっぱりリスナーとしては変わりすぎるとついていけなくなるものなのだ。昔は。今は何かミュージシャン側の意向も伝わってくるからファン側も認めている部分ってあるのかもしれないけどね。かと言って同じようなアルバムでもやる方は面白く無いだろうし、まぁ、その辺難しいもんだ。

 その「The Game」というアルバム…、スゲェ良い作品だな(笑)。何が気に入らなかったんだろ、自分?ロック的ではない、ハードロック的ではない、昔のクイーンを思わせるロックじゃない、って言うトコロなんだろう。それは今聴いてても思うし、70年代と80年代の区分けが見事に感じられる作品でもあるからさ。でもアルバムを聴いてると次から次へと口づさめる曲ばかりで、それこそ全部鼻歌で出てくるワケだ(笑)。そんなに聴いた記憶もないけど、多分ライブではほぼ全曲演奏されているんだろう…この頃のライブアルバムって割と幾つも聴けたり見たりするしね。同時代のバンドからしたら明らかに頭ひとつ抜けたポップ感と言うか仕事としてきちんと作品を作っていったというトコロがあってそういう感性の敏感さがアルバムに反映されている…、ブライアン・メイなんかはこの路線に猛反発だったんだと思うけどさ、ブレインのフレディ・マーキュリーが理論的に会話したら多分その通りだ…ってことで納得して天才の前にひれ伏したと言う感じか。ロック感はないが、プロの音楽集団としての作品として見事だと思う。そこにたまたまジョン・ディーコンのブラコン趣味が重なってソウル色の強いアルバムになってる。更に言えばシンセサイザーの使用も過去のクイーンにこだわることなく普通に取り入れることにして時代に取り残されないように選択している。時代が回るとそんなことしなくても良かったのにと思うけど、ま、それも時代。

 こんだけ理解して文句も言いつつ、聴いているワケだが普通にかっこ良いと思えちゃうんだから凄いよ、この「The Game」は。どっか認めたくない自分がいるんだけど、そう感じちゃうんだからクイーンって凄い。80年代のクイーンは別バンドだけど…、それでもかっこ良い。困ったもんだ(笑)。



Queen - Live in Montreal 1981

伝説の証/クイーン1981  既にこの世を去って16年が経過したフレディ・マーキュリー。そして2007年現在、驚くことにまるでフレディが、というかクイーンは現役のバンドのような顔をして各メディアに登場するし、CDやDVDもゾクゾクとリリースされる。そういえばこないだタワレコ散策してたらイギリスの何かの雑誌では老いに老いたレッド・ツェッペリンの三人が表紙を飾っていた。他にも書店に行くとストーンズだったりクイーンだったり毎月必ず70年代のバンドの誰かが表紙になっている雑誌を見かけるものだ。

 さてさて、そんな現状なんだが、フレディ没後に大々的にリリースされたCD・DVDとしては1982年のハリウッドボウルのライブ。この時は結構狂喜したものだが、今回の1981年のモントリオールのライブ「ライヴ・イン・モントリオール’81」となるとちと興醒めしてる自分もいるかな。まぁ、ビデオやLDの時代にリリースされていたライブだからってのは大きいんだけどね。宣伝文句的にはロジャーとブライアンが監修して素晴らしいリマスタリングになったということで過去の音質画質とは一線を画すものだということらしいが、まぁ、あまりそういうところにばかりこだわっていたら最近のリリースラッシュには着いていけないので、すでに放棄しているんだよな(笑)。

 ま、それはともかく、この「伝説の証/クイーン1981」、云うだけあって凄い綺麗な音で迫力も満点。それは確か(笑)。DVDはまだ入手してないのでコメント避けるけどライブエイドが入ってあの値段なら安いよね。DVD「ライヴ・イン・モントリオール’81」に未収録の二曲「Flash」「Hero」のためにCD買うか?ってな話だが。

 ところでクイーンの最全盛期って果たしていつ頃だったんだろう?この1981年のライブも相当素晴らしい評判なのだが、多くのファンは70年代だろうし。しかし今となれば80年代のクイーンも十分に認められているワケで、70年代のムサい頃のクイーンの映像はなかなかリリースされないしね。イメージが定着したのが80年代なんだろうなぁ。

Queen - Hot Space

Hot Space: Deluxe Edition  英国ポップロック的な流れの中ではいつもクイーンの名が挙がってくる。今でこそそんなこと思われないバンドになっている気がするけど70年代ではその辺りのバンドと一緒にされていたようだ。一方日本ではキッス、エアロ、クイーンとハードロック的な三羽烏に例えられていた事でポップバンドというイメージから離れられたようだが、英国ではクイーン、スイート、ELO、10ccなどは同類に扱われることも多かったらしい。

 1982年にリリースされた当時の問題作「Hot Space」。当時の、ってのか後追い世代がまとめて聴いた時でも「?」ってなるんじゃないだろうか?コレ、クイーンがやる必要ってどこにあるんだ?と。好意的に見ればこんなファンクでブラコンな作品であろうともフレディは作ることが出来るしブライアン・メイはギターこそ入れられなかったけどバンド辞めずに参加してるぞ、とかそういう天才的な意味合いでの見方はある。

 一方ではこないだまで「ノー・シンセ」だったのが今度は思い切りシンセかよ、しかもロックじゃねぇだろ、これ、ってな怒り具合絶頂な反応。まぁ、自分がどうだったかと言うと微妙なんだよね、実はさ。70年代のクイーンはリアルで通ってないから80年代のクイーンのイメージが先だったんだよな。だからクイーン自体が好きじゃなかったもん。ただ、70年代のクイーンとか知るようになったら一気にのめり込んだけどね。だから好きとキライが混同していた。ただそれを含めてクイーンっつうバンドなんだからなぁ、と聴くには聴いてたけどやっぱ好きじゃなかったな〜。今久々に聴いてるけど、音としてはキライです(笑)。ただ、こんなの出来ちゃうんだっていう才能の凄さには脱帽。マイケル・ジャクソンじゃないか、これ、ってくらい。あ、マイケル・ジャクソンと一緒のセッションってもうリリースされたのかな?

 しかし…、つまらんアルバムだ(笑)。フレディの歌声はとんでもなく凄くてジョン・ディーコンのセンスもばっちり出ているみたいだが。不思議なのはこの頃ワールドツアーやっててどこもかしこも凄い人気だったってこと。「Hot Space」からはほとんど演奏されていないから往年の名前でライブやってたんだけど、DVDとかも幾つか出てる81/82年頃のライブは元々のクイーンのロックサイドが強調されたライブで完成度高いんだよね。そのギャップは面白いな〜と。

Queen - On Fire: Live At the Bowl 1982

オン・ファイアー / クイーン1982 [DVD]  フレディ・マーキュリー没後20年?もう20年以上経つんだ?そういえばその訃報って…あぁ、あそこで聞いたっけ…そしてアイツと「フレディ・マーキュリー死んだって!」ってな話をしたな、とまざまざと蘇ってきた。真っ先に出た言葉が「やっぱエイズ?」って感じだったのは少ない情報網ながらもそれなりに様々な噂が聞こえていたということだ。まぁ、アルバム「イニュエンドウ」が出ていくつかのモノクロPVが出てきて、なんか元気というか精気が足りないクイーンだなぁ…と思っていたしね、そんな話題をアイツらとしてたな、とそれも思い出したけど(笑)、その後しばらくした肌寒くなった冬の初めだったかな。なんか元気とパワーの塊みたいな人でも死ぬのか、って思った記憶がある。自分は丁度クイーンって来日公演とか見れてないんだよねぇ。最後の日本公演は1985年なんだけどさ、来日するよとかしたよってのは知ってたけど行ってない。その頃クイーンって別にあんまり好きなバンドじゃなかったし、なんつってもハードゲイ全盛時代なワケだからさ、ちょいと抵抗ありましたね。その前はもう全然お子様だったから知らない。クイーンって言えば「Radio Ga Ga」な時代の世代ですから(笑)。

 それから10年の間に色々なコンピ物とかCDやライブDVDでの再リリースなどなどあったけど、どれも焼き直しプラスαくらいのものでファンを驚かすようなシロモノは出て来なかった。ファンクラブ限定とかでは70年代のライブとかリリースされたらしいけど、一般には出てこないしね。そういう意味で本当に発掘してきた!ってのはこの「オン・ファイアー / クイーン1982」だったんじゃないだろうか。もちろんアングラモノとしては有名なものだったけど、オフィシャルで気合でリリースしてきたのは「オン・ファイアー / クイーン1982」で、見事な感動だった。CD盤は元よりDVD盤のボーナス映像の貴重さ…、日本公演も入ってるしね、そういうボーナス的な魅力もあったけど、本編の1982年「ホット・スペース」ツアーの映像っつうかライブアクトのかっこ良さが見事だった。古くからアングラでは有名だったのでもちろん見たことあったし音も聴いていたけど、やっぱオフィシャルリリースは違う。まるで違う。音も映像も迫力も。1982年のクイーンなんてあんまり興味もなかったけどさ、やっぱり今見たり聴いたりすると80年代クイーンはひとつの新たな完成形を持っているもんね。70年代クイーンとは決別した洗練されたバンドになってるし、その好みは別として見事に進化したバンド。1981年のライブはいくつかリリースされていて有名なのは、「Queen Rock Montreal & Live Aid」でLDでは「We Will Rock You」っつうタイトルで出てたかな?だったけど、それよりもフレディ・マーキュリーのパフォーマンスと声が良く出ている感じ。凄いなぁ。

 ただなぁ、やっぱ70年代の暗さと気品が好きだったんだよねぇ。ま、それは別として、1982年のクイーン、英国ブラコン的と言うべきか、ジョン・ディーコン節炸裂中、フレディ・マーキュリーも面白がってこのリズムを歌っている。その分ブライアン・メイが一番つまらなく見えてしまう時期。今でも自分的にはブライアン・メイってほとんど評価していないギタリストなんですが…、いや、こんな一介のリスナーに評価されようがされまいがどうでも良いとは思うんでね、好き勝手に書いてます(笑)。フレディ・マーキュリーの驚くべき音楽家としての才能と歌手としての才能が隣にいるんだから目立たなくて当然なんだけどブライアン・メイの曲で好きだ〜ってのはほとんどないし、ギタープレイで「コレだ!」ってのは…もちろんあるけど、そんなに多くない。リフとかプレイもそんなに光らないし、ブライアン・メイらしいと言えばディレイギターのトリックくらいか。う〜ん、そんなに酷評するワケじゃないけど、そんなイメージ。ただ、クイーンのギターはブライアン・メイじゃなきゃ始まらない。あ、もうひとつ、やっぱね、クイーンの名を商売に使いすぎってのがあるかも(笑)。ロジャー・テイラーはさ、おおざっぱな正確なドラマーだから何でも良いんだけど、ブライアン・メイは繊細そうなので、それで商売にも…ってのは狙いがありすぎて、みたいな勝手な解釈。いや、話が逸れた。

 1982年のミルトンキーンズでのある意味全盛期のライブ「オン・ファイアー / クイーン1982」で、セットだって相当ベストセレクションで、とにかくフレディ・マーキュリーがカッコ良い。観客に歌わせるところとかアクションそのものとか完璧なエンターティナーになっていて、しかもライブの構成もしっかりと出来上がったものだし非の打ち所がない。お蔵入りさせないで正解だよ。ただ、自分的にはよく見るか、聴くかと問われれば、まぁ、そうでもない、と答えちゃうかなぁ。アルバム「ホット・スペース」も好んで聞かないし…、クイーンってキャリアの半分は80年代なのにどうしても音的に好みでもないのも80年代なんで…、歯切れ悪くなっちゃいました。ただ、久々に聴いてみてスカッとする爽快感は間違いなくある。ってことは自分はジメジメしたいんだろうか!?いかん、フレディ・マーキュリーにスカッとさせてもらおう(笑)。

Queen - The Works

ザ・ワークス  ジョージ・マイケル一世一代の大勝負且つ栄光の瞬間、そして世界のそれが認められた日と言えば1992年4月20日、栄光のフレディ・マーキュリー・トリビュート・コンサートに於ける「Somebody To Love」。個人的にはこの日のハイライトはアニー・レノックスなんだが(笑)、確かにジョージ・マイケル君も素晴らしかった!偉大なるクイーン。

 そしてクイーンが音楽的にも戦略的にも大きな変換を果たした80年代、彼等のスパイスはジョン・ディーコンの音楽性に惹かれていく、そう、即ちブラコン志向。「地獄へ道連れ」とかね。が、栄光のエイティーズ最中で最高の記録を打ち出したのがもちろんロジャー作の「Radio Ga Ga」だ。あのPVによる宣伝効果は絶大なものを誇っており、以降クイーンのライブでのこの曲のサビ部分によるあの手拍子は永遠に不滅だね。丁度その時にリリースされたアルバムが「The Works」で、ここからは更に「ブレイクフリー」=女装クイーンの正に英国的コメディーセンスの光るPVが印象的で、先のフレディ・マーキュリー・トリビュート・コンサートの時もリサ・スタンスフィールドが同じ衣装で登場したものだ。しかし今聴き直してみるとこのアルバムの秀逸さがよくわかると思うが、「Tear It Up」は正にハードロッククイーンの象徴だし、更に、更に印象的な、あの目玉のいっぱいくっついた赤い衣装を着た正にフレディが君主として崇められるべき、彼の栄光を象徴するPVが強烈な印象で、そして楽曲の秀逸さと歌詞の重みがフレディの人生を語っているかのようだ。

 後にフレディがソロアルバムで「Living On My Own」と言う曲で更に赤裸々に人生を物語ったことも今や昔の話か。「It's A Hard life」…クイーンの危機を一人で背負うと意気込んでいた頃のフレディの想いなんじゃないかなぁと憶測してます♪そしてラストは、クイーンを追いかけている人には思い出深い、末期クイーンのコンサートではアンコール後に演奏される、これは「We Will Rock You」と「We Are The Champion」という切っても切れないメドレーの中に意気揚々として登場することとなる「哀しき世界」の美しさ…、正にフレディの声が胸に響く、そしてクイーンはこの曲、いや、ここに書かれた曲のほとんどをライブ・エイドで強烈なパフォーマンスを魅せて解散寸前のバンドを止めたのだ。何よりもそれはクイーンの力によるものだった。

 ん〜、やっぱ80年代のクイーンのロックもやっぱり捨てがたいよ。エイティーズの流れもあるけど、フレディの歌を心の叫びがポップスの中でも際立った存在感を魅せていた。子供心にこのフレディとジョージ・マイケル、更にはフランキー・ゴーズ・トゥ・ハリウッドのボーカルのアンチャンの人とは違う雰囲気=(ホモ・ゲイ)っていうのが分かってしまうってのも才能でしょう。

Queen - Kind of Magic

Kind of Magic: Deluxe Edition  ユーライア・ヒープ聴いてて、このコーラスはやっぱり綺麗だの〜なんて気にしてたから、じゃコーラスワークの素晴らしいCapability Brownで…なんて言っても書くアルバムがないのでベタにQueenです。Queenってもウチ、結構書いてしまってるので何が書いてないんだ?と調べてみてのお話で、なるほど自分ではなかなか聴かないのが残っとるって事に気づきました。なので1986年の「Kind of Magic」を。レコード何回聴いたかなぁ…ってくらいに聴いてない。曲はライブでやってるのがあるからそっち聴いてて知ってるんだが、ライブでやってないのはほとんど記憶にない。この頃のQueenって聴かなかったもん。

 ライブエイドで復活して、映画「ハイランダー」のサントラ云々って話の流れらしいが、Queenのサントラってロクなモンじゃないし、まるで期待せず。ただ、後にビデオ3本で「Magic Years」だっけ?ってのが出てて、そこにこの頃のレコーディング状況とか収められてて、それ見てるとなるほどかなり気合いを入れ直して作り上げてたんだな…と言うのが見れる。そしてこうやってQueenってレコード作ってたのか…とかやっぱりフレディの音楽的リーダーぶりは凄いな、とか色々判ったんで面白い映像集だった。

 アルバムに話を戻すと、とにかく音がキライ(笑)。いや、この頃のチープなデジタルな音づくりね、曲じゃなくて。その音がキライで、シンセがこれでもかってくらいに使われてるのも安っぽくてヤだ。Queenにシンセは合わないなぁ〜、やっぱり。ま、言ってしまえばロックアルバムではないし、だからこそフレディはソロアルバムで思い切りポップに走ったワケで、何で自分はコレ聴いてるんだ?って気分になっちゃうんだなぁ…。今あらためてクレジット見てて、ほとんどジョン・ディーコン絡みだったのかというので自分の好みじゃない理由がわかった。もっともブライアン・メイの作品もあまり好みじゃないんだけどね。そういうのよりも何よりも音…それがもう決定的。ライブだといいのは多いから曲そのものの問題じゃなさそうだが。自分的にはそんなアルバム。

Queen - Live At Wembley '86

Live at Wembley '86  1986年のクイーンと言えば、当時は誰も気付かなかったが最後のライブツアーを行っていた年だ。アルバム「カインド・オブ・マジック」のリリースに合わせたワールドツアーを敢行して、しかも東欧や南アフリカなど普通のロックバンドとはちょっと違う地域での人気が高かったバンドってのもあって、そっちの方まで進出。おかげでアメリカ以外の国ではクイーンってのは相当知名度の高いロックバンドになったワケだ。そんなクイーンのライブ盤はと言えば当時は「Live Killers」くらいなもので、このワールドツアーの様子を収めたライブ盤ってことで「ライヴ・マジック」ってのがリリースされた。しかしだ、コレ、一枚物のライブアルバムで、しかも何となくダイジェスト的にしか聞こえないライブアルバムだったのであんまり聴かなかったな。ちょこっと調べてみるとブダペストと最後のライブとなった英国のネブワースとウェンブレースタジアムでのライブから収録されているらしい。う〜ん、今ここで「ライヴ・マジック」ってのもなぁ…。

 なので、こっち♪「クイーン・ライヴ!!ウエンブリー1986」。1992年にリリースされたラス前のロンドン・ウェンブレーの二日間のライブから抜粋した完全ライブ盤に聴かせる真骨頂の二枚組。ついでにDVD盤「Live at Wembley Stadium (2pc)」もリリースされているので映像でも楽しめるのが良い。この黄色いジャケットとか有名だよね。そんでもってまた相当に気合いの入ったライブステージの収録ってのもこれまた凄い。フレディ・マーキュリーだけでなくってバンド全体がとんでもなくテンション高いライブでさ。楽曲的には往年のロックからかけ離れた時期だったハズなんだけど、こんな凄いライブを演じていたっつうのがクイーンの底力。ってか、フレディ・マーキュリーの歌唱力に磨きが掛かりまくってるし、バンドのパワーもとんでもない。そして楽曲の良さも手伝って観客大合唱ってのも恒例ではあったけど、改めて聴くと凄い。映像見てても完全なるパフォーマーとして君臨しているフレディ・マーキュリー。自信に満ち溢れた勇姿は唯一無二。

 さすがにCD二枚組だと新旧入り混じった曲が詰め込まれているし、実際のライブもそんな感じだっただろうから聴きたい曲が大体聴けるってなモンだ。最初期の「In The Lap...」とか「輝ける七つの海」から新作あたりまで…。コレ聴いてちょっとびっくりしたのは黄金の最後のメドレーの途中に新曲「Friends Will Be Friends」が挟み込まれていたことかな。最初は何だコレ?って思ったけど、確かに良い曲だし、ここに入れたがったのも判る気がする。

 クイーンが最も世界にアピールしていた黄金時代のパフォーマンスを見るなら多分どのライブよりもこのDVD「Live at Wembley Stadium (2pc)」だろうと思う。それぞれに色々な良さがあるけど、コイツが完璧ではあるね。絶頂期で姿を消してしまったクイーンの伝説は今でも生き続けているのだった…。そしてポール・ロジャースに戻る(笑)。

Queen - Innuendo

Innuendo  ちと南国に感化されてその道を色々と聴こうと思って、スペインとかいいなぁ〜と思いながら、スパニッシュスパニッシュとアタマの中を駆け巡らせているとふと、スティーヴ・ハウが浮かんだ。んで、イエスはつまらんから、ソロ?ん〜、それもちょっと面白くないので…、あ、クイーンの「「Innuendo」でゲストで弾いてたなぁ…と、思い出したら聴きたくなったので、久々に「Innuendo」を引っ張り出して堪能♪

 1991年リリースのフレディ・マーキュリー存命中の最後のスタジオアルバムで、実はかなり傑作の部類に入る作品に仕上がっているのだが、あまりそこまで評価されていない様子だね。まぁ、色々とマイナス要素もあったからやむを得ないんだろうけど、初期クイーンの美しさと後期クイーンのパワフルさを兼ね添えたある意味クイーンというバンドの集大成でもあるアルバムだと思うんだな、これ。

 それで何故にスティーヴ・ハウかというのはご存じのように最初に収録されているタイトル曲「Innuendo」での中間部のスパニッシュギターをスティーヴ・ハウがゲストで弾いているというものだ。多分フレディが創ったイメージの中で、ここはスパニッシュ風ギターが欲しい!っていうので呼ばれてきたんだと思うけどね。最後の最後までそんな創造力を持っていたフレディに脱帽。やはり最後までアーティストでした。

 「Innuendo」という曲は多分ツェッペリンで言えば「Kashmir」の位置付けだろうなぁ。壮大な楽曲でしかも非常にクイーンらしい楽曲で他のメンバーのセンスとは圧倒的に異なる作品。自分の才能のままに出来上がる曲がこういうものってことはやはり元々がこういうセンスなんだろう。後期クイーンでのフレディはやはり合わせていたという感じか。そして二曲目はモノクロのPVでやせ細ったフレディの姿が衝撃的だった「I'm Going Slightly Mad」。こんなに迫力のないフレディって、誰?って思うくらいだったモンなぁ。しかし曲の方は新たなクイーンの一章にもなりそうな過去に似つかわしい曲が実はなかった新境地でもある楽曲。ちと暗めだけどパワーのある曲で、英米混合のセンスっていう感じかな。行こうそんな感じのがどどど〜っと続くんだけど、楽曲のパワーとフレディのパワーの差がねぇ、どうしても気になってしまうんだけど、過去のクイーンらしい部分は全部出ている。シングルカットされた「These Are The Days Of Our Lives」は…、これもPVでの最後の「I Still Love You」が印象に残っているなぁ…。だから楽曲の美しさが余計に光って聞こえるというのもあるし、光っているからこそ最後にしたんじゃないかとか…、うん、ちょっと余計なことを考えてしまうよね。そういうバラード調の曲だ。そこで暗くなってはいけない。最後の最後にはまた思い切りの良いメッセージソングがあるのだ。「The Show Must Go On」だね。オープニングからもう荘厳で正にクイーンらしい威厳を保った、過去のどんな曲にも縛られないクイーンのクイーンらしいサウンドで、美しく迫ってくる。そしてフレディも全身全霊で歌っていることがよくわかる。ひたすらと「ショウを続けるんだ」と歌い上げてくれてる。

 う〜ん、別に命日が近いわけでもないし、しっとりする必要があるワケでもないけど、何か思いがこみ上げてきてしまうなぁ…。そっか、だからこのアルバムって評価が滅茶苦茶高くはならないんだ…。どうしても最後だから、とか聴くと哀しくなるから、っていう情の部分が入るから正当に評価しにくいっつうかさ…。でも良いよね、これ。ヒシヒシと伝わってくるものがある。やっぱクイーンかっこいいわぁ〜。思い切りの良い歌が最高だし、荘厳さもね、他にはなかなかないものがあるもん。

Queen - Made in Heaven

Made in Heaven (2 CD Remastered Deluxe Edition)  70年代初頭にMott The Hoopleの前座バンドとして英国でツアーを行ったQueen、どんどんとバンドが成長していて、また変化していって最終章は1991年に打たれることになったが、既にその頃からQueenとして、フレディ・マーキュリーとして残されているマテリアルが幾つかあると囁かれていて、そのうちに編集盤が出てくるはずだ、なんてのはあった。

 そして1995年になって「Made in Heaven」がリリースされた。う〜ん、そんなに年月経ってからだったのかなぁ…、死んですぐ出たみたいな記憶があったけど、3年も経過してたんだ…。もうね、タイトルからして「Made in Heaven」でしょ?それだけでグッと来たもんな。んでアルバム流してみれば最初から美しくも力強いフレディの「It’s A Beautiful Day〜」なんてのが歌われててさ、うわ〜、こりゃ凄いや〜、もっと聴きたかったな〜ってつくづく思ったもん。その後も「Made In Heaven」って、あれ?「Mr Bad Guy」からの歌の流用?なるほど、でも全然違うなぁ…とか、「Let Me Live」なんかモロにQueenって感じのコーラスワーク全開で、見事な曲でさ、最後の最後でこんなに良いの出せるんじゃないか!ってくらいにQueenって曲。そしてフレディ・マーキュリーが生前最後に歌った曲と言われている「Mother Love」基本「Innuendo」からの流れを汲むスタイルが出ている曲で、元気いっぱいのスタイルじゃないけど、最後の最期までフレディ・マーキュリーらしい歌声をしっかりと聴かせてくれている泣ける歌だ。そしてノエビア化粧品の曲がこんなにQueenらしくなって帰ってきたと言わんばかりの「I Was Born To Love You」、弾け飛ばんばかりのエナジーに満ち溢れている素晴らしい歌声、そしてQueen流に仕上げてきたのはリスナー的にはとても満足な仕上がり。

 後はなぁ…どんどん涙が出てくるような曲ばかりになっていくんだよね。アチコチの素材から持ってきて作り上げている風なのが多くて、元ネタが有名じゃないからそれなりに成り立つんだけど、「A Winter’s Tale」はフレディ最後のソロ作曲だったとか…、何かね、デモ・テープに被せたのかなって感じでメンバーが見事にそれを活かしているという作品で、よくぞ作り上げた!と喝采したいものだ。これでほとんどの素材は出し尽くしたんじゃないだろうか。以降もフレディ・マーキュリーの素材はほとんど出てきてないし、正にQueenの歴史を締めくくるに相応わしい名盤。寄せ集め作りこみ過ぎ部分はあるけどQueenというバンドをしっかりと出し切っている。どうもBowieの最期をも思い出して聴いてしまった…。

Queen - Forever

クイーン・フォーエヴァー~ベスト・オブ・ラヴソングス(2CD)  と聴きたくなったQueen。折角だから…と思って聴いたのはこないだ出たベスト盤「Forever」。ウリ文句はフレディとマイケル・ジャクソンのデュエット曲「生命の証」が聴けるってことだ。ん〜、何かあったな…ってアレコレ…、あぁ、80年代初頭にそんな事があってレコーディングまでしたけどなんやかんやで上手くいかなくて途中で辞めちゃったってヤツだ。歌ってた当人が二人とも逝去してしまった今、商売熱心な周辺の人間達によりこれまた渇望したリスナーに対してきっちりと残された音源をリリースしてくれたという音源の一つなのだろう。

 マイケル・ジャクソン側からもフレディ・マーキュリー側からもそれぞれリリースされていた曲だから曲としてはもちろん素晴らしい、って話なんだが、デュエットってのは実際どうだったんだろうか?編集では前半と後半にそれぞれのボーカルがあるワケだが、あまり首尾良く進まなかったって話しか聞かなかったからなぁ…まぁ、でもウリ文句としては悪くないし、曲もフレディ作だし歌もふたりとも全盛期だし悪いことは何もない。実に素晴らしい、としておこう。どこか釈然とはしないけど埋もれさすような音でもない。

 そんな全盛期のフレディの未発表曲が…未発表曲ってか未発表だったバージョンになるのか?あと二つばかり入ってる愛の編集盤、らしい(笑)。なかなか「愛」に焦点を当てた編集盤ってのはないんでこういうのも面白いのかもしれないけどさ、ベスト盤とか編集盤がたくさん出過ぎてるし、昔からのファンはいいけど新参者には大変じゃないか?なんて思ったり。それでも自分たちの時代でもそういうのは色々あったけどちゃんとそれなりに皆自分たちで聴くもの選んでたから大丈夫なんだろう。ベスト盤から入ろうが何しようが気に入ればきちんとオリジナルも含めて全て聴くだろうし。Queenってのは実は結構難しいバンドなんだよねぇ。ベスト盤って言えるほどのベスト曲ってそんなに多いわけじゃない。アルバム単位では色々あるけど楽曲単位になるとちょっと違うんだよな、って自分なんかは感じるしさ。まぁ、それでも今改めてフレディの歌声聴くと、やっぱりパワーあるし艷やかだし魅力的だ。ブライアン・メイのギターもこれぞ、って感じで入ってくるし正にQueenらしい音。そうだよなぁ、更にここに美しい気品や荘厳さが入ってくるのがQueenで、それこそ他にはあまり類を見ない品格なワケ。

Queen - Vol. 1-Queen 40th Anniversary Collectors Box Set

Vol. 1-Queen 40th Anniversary Collectors Box Set  こないだ突然「Queenのブライアン・メイはRory GallagherのAC30の音に影響を受けてるって知ってた?」と突っ込まれた。「??」だったけど、ソースが判って納得して、そっから実際はどうなんだろうな〜と気になる日々が…(笑)。Rory GallagherのTaste新しい映像「ホワッツ・ゴーイング・オン-テイスト ワイト島ライヴ 1970」でのインタビュー映像でブライアン・メイがそう発言しているらしいので、それはそうかもしれないけど、昔々ブライアン・メイは楽器屋に行って片っ端からアンプを試したって逸話もあったし、実際どうなのかはもう本人すらも分からない状態なのかもしれない。

 Vox社のAC-30って自分も昔っから好きだったねぇ。買うならマーシャルだけど、鳴らしてみたいアンプだったもん。昔々バンドで使ってたスタジオがAC30だったんで、狭かったけどよく使ってた。何とも言えない独特の音はマーシャルのパワフルな音とは違ってもっと粘っこくて気になる音だったなぁ…ってamPlugで最初に買ったのもAC30だったし。今でも好きだね、やっぱ。歪みが粗いのも好みなのかな。レスポール派だからギターにパワーはあるし、アンプはそんなに精密じゃなくても荒々しい音が出てくれると気持ち良いってトコだ。間違いなくミュージシャン的好みではない(笑)。

 ギター話書いてるといつまでも書いてそうなので、一応Queenの40周年盤が何種類か出ててボーナスなんかも珍しいの入ってるようなのでコレクター的にはあっても良いアイテムっぽい。…今聞きながら書いてるんだけど、聴いてるのはQueenの1973年のファーストアルバム「Queen」なのでやっぱり最初期のギターの音が生々しく聴けるあたり「Vol. 1-Queen 40th Anniversary Collectors Box Set」がベターか。しかしRory Gallagherの音にねぇ…、ネットでちょこっと調べてみるとRangemasterからAC30のノーマルインプットに差して歪ませてる音らしいけど、Tasteのライブの音聴いてると、それはストラトの音かと思ってたけどこういう組み合わせの音だったんだってことだ。それとブライアン・メイのギターの音は全然似てないんだけどプレイの違いか?きっちりとプレイしているブライアンと野生児のようなロリーと比較しても分からないんだよ(笑)。

 英国製アンプではあとはOrangeは鳴らしたことない、ってか他にもいっぱい知らないのあるけどOrangeは鳴らしてみたいアンプのひとつだね。70年代ロック好きにしてはやっぱりこの辺は制覇しておきたい…ってマーク・ボランにでもなりたいってワケじゃないけどさ。AC30いいなぁ…、他に誰か使ってる人いたっけ?すっかり忘れてるわ(笑)。