The Who - My Generation

マイ・ジェネレイション  ファーストアルバムでインパクトを放っているバンドは数あるってことでもう一つ凄いのがザ・フーでしょう。最近になってようやくまともなCDがリリースされたという恐るべしバンド、更に2004年になって初めて来日公演を行ったと言うのも結果としてはザ・フーらしい。書いていくとキリがないのだが、彼らのファーストアルバムはいわゆる同時期のストーンズやビートルズ、キンクスなどと比べてみても群を抜いて出来映えが優れているところがピート・タウンゼントの優れた音楽センスたるトコロだろう。もっとも好みの問題はあるのでそれが良いか悪いかはあるんだけどね。

 で、そのファーストアルバムはジャケットからしてカッコイイ。ベースのジョン・エントウィッスルが羽織ったユニオンジャックを象徴としてアルバムのジャケットの配色も赤青白のユニオンジャック調で彩られているし、何と言ってもキースやロジャーがカッコイイじゃないですか。この時点で他のバンドのファーストとは異なり、前面にイギリスを持ち込んでいるワケですね。んでもってその中味。3曲がジェームズ・ブラウンのカバーで占められているけど、これはロジャーの好みで一番ケンカの強かったロジャーには誰も逆らわなかったので収録(笑)。っつうのも半分冗談だけど、それを差し引いてもこの1965年という時代に於いてオリジナル曲が多数占めるというのは自身がなければできなかっただろうし、ロックビジネスの先見の明があったプロダクションの意向もあっただろうけど、とにかくそれでもレベルの高い楽曲が収録されている。一曲目からいきなりザ・フー独特のアンプがぶっ壊れるかのようなノイジーな破壊魂が聴けるし、何と言っても有名な「My Generation」では誰も聴いたことのないようなファズベースでのソロが中間部に導入されているのだ。かと思えば「The Kids Are Alright」や「The Good's Gone」「Much Too Much」のような可愛らしいポップな曲も入っているしととにかく素晴らしく楽曲センスに長けた作品で面白い。「The OX」なんてタイトル通りぶっ飛ばしのインストだしね。

 ここまでがオリジナルUK盤に収録されていた曲で初CD化された際にかなりのオマケが付いてきたのもまたお得。ちなみにオリジナル盤はモノラル収録なんですけどね、まあいいじゃないですか、ボーナストラック凄くかっこいいですもん。黒人R&Bのカバーそのものなんだけどザ・フーらしくってねぇ、「Shout & Shimmy」の超かっこいいノリだってまあJBのパクリなんだけど、それができるってのは凄いし、ソウルバラードの名曲「Anytime You Want Me」もビートルズ顔負けのコーラスで、それが凄いのでおまけにはアカペラバージョンまで入ってる自信作。どれを切り取っても他のバンドとは一線を画したザ・フーファーストアルバムこそ世界最高最長のファーストアルバムなのかもしれない。

The Who - My Generation (Collectors Edition)

マイ・ジェネレイション~コレクターズ・ボックス  先日発表されて既にチケット発売中のザ・フーの11月の来日公演。やっぱり英国ロックファンとしては確実に気になるし、もちろんチケットも取って後は待つのみ、って感じなんだけどもう少しすると多分またあちこちの雑誌ではザ・フー特集ってなるのかな。とは言っても新しい情報があるわけでもないだろうし、結局また昔話が多いんじゃないかとは思うが。それでも今正に絶好調って感じのザ・フーなので楽しみだね。それでまたユニバーサルが上手く商売していて、デラックスエディションを超えてスペシャルエディションみたいな感じでアルバムをリリースしまくっていくらしい。もちろんターゲットが大人なので高単価でも良いんだろうけど、一体この手のものは何回買わないといけないのかねぇ…。

 先日リリースされたファーストアルバムの「マイ・ジェネレイション~コレクターズ・ボックス」なんだけど大人を対象としているのか一万円っつう定価でマニアをくすぐるアイテムとしてリリース。通常盤として「マイ・ジェネレイション」という英国バージョンモノラル仕様のCD化ってのことが売りだし、おまけ曲もモノラル盤なので初登場モノも多数・・・。

 やっぱ迫力っつうか音の塊感が違っていて、音圧っつのかな、ガツーンって来るよね。モノラル盤って他のアーティストもそうだけど、ミックスが違うとか聞こえない音があったりとか、そもそも曲の長さが異なるとか色々とマニアックな部分が多いので60年代の音は更に深くなる。その辺ツェッペリンってのはそういうのがなくてラクなんだけど、ビートルズとかフーは多いねぇ。アウトテイク的なものまでモノラルとステレオがあるのでそりゃもう大変さ。でもこれでやっとザ・フーがデビューした頃の音がそのまま聴けるというもので、これだけメジャーでこれだけ時間がかかったバンドも他にはないし、聴いてみるとその迫力とロックさにおののく。うん、やっぱうるさいんだよ。

 ジャケットがなぁ、ちょっとザ・フーらしくないセンスなのでイマイチだけど中味は濃い。ただ各国のアルバムジャケとかおまけで入ってるくらいだけどそれこそコレクター的にくすぐられるところだね。ま、盤面だけがシンプルすぎてつまらんが。日本限定の発売ってことで普通に手に入るわが国は素晴らしい。この勢いは次の「ア・クイック・ワン~コレクターズ・ボックス」「セルアウト」と続くらしい。

 そういえば「Amazing Journey: The Story of the Who」のドキュメンタリーDVDって国内盤リリースされないのかなぁ。待ってるんだけどアナウンスないし、外盤で手に入れても細かい部分がわかんないのももったいないし、と悩むところ。

The Who - A Quick One While He's Away

ア・クイック・ワン+10  レッド・ツェッペリンというバンドの経緯ってのは割と有名な話だけど、その手前の小話ってのはどうだろ?まぁ、知られている話だろうけど、きっかけはジェフ・ベックのセッションだったりしたらしい。ベックのファースト「Truth」に収録している「Beck's Bolero」ってのが母体でして…。ちなみにそのセッションのメンツはドラムにキース・ムーン、ベースにジョンジー、ギターにジミー・ペイジとベック、ピアノにニッキー・ホプキンスってなトコだ。凄いよね。この頃The Whoは一端解散していて、ジョン・エントウィッスルとキース・ムーンは一緒に何かやるか、みたいなことでして、ジミー・ペイジはジョンジーをスタジオセッションで知ってたから、後は歌かな、ってトコで、そこはクリス・ファーロウって話だったけど当時既に名が売れていたクリス・ファーロウは不参加、そこへThe Whoがレーベルから再度集まってやれ、みたいなことになって出戻り、残されたジミー・ペイジはツェッペリン結成へと向かうということだ。

The Who - A Quick One A Quick One

 そんなザ・フーが一端解散した後にリリースしたアルバムってのが1967年のセカンドアルバム「ア・クイック・ワン」。まぁ、この解散劇ってもあまり知られてないだろうし、ロジャーのケンカっ早いクセがなくなったら、ということで再度スタートしたものらしいので、若気の至りってとこだろう。その割には各メンバーが作った作品が粒揃いに並んだ秀作アルバムで、面白い仕上がり。ピートのワンマンぶりは全く出てこなくて曲作りの好きではないキース・ムーンやジョン・エントウィッスルも初の作曲をしている。もちろんロジャーも同じくだが、そういうアマチュア的な音ってのもバンド自体に勢いがあったかた許されたアルバムとも云えるか(笑)。どの曲聴いても演奏派手でしょ、これ?ポップでキャッチーなのも全員のセンスでして、唯一実験的な取り組みをしていたのはもちろんピート・タウンジェントのタイトル曲「ア・クイック・ワン」という組曲…ロックオペラのみだ。他は冗談に近い(笑)。

 とは云え、良い曲が多い。ジョンがその場で口ずさんだメロディから無理矢理作った「ボリスのくも野郎」とかサーフロック好きなキースの趣味丸出しの「I Need You」、ピートの初期の傑作「So Sad About Us」なんてのはどれもかっこよくて好きだ。何回も聴いたなぁ、このアルバムは。最初ザ・フーなんてこんなのばっかでどこがハードロックの王者なんだ?と思ってたけどさ、こういうのもその内良くなってくるってのは面白いでしょ。よくよく聴いているとどれも一筋縄ではいかないヒネりがあるんだよ(笑)。

 いまでは10曲くらいのおまけ付きが当たり前でア・クイック・ワン~コレクターズ・ボックスなんてのもリリースされてて、えらく拡張されているキライがあるけど、やはり最初はオリジナルなままで聴くべし。30分強くらいのアルバムでコンパクトに何回も聴くってのがあって、初めてボーナストラックが楽しめるってなもんだ。そこからモノステ違いとかバージョン違いとかあって、ようやくこのボーナストラックの価値に歓びを見出して聴く方が楽しいけどな。ま、いいけど(笑)。

The Who - Tommy

トミー  これまで色々なアルバムを聞いてきたけど、3桁に近いくらい聴いたアルバムとなるとそんなに多いものではないだろう。大抵の人はそんなアルバムすら存在しないと思うし、あっても何枚か程度しかないんじゃないかな。自分はどうなんだろ?とふと思い浮かべてみてももちろんロック王道のバンドから思いつくが、それでも全部のアルバムがそうというワケでもないから、30枚もないんじゃないかなぁ…とか考えたり。そんな中、先日ブログ仲間の記事に触発されて自分トコで書いてないことに気付いたアルバムがあったのでコレ幸いとばかりにまたしても聴いてしまった。いや〜、好きですねぇ〜、好きだから聴いてたのもあるけどバンドで全曲コピーしてやってたってのもあってコピーするのに散々聴いたってのが大きい。結果アルバムごと何回も聞くようになっちゃって…それでもまだ聴くと感動するんだから面白い。

 The Who「Tommy」、言わずと知れた1969年のロック史上ベストアルバム的な中には必ず入ってくるアルバム、そしてロック史上初のロックオペラアルバムでもありトータルコンセプトアルバムの象徴とも言われるし、The Whoの名声を確立した作品とも云える。更に言えばオリジナルアルバムから発展して舞台オーケストラ版、映画版、ブロードウェイミュージカル版と姿を変えて何度もリメイクされる古典劇にすらなってきている。物語の内容は映画「トミー」を見てもらえれば一番分かりやすいだろうな〜と思うが、先ほどネットで調べてたらWikiの解説が結構わかりやすくてよろしい。概ねそんな感じなんだけど、でも何だこれ?ってお話に代わりはなくってですね(笑)、個人的にはあまり歌詞を重要視していないのもあって知っている程度。やっぱり音です、強烈だったのは。

 …と言っても最初は「Tommy」のどこが良いんだ?って思ってて辛かったしなぁ…、大抵この手のアルバムは自分の耳と各種評論との差が大きくて理解できなかったものが多い。まぁ、The Whoそのものがそんな存在だったんだが、いつしか凄く面白いアルバムだってことに気付いてきてバンドで全曲コピーとかやっちゃうワケで(笑)、もちろん全部完コピできる程じゃないので適当なんだが、やってると何かこう…分かるんだよね、The Whoの連中が「Tommy」で燃え上がっていく様子がさ。映画「ウッドストック」で一部だけ見せられても強烈だったんだが、それが「ワイト島のザ・フー」あたりで全曲見れるでしょ、「See Me Feel Me」の狂熱ぶりは聴いている方よりもやっている方が圧倒的に恍惚とするし、心地良いんだよ。これぞロックって感じでガツンガツン出来るからさ。ところがスタジオ盤「Tommy」はそんなに燃え切らないで進む…その分音が良く出来てるんだが、このギャップってのは凄いよな。でも、わかる。

 「Tommy」は基本的にアコースティックなアルバムだし、ストーリーを成り立たせるための短い曲もあり、楽曲中心ではないスタイルでの作られ方なのだが、そこに「Eyesight To The Blind」というブルースメンのウィリー・ディクソンのカバー曲をそのままの歌詞で持ってくるというのはストーリー構成的に見事なチョイスだ。映画でのクラプトンバージョンは大きく変化しているけど、元々R&BのカバーはThe Whoが得意としているトコだし、さすがだなと。まぁ、そういう要素のおかげでアルバム一枚を一曲として捉えて聴いていたので今でも聴くとそのまま最後まで…ってなる。途中ギター持って弾きながらとか。

 そういえば「Tommy」もデラックス・エディションがリリースされててピートのデモ音源…これはまた今度紹介するだろうけど、とんでもないデモがそのままパッケージされていたが、今度は更に強烈なスーパー・デラックス・エディションが出るらしく、ブルーレイによるハイレゾ音源はともかく、新たにライブが丸ごとパッケージされているようでなかなか面白そう。…とは言え、多分アムステルダムのライブだろうな〜とか予想はつくし、既にとんでもないレベルのソースも出回っているから初めてって感じでもないだろうけど、嬉しいリリースになるね。やっぱ凄いアルバムだな〜「Tommy」。

The Who - Live At Leeds

Live at Leeds -Deluxe Edition  レッド・ツェッペリンに対抗できるもう一つのバンドとしてはザ・フーを於いて他にはないでしょ。スタジオワークに於ける完璧さの追求はジミー・ペイジもピート・タウンジェンドも似たような側面を持っているし、一変してライブに於ける破天荒さというかアドリブプレイによるバンドらしさ、バンドサウンドの熱さやオフステージでのワイルドバカ騒ぎ加減でも両バンドともとんでもない伝説を幾つも提供しているという共通項が多いが、ザ・フーの日本に於ける唯一の失策は全盛期に来日公演を行わなかったということだろう。これにより日本での伝道師の数が圧倒的に少なくなり、なかなか本来の意味での人気が獲得できていないし評価もツェッペインほどではない。テン・イヤーズ・アフターロリー・ギャラガーユーライア・ヒープやフリー、ジェスロ・タルなどどれも全盛期に日本公演を行ったが故に今でもしっかりとそれなりにステータスを保ち、人気が高いというものだ。ま、終わったことだし日本での評価なんてピートは気にしてもいなかったからしょうがないんだけどね。それでも必ずアルバム評論になると顔を出すのがこの「Live At Leeds」

 アナログ時代では海賊盤に対抗して、というか海賊盤を真似て見開きジャケットにスタンプ押し、更には12種類のおまけ付きでリリースされたのが最初で、実は青スタンプ盤はオレンジスタンプ盤、黒スタンプ盤などプレス回数やリリース国によって微妙に異なっていたりするコレクター泣かせの一枚でもあるんだけど、CD初期までを含めて当然ながら全6曲の収録という驚異のライブ盤だった。1970年当時のザ・フーのイメージなんてたかだか3分間ポップスから毛の生えたものをやっているバンドで、まだまだ「Tommy」に於ける業績なんてのもそんなに滅茶苦茶評価されてたワケでもないだろうし、もっとも評価されていたとしてもこれほどまでのライブバンドとは誰も想像しなかったはず。ところがこのアルバムでは3分間ポップスの片鱗を残していたのは「Substitute」だけで、初っ端の「Young Man Blues」からいきなり超ワイルドなハードロックアドリブバンドサウンドが爆音で鳴り響くワケさ。「Summertime Blues」なんてエディ・コクランを知っていたとしてもそんなの全くわかんないくらいかっこいいロックフレーズに変わっているし、「Shakin' All Over」だってZep真っ青のアドリブバンドプレイで、クリームを超えているのは間違いない。でもって、知っているはずの「My Generation」「Magic Bus」って曲は完全にライブでは変貌している曲なので目から鱗が落ちる状態で、何コレ?って感じ。凄いんだ、これが。これこそザ・フーのライブだよ。

 …って25年間リリースされ続けたこのアルバムも一連のデジタルリミックスリマスターによる再発時に一発目としてリリースされたワケなんだが、そしたら何と当日のライブから「Tommy」以外の曲をほぼ全て収録した「25周年記念盤」ってのが出てきて、更に目を丸くして聴くことになった。お〜、マジかよっ!ってくらい衝撃的なこのライブ盤の拡張版はアナログ時代に聴いていた驚きを更に倍増させるだけのパワーを備えていて、ザ・フーというバンドの真髄を表現してた。初っ端からベーシストの歌う「Heaven And Hell」ってどういうことよ?普通そんなの考えないよなぁ〜ってトコがザ・フーなのだ。もうね、驚いて聴きまくったね。

 …って5年後、今度は「30周年記念盤デラックスエディション」ってのが二枚組でリリースされて、「Tommy」部分も収録した見事なライブアルバムとしてリリース。ん〜、また手に入れて聴きまくりましたよ。本当にザ・フーというライブバンドの全貌がわかってきて面白い。ザ・フーのMCはほとんどがピートによるものでちょこちょこと話をするんだけど合間合間ではキースが後ろからチャチャ入れてたり突っ込まれてたりして凄く和気藹々って感じが収められていてね、そんなのからいきなり爆音のライブ演奏になるんだから凄い。

 1970年当時のシーンの状況を見るとやっぱり飛び抜けた存在だったことは想像に難くないし、もっともっと語られるべきバンドだし、「Live At Leeds」については一家に一枚…どころか3枚(笑)はあってもいいんだろうなぁなんて思います。同じ時期のライブを収録した「ワイト島ライブ」ってのも映像もあってオススメなんだけど、内容的にはやっぱり「Live At Leeds」かなぁ。  やっぱこれこそロックだよ。

The Who - Who's Next

フーズ・ネクスト+7  やっぱりロックの大名盤で欧米ではツェッペリンと並び称されるバンド、そして今ではたった二人になってしまったものの現役で活動しているロック界最古の長寿バンドのひとつでもあるザ・フー。そういえば先日も新作をリリースしていたな。この新作はねアルバム「Tommy」を彷彿させると言うか、前半は普通の新作アルバムだけど中盤からはコンセプトアルバムになっていて短い曲をいっぱい組み合わせた組曲が面白い。それとジャケットもどこか「Tommy」を彷彿とさせるものだし、あ、それと「Baba O'Reley」のシーケンサーが鳴っているとかね。ドラムのザックもキースみたいなドラミングで実によろしい。

 が、今回はやっぱり新年一発なので、世界最高の名盤のひとつとして数えられる「Who's Next」だな。そもそも「Tommy」の成功で気を良くしたというか新たな取り組みとしての試み、「ライフハウス」という映画っつうかコンセプト的なものを企画していて、あれこれしていたみたいだけど、結局コンセプトとストーリーが誰にも理解されずに放置プレイ状態になってしまったので、せっかくだから出来上がった曲を生かしてアルバムを作ろうってことで出来上がったのが「Who's Next」。だからロック界のこの名盤は流産アルバムとして呼ばれることもあって、それはピート・タウンジェンドからしてみたらそういう位置付けになるんだろうと思う。故に本人はいつまでも納得しないままこの作品の高評価を聞くことになり、またジレンマに陥るという、やっぱり彼の人生は全てがコンプレックスから始まっているのだ(笑)。例えば鼻がでかくてよくいじめられたっつうから、どうせならこの鼻を世界中の奴らに見せてやろうってことでバンド始めたワケだし(笑)。ボーカルのロジャーには絶対にケンカで勝てないからロジャーに文句言われない曲をいっぱい作るんだってことで優れた作曲家になったワケだったり(笑)。ま、屈折した人だよ(笑)。

 で、この名盤、冒頭からやっぱり斬新だよなぁ。アルバムをプレイヤーにおいて再生するといきなり「Baba O'Riley」の宙を舞うシーケンシャル音が左右を飛び交っていて、今聴いても何事?って思うくらいに衝撃的なイントロ。そこからキメがガツーンとくる、正にこの頃のザ・フーらしいダイナミックでワイルドな、そして重要なのがかっこよい、っていうこと。そんなサウンドでロジャーの高音マッチョな歌声が制してくれるし、これもね、やっぱりレコーディングがすごくしっかりしていて、一度プロのサウンドスタジオにこのリマスターCDを持ち込んで滅茶苦茶大音量でこれを流したんだけどさ、そしたら知り合いのエンジニアも改めて驚いたって言ってたけど、完璧なサウンドマスタリングっつうか録音方法っつうかそういうもんらしくて、そこで再生された音は多分ホントにザ・フーがスタジオで奏でていたワイルドなサウンドに近いんだろうなぁと思えるくらい精巧に作られていたんじゃないかな。メイキングDVDでこの「Who's Next」ってのがあるけど、これを見れば多分そういうのがわかると思う。ぞくぞくするよ、ホント。で、この曲のラスト、バイオリンだよバイオリン。この部分だけキースがプロデュースしてるっつうさ、ひとつの曲だけど、ピートが作ってアレンジする時はメンバーの意見を採り入れてさ、キースがここだけプロデュースって面白いなぁ、と。で、ここでバイオリン弾いてるのがデイヴ・アーバスだっけっか?イースト・オブ・エデンっつうバンドのバイオリン弾きね。キースがよくライブに出入りしていたらしいんだけどそんなセッションがあるなら聴いてみたいよね。

 あ…、いかん、書きすぎてるので、ショートカット♪ もちろん二曲目「Bargain」もこの頃のザ・フーの独特のノリでやっぱジョン・エントウィッスルのベースが美しいし、キースのとんでもないドラムがやっぱり強烈。次の「Love Ain't For Keeping」は凄く好きな曲でね。ロジャーの超高音域の歌が何とも言えない切ない美しさを出していて、曲の美しさが素晴らしいんだなぁ。「My Wife」はジョンの代名詞的にず〜っと演奏されてた曲だけど、やっぱ自己主張が凄い(笑)。別にピートと合わせたワケじゃないけど「Bargain」と似たようなノリになっているってのも不思議。それから「The Song Is Over」…、名曲中の名曲のひとつだと思うけど全然スポットが当たらない曲で、裏名曲かもしれないな。最後のヴァースで後にリリースされる「Pure and Easy」が使われるあたりが「ライフハウス」の名残なんだよね。いやぁ、名曲だよこれ。

 で、B面、ピートの才能のオンパレード。「Getting In Tune」も綺麗で美しい、そして繊細な楽曲でこれほどの美しい旋律を聴けるってのはあまりない。しかもそれが乱暴者の代名詞でもあるザ・フーから奏でられるってのが面白くてね、基本的にバラードなんつうクサイものはほとんど持ち合わせていないバンドなんだけど、美しい旋律を奏でる曲はいっぱい持っているんだな。綺麗だよ、ホントに。それは次の「Going Mobile」も同じで、ピートが歌ってるからトリオのザ・フーの生ライブ録音に近いモノらしいけど完璧だもん。アコギでこんなにロックしてるもんだから凄く不思議感があるし、ソロの音色が強烈ってのはメイキングDVDでも言ってるね。この時のジョンの笑顔が良い。で、有名なバラードらしき曲「Behind Blue Eyes」。うん。才能の塊としか言えないね。最後…、いやもう世界最高傑作のひとつに数えられること間違いない「無法の世界」。「Baba O'Riley」と同じくシーケンシャル音が宙を舞って冒頭から盛り上げるんだけど、完成度の高さと言ったらそりゃもう素晴らしいの一言だし、ギターにしてもベースにしてもドラムにしてもザ・フーここにありっつうくらいの演奏力の高さを存分に聴かせてくれるし、全てが絶妙なタイミングで自己主張していてさ、曲の邪魔になるところがない。ロジャーにしてもそれは同じで、もうねぇ、とんでもない曲だよ、これは。最後まで気が抜けないし、やっぱり印象的なのは映画「キッズ・アー・オールライト」での演奏シーンでレーザー光線の後のロジャーの叫び声でのピートのスライディングシーンだよなぁ…、ここ最高にかっこいいもん。この曲を真剣に聴いてかっこよさがわからんヤツにはロックを聴く資格はないだろ、とも思う。うん。

 あ〜、やっぱ書いたら書くなぁ…。

The Who - Tommy (Original Soundtrack)

Tommy (1975 Film)  ティナ・ターナーで一番鮮明に蘇ってくるのは自分的には映画「Tommy」のアシッド・クイーンなのだな。この映画「Tommy」を見たことある人なら納得してもらえると思うんだが、他の個性豊かなキャラを更に飛び越えた迫力満点インパクト満点の強烈なキャラクターを演じていて、さらにそれがどハマリだったお陰で強烈に脳裏に焼き付いてしまったのだ。それでふと映画「Tommy」を思いだしたのでちょっと…と思って、「聴いて」みました。

 1975年にサントラがリリースされているんで、確か1974年に撮影していたんだっけ。まぁ、The Whoの作品と言うよりかはピート・タウンゼンドの作品なのだろうが、The Whoのメンバーも全員ど真ん中で活躍しているのでThe Whoで良いのか。更に言えば恐ろしいほどの当時のロックミュージシャンの数々が参加しているという類まれなるセッション大会でもあった…もちろんバンドでの演奏ではないのが残念だが、当時のThe Whoの周辺を取り巻く環境を知ることができるという意味でもクレジット的に面白い。

 メジャーどころではクラプトン、エルトン・ジョン、ティナ・ターナーだったりするんだろうけど、深堀りするとポール・ガービッツ(!)やサイモン・タウンゼンド、ミック・ラルフス、ロン・ウッド、アーサー・ブラウンなどなど…、まぁ画面で見える人も見えない人もいるけど、そんな面々にThe Whoが絡む。う~ん、「Tトミー」ってアルバムリリースしてからミュージカルでサンディ・デニーやロッド・スチュワートとか一緒にやってる「Tommy: London Symphony」があって、映画でsの、そのあとはアメリカのブロードウェイ版「The Who's Tommy: Original Cast Recording」があって、そんなに面白いとは思わないけど、ここまで知名度が上がってくると演出しやすいんだろうね。だからスタンダードになっていくっつうか、見事だ。

 さて、今回の映画版「Tommy」のサントラ…、こんなの実際しょっちゅう聴かないから相当久々に真面目に聴いたハズ。それでこんなんだっけ?と感じたのはちょっと前のリマスター版を聴いているからか?冒頭の「Overture」の一発目からして全然別のアレンジでの展開で、当たり前だけどその心づもりなしで聴いたので「あれ?」とスカした感じでした(笑)。こんなに凝ったアレンジでオープニングを作ってたんだ、とか。もちろん映画向けの書き下ろし曲もあるワケで、それがまた違和感なく入っているのがピートの凄さか。こんだけの作品になると一人の天才の仕事ではなくなるんだが、その中でも面白いのはやっぱりクラプトンが枯れたギターで成り切っている「Eysight To The Blind」かな。ギターのトーンといい歌といい、見事にカラーを変えていてワクワクする。さすがギターの神様という雰囲気も良い。続いて出てくるティナ・ターナーの迫力はいわずもがな。音を聴いているだけなんだけど、映像が浮かぶくらいの迫力でナイスな配役だね。ピートは知り合いだったんだろうか?普通に仕事の依頼だったとしたらティナ・ターナーもおちゃめな性格の人だ。そしてこの演奏の方もThe Whoバージョンを凌駕したアグレッシブなものでかなり面白い。そのヘンは全体的に通っていて、さすがにサントラと言わんばかりのゴージャス風味。もうさすがに慣れたけど最初はこういうの全然ダメだったなぁ…。

 音だけを聴く人ってあまりいないとは思うけど、ぜひ映画を見てからにしてほしい。映画ってもミュージカルみたいなもので、この音が流れているところに映像が付いているだけという感じなんだが。そういう意味では完全にミュージカルなんだよな…。自分的にはもう何度も見たから今からまた見たいかと言われてもちょっと辛いかな(笑)。

The Who - Face Dances

Face Dances  Small Facesのメンバーって全員が有名なんだよなぁ。ロニー・レインやイアン・マクレガン、ケニー・ジョーンズってそれぞれが活動してるからだろうけど。んでもってドラムのケニー・ジョーンズがこの後フェイセスを経由してザ・フーに参加したってのは有名な話。しかし、今となってはまるで評価されない時期となってしまって、また再結成話にも参加することなく距離を置いている…。まぁ、しょうがないだろうねぇ。

 1981年に期を熟してようやくリリースされたケニー・ジョーンズ在籍時代のザ・フー最初のアルバム「Face Dances」。16人の画家に描かせた肖像画からして既にカネ掛かってるって話だけど、中味も結構気合いの入った曲が多くてそっぽ向かれるほどの内容ではない、ハズ…。だが、どうにもケニー・ジョーンズのドラミングとバンドが合ってない…っつうのがホントの所なんかなぁ…。気合いは相当入っているし、そもそも2年前の1979年からず〜っと一緒にライブなりセッションなりを重ねてきているし、ピート・タウンジェンドのソロ作品にも付き合っていたりするワケだから、そんなに合ってないハズないんだけどさ、気合いが空回りしてしまったというのか…、やっぱりグルーブ仕切れないカチッとしたドラミングがノリを出せないというのか…。

 自分もやっぱりあまり聴かなかったアルバムだし、興味もなかったけどさすがに何年もザ・フーと付き合ってると色々と聴くようになったりしてなんとなく聴いたりするようになってからかね、そういう音なんだ〜とわかってきたのは。確かに曲は気合い入ってるんだが…ってのがね、わかるからしょうがない。でもピートのソロだとこういうドラミングでいいんだけどね、なんでザ・フーだとダメなんだろ?不思議なものだ。それでもライブは絶好調だったと言われるし、アメリカでは全公演売り切れしたって話も聞くし、ん〜、わからん。まぁ、キース亡き後のザ・フーがどういうもんかっつう興味が大きかったんだろうと思うけど、これではやっぱり難しかったのだろう。決して悪くはない、が、やはり、だ。

 この後の「It's Hard」というアルバムを制作してザ・フーは解散することになって、ケニー・ジョーンズはまたしても放浪の旅に出ることになったが、しばらく何してたんでしょうね?  そうそう4月にリリースされる待望のDVD版「マキシマム R&Bライヴ」のオマケがケニー・ジョーンズ時代に出演したロックパラストのライブ映像ってことらしいので、再度見直すには丁度良い時期かもしれん。

The Who - WIre & Glass

The Who: Wire & Glass - Six Songs from a Mini-Opera  ザ・フーと云うバンドは正直だ。ロック歴40年を超えてなお今でも現役でバリバリのロックをやっている。そしてメンバーが死んでもなおバンドを存続させて、ザ・フーと名乗っている。メンバーチェンジを行うことはなくメンバーが死んだから交代要員を補充して続けているに過ぎないのだ。どっかのバンドみたいにメンバーをコロコロと入れ替えて名前だけを存続させているバンドとは違う(笑)。

 それにしてもバンドというものは紆余曲折あるもんで、誰もが認めるようにザ・フーの全盛期と云えば当然キース・ムーン存命時の作品までと云えよう。そして傑作映画「キッズ・アー・オールライト」でその歴史の一部を垣間見れる。ここで一旦ザ・フーの歴史は閉じて、次なるステップに進むがこれまではその後の二作でザ・フーの新作アルバムは終了していた。しかし以降再結成を幾度となく繰り返し、ドラマーにリンゴ・スターの息子でありキースの手ほどきを受けた現オアシスのドラマーでもあるザック・スターキーが座ってから全盛期とは異なるエネルギッシュなパワーを持ってライブ活動に明け暮れててさ、傍目で聴いているだけでも凄い熱いライブを繰り広げてる。そんな時にジョン・エントウィッスルが急死してしまい、どうなることかと思ったら代役を入れてツアーを続けるという根性。凄い決断だよな。そこからはピート&ロジャーがザ・フーという名前となっていて、これがまた凄いライブを見せるんだよね。2004年の初来日公演となったロック・オデッセイで当然初めて見たんだけど、涙してたもん。あのパワーは凄いよ、ほんと。それがさ、どんどんパワーアップしてるってのが凄い。

 そんなザ・フーが新作をリリースするっていうんで、まあ、いくつかの曲はリリースされていたんだけど、今度はフルアルバムのリリースが決定した先行シングルってことで「Wire & Glass」っていうシングルがリリースされたのだ。まずは驚くことにドラムがザック・スターキーじゃないんだよ、これ。多分オアシスのツアーに帯同してたから参加できなかったんだと思うけど、曲聴くとモロにザックにぴったりなのでちょっと不思議。ま、それでも全くザ・フーとして影響がないのが凄い。やっぱピートとロジャーのパワーがあればいいのかもしれん。曲調はモロにザ・フー以降のピートの作品みたいで、エネルギッシュではあるけどちょっと苦笑しちゃうかな、ああピートらしいなぁ、と。ロジャーらしさってのが出てきてないかもなぁ、と。ま、もちろんあのマッチョな歌なんだけどさ。6つの曲から成る組曲ってことでちょっと期待してたけどやっぱそれはストーリー上での話で、馴染むにはもうちょっと時間かかるかな。ただ、曲はバラエティに富んでるし、エネルギーもたっぷりと感じるのでやっぱり嬉しいよね。気合い入っててさ。ジャケもシンプルだけど気合い入ったロックな表情だし。

 今ザ・フーはツアーをしていてオフィシャルサイトではライブのCDどころかDVDを即売しているのでいつだって最新の彼等の動向を見ることができる。また年末あたりか来年には日本に来てくれそうな感じなので楽しみ♪日本武道館あたりであのパワーを聴けたら病み付きになるだろうなぁ。

The Who - View From A Backstage Pass

 ザ・フーとかザ・キンクスってのはもう40年以上活躍しているワケで、ストーンズなんかもそうなんだけど、まぁ、連続してっていうのは多分キンクスとストーンズくらいのもんだろうけど、凄いよなぁ、といつも思う。ストーンズなんかはそういう意味で今でも第一線であれだけのパフォーマンスしているし、新曲とかがどう、っていうのはあまり騒がれないけど、でも現役バンドだからやっぱ凄いと思う。そしてザ・フーにしてもメンバーがどんどんいなくなっていくんだけど、それでも21世紀になってからのピート・タウンジェンドのバイタリティはとんでもなく凄いと思う。もちろんロジャー・ダルトリーもだけど、昔よりもテクニックは磨かれているしセンスも抜群だし、なによりもそれでいてかっこよいっつう…。あんなアタマなのに関係なしにかっちょいいんだよな、これがまた。でもやっぱりなんだかんだと深みにハマるファンが追いかけるのはキース・ムーン時代のザ・フーなんだよね。

 2007年ファンクラブ会員特典の2枚組CD「View From A Backstage Pass」。一説には昔からウワサになっていたライブ・アンソロジーアルバムの伏線ではないかとの声もあるんだけどそれに相応しく、中味の濃い〜ライブが詰まっているのが嬉しいね。1969年のいわゆる「ロック・オペラ“トミー”」時代のライブから1976年の伝説のスワンシー公演まで、即ち「ザ・フー・バイ・ナンバーズ」で低迷していた時期までなんだけど、ライブでは一貫して変わらないのでやっぱりスタジオアルバムだけではわからないもんだよなぁとつくづく思う。やっぱロックバンドはライブがかっこよくないといかん。そんな代表的なバンドだよね。ツェッペリンとかフーとかってスタジオの音とライブの音って全然違うからさ、面白い。だから解散してもライブ音源をどんどんリリースしてくれれば嬉しいんだけどねぇ…。

Songset: CD 1: Fotune Teller (Sunday October 12,1969,The Grand ballroom,Dearborn,Michigan) Happy Jack I'm A Boy A Quick One (Sinday February 15,1970,City Hall,Hull) Magic Bus (Tuesday June 9,1970,Mamnoth Garden,Denver,Colorado) I Can't Explain Substitute My Wife Behind Blue Eyes Baby Don't You Do It (Monday Decembar 13,1971,Civic Auditorium,San Francisco,California)

CD 2: The Punk And The Godfather 5:15 Won't Get Fooled Again (Thursday December 6,1973,The Capital center,Largo,Maryland) Young Man Blues Tattoo Boris The Spaider Naked Eye / Let's See Action ・My Generation (Saturday May 18,1974,Charlton Athletic Football Club,South London) Squeeze box Dreaming From The Waist Fiddle About Pinball Wizard I'm Free Tommy's Holiday Camp We're Gonna Take It See Me Feel Me / Listening To You (Saturday June 12.1976,Vetch Filed,Swansea,Wales)

 んなわけだが…、いやぁ、どれもこれもあれもそれも凄い(笑)。正に各年代の代表的なライブの真ん中が入っていて、ベストライブとも云えるんじゃないか?これの全長盤が12枚組セットくらいでリリースされても買うな(笑)。ザ・フーってオフィシャルサイトで最近のライブは全部DVDとCDをリリースして販売してるんだけど、昔のは出してないんだよね。こういう形ででもいいけど出してほしいよなぁ。そういうやり方で成功しているのはクリムゾンかな。

 しかし迫力満点のライブばかりで、ライブだとこんな風に曲が化けるのか…と感動すること間違いのない素晴らしいアルバム。「ライヴ・アット・ザ・リーズ」の興奮とはまた異なる素晴らしさだね。

The Who - Live In Hyde Park

ライヴ・イン・ハイド・パーク〈デラックス・エディション〉 [DVD]    The Whoがまたしてもライブ新作出したか…ってことでチェックしてみた「Live In Hyde Park」。2015年6月にハイドパークでやったライブを早速リリースというスピーディな技、多分最近のThe Whoはもうすべてのライブをその場で録音・録画して配布したりしてたからライブ盤作るのなんてお茶の子さいさい的なもんで、逆にこういう普通のリリース形態で出してくれるのはある意味ありがたい。一般流通で手に入るのはやはり簡単でありがたいものだ。サイトで販売ってもさ、やっぱり忘れちゃうじゃない?んで、映像を見るんだけど、最近の映像は画面サイズどうなってるんだ?これなんか超横長サイズでテレビなんかで見てたら上下半分くらい画面切られてる状態だから実質半分のサイズの画面で見ているようなお話。Macで見てても同じだけど、このサイズでフルで見れるのってあるのか?ないだろうけど、その分スクリーンサイズくらいでも見れるってことか。最新テクノロジーに対して何ら抵抗を持たずにリリースさせるThe Whoの革新性は相変わらずだが…。

 ライブの内容は、特に変わったことはないし、往年の曲をバンドがプレイしまくるだけ、さすがに往年のハチャメチャさはないが、その分プロフェッショナルなパフォーマンスを見せてくれるというThe Who。圧倒的な完成度の高さは他に類を見ないだろうし、それでいてハイドパークでこの人数だ、あますところなくびっちりと超満員の観客、スクリーン投影によるビジュアル面も凝ったものを使用して観客を飽きさせないし、往年の名曲をより一層進化させてのプレイスタイルも見事、ピート・タウンジェントのアグレッシブなギタースタイルは磨きがかかっているし、やっぱり凄いわ。圧倒的な迫力。ドラムのザックももうThe Who歴15年以上だし、いつまでも若くないハズだが、相変わらず生き生きしたプレイを見せてくれる。そして齢70歳超えのロジャーの歌声の太さ…スゲェ。そんなドラマティックなライブがたっぷりと見れる、そして思い切りロックなバンドのプレイが見れるっつう…、いやはや、やはりバンドごとにスタイル違えど感動するツボを持ったバンドはまだまだたくさんある。こいつも当分楽しめそうだ。

The Who - Kilburn 1977

Kilburn 1977 (2pc) (Ws Dol) [DVD] [Import]  早いモノで12月、このまま行くとあっという間に正月が来てしまうんだろうと思う。あぁ、そうして人生ははかなくも早く過ぎ去っていくのだろうか。そういえばこのブログも始めてから早3年オーバー経っているし、既に記事は1000を優に超えている。まぁ、時間ってのはそんなもんだ。そして年末はこれもまた日夜飲み会らしきものが続く事必至で、またしても体力勝負の日々が続くのだろう、というかもう始まっている(笑)。

 さて、先日来日公演で大フィーバーを起こしていったザ・フーなんだけど、丁度来日時にリリースされたDVDがコチラ。

 「Kilburn 1977」っつうキース・ムーン在籍時代最後のまとまったライブ映像ってことで話題になった。ドキュメンタリー「Amazing Journey: The Story of the Who」と共に一部映画館で上映されたのと輸入盤では既にDVDがリリースされたという状況。もちろんサクッとクリックしたんだけど、なかなか届かなくて待ちわびてたら突然届いてた(笑)。ま、そういうモンだ。

 キース・ムーンの調子が悪くてザ・フーらしくないからお蔵入りっていうことで陽の目を見なかった映像らしいけど、これで調子悪いのか?ってことは調子が良かったらどんなんだ??と思うくらいにぶっ飛び燃えまくり映像でして、日本公演がいくら凄いと言ってもこの映像のライブには及ぶ術もないって感じ。若いからエネルギー有り余ってるしやりたい放題だし、正にザ・フーってこんなバンドだったんだ、ってくらいにかっこよい…っつうかハチャメチャ。テンション違うもんな。セットリストとかあったんだろうけど、なんかそういうのもどうでも良くて、とにかくロックってのはこういうパワーが必要なんだ、ってくらいにビンビン来たよね。燃えたわぁ〜。今時の何見てもこんなパワー感じないもん。いや〜、凄い。ザ・フーってどんなバンド?って思ってる人はこのDVD見たらわかる。これがザ・フーの調子の悪いとき、らしい。これで。

 キースもピートを見ながらアドリブに合わせていってるし、ジョンとキースは仲良さそうで、ふと目が合うと笑いながら楽しんでる。ロジャーは他人に我関せず状態でピートは独りよがり。とにかくそれでも全員がうるさいので堪らない。ホントうるさいロックバンド。それで全員華がある。説明不要のDVDDだから是非見てもらいたいよね、これ。かっこよすぎだわ…。

The Who - Live At The Monterey Pop Fes 1968

The Criterion Collection: Complete Monterey Pop Festival [DVD] [Import]  ジミヘンと出番をモメて見事に恥さらしにならずに済んだ…と言ったら語弊を招くが、見事に希望通りの順番に出演することの出来たThe Who。モンタレーでのライブの模様は実際どうだったのだろうかと長年に渡り疑問ではあったが、DVD「Monterey Pop Festival」の3枚組がリリースされてようやくそのボーナスディスクであるディスク3に当日The Whoが演奏した3曲が新たに追加され、もともと発表されていた「My Generation」のライブと併せて4曲の映像が陽の目を見たこととなる。残りは「Pictures of Lily」と「Happy Jack」だけだが、まあこれ以上はリリースされないだろうからなぁ。音だけなら恒例の4CDで全て聴けるのだが…。

 で、そのライブを見てみると…、何と云ってもキース!キース・ムーンのドラミングが明らかにロジャーのボーカルを追い越しているし、ベースのジョン・エントウィッスルについては全くと言ってよいほどカメラにフォーカスされていない。音はブイブイ云っているのだが、ホントにカメラには映らないというあからさまなまでの映像(笑)。それよりもやっぱりキース。「Subsusitute」からスティックをバンバンと自分で叩いては飛ばし、信じられないほどの手さばきで隙さえあればどこかを叩いているという有様。アメリカ受けを狙っての(?)「Summertime Blues」もまだまだ可愛いバージョンで演奏されるんだけど、こいつもやっぱりキース。ピートも結構頑張ってるが美味しいところは全てキースが持っていってしまっているようだ。ミニロックオペラと題された「A Quick One While He's Away」では演奏ボロボロで、キメも何も合ってなくってピートが一人で引っ張っているんだが、そういうやり方ができるのもThe Whoというバンドの特性だろう、そして勢いだけで最後まで持っていくんだけどこういうのって凄くイギリス的だよなぁ。アメリカ受けするものばかりやることがない(笑)。絶対どこかにポリシーを持っているっていう面白さ。そして最後は「My Generation」。もうキースキースキース!!凄い、凄すぎる!ピートのギター破壊も圧倒的なパフォーマンスで観客はおろか、スタッフがあわてている様子が面白い。イソイソと壊されてたまるかとばかりに機材を戻すローディの姿がいっぱい映っていて、よくあれでピートに殴られなかったものだ(笑)。ここはピートの破壊力が勝っているな。しかし、最後の最後までジョンのベースは鳴り続け、そしてキース!最後にどっか〜んとキック!。そういえば「Summertime Blues」か何かでスネアドラムの皮が破れたのか、スネアセットごと放り投げていたな…。もちろん曲中なんだけど、平気でそれが出来るキースはやはり凄い。

 ジミのセットが40分もあったにもかかわらずThe Whoのセットは30分弱。ま、それでも対面を守るためとバンドのインパクトからしたらこれが正解だろうね。ジミもその分頑張って歴史を作ったし、The Whoはこれで更に躍進することになったし。しかし凄いライブばかりだったんだな、このイベントは。改めて時代の凄さを感じますね。

The Who - The Isle of Wight Festival 1970

ワイト島1970~輝かしきロックの残像 [DVD]  イギリス南部の女王御用達の島、ワイト島では1968年から音楽の祭典が開かれるようになり、当初からドノヴァンやザ・フーなどのバンドなどは出演していたりしていたが、1969年アメリカでのウッドストックフェスティバルに触発されたのか、翌年となった1970年第三回目のワイト島フェスティバルはかなり気合いの入ったイベントとなり、過去最も豪勢な出演者を集めて開催されたものだ。近年になってようやくその模様が映像でリリースされたり単発ではザ・フーのワイト島フェスティバルライブとしてリリースされたりして、にわかに盛り上がりを見せたのだが、その映画を見ていて話に聞いていた醜聞に納得。とにかく悪名高いイベントという印象は映像でよく理解できるワケだ。端的に言えばヒッピー文化の終焉に気付いていない聴衆とまっとうなフリをしているイベンターの格差だと云えよう。深くは語るまい…。

 そんな周辺の状況はさておきながら、やはりウッドストックと同じで実に数多くのバンドが出演したが現在映像なりCDなりで見聞きできるバンドは限られていて、それだけではないトコロがあるのだ。コチラに出演バンドと簡単な紹介があるので参照してもらえるとわかるように結構色々出てたんだよね。英語サイトだけど。でもってDVDに入っているのはコチラ。もちろん出演順なども編集されているので絵的に惹き付けられるところもあると云えばあるんだけど、やっぱカメラワーク古いんだよなぁ(笑)。この時代の映像ってさ、ひたすらギター弾いてるのに顔のアップが映ってるとか、とにかく顔のアップなんだよ(笑)、何してても。ストレス溜まる映像でね。ま、最近のコンマ何秒でカメラが切り替わっていくっていう映像も集中して見れないので嫌いなんだけど。で、このフェスティバルの出演者ってほとんどウッドストックと被るってのもまぁ、やむを得ないんだろうな。こういうイベントに不釣り合いに見えたドアーズが新鮮だったり、マイルス・デイヴィスの出演が凄く刺激的だったりするのはあるけどね。EL&Pのデビューステージだったりとか…、フリーもここ一番の素晴らしいライブやってるなぁ…。

 そうそう、DVDには収録されてないけど、フェスティバルには出ていたバンドってのはもちろん色々あるんだけど、時代的に、というか英国だからこそという面白さがあるのだ。いわゆるサイケ系バンド、ホークウィンドやブラック・ウィドー、ピンク・フェアリーズなんてのもメインステージではないけどライブやってた、とか、今では英国B級扱いのグラウンドホッグスやジューダス・ジャンプやテリー・リードってのも出てるしさ、アコースティック系では驚くことにペンタングルやラルフ・マックテル、フェアフィールド・パーラー(!)なんてのまで出演していて、そんなのDVDじゃ全然わからんもんな。でも映像残ってるんだろうね。で、恒例の如く、アメリカからやってきたスライ&ザ・ファミリーストーンもお蔵入りになっていて、歴史は深いのに勿体ない。今となってはその辺収録した限定での三枚組なんてのを出した方が価値あったんじゃないか?ま、今更云ってもしょうがないんだけど(笑)。

 DVDを見ての印象ではやっぱりフリーとEL&Pの印象が強いかな。EL&Pの大砲をぶっぱなすヤツね(笑)。ジミはちょっとトーンダウンしてきたなぁってのは否めないから。ザ・フーはもちろんかっちょいいけどさ。あとねぇ、これでより一層嫌いになったのがジョニ・ミッチェル。云ってることわかるけど、おせっかいなんだよなぁ、って。やっぱこういう時アメリカ人ってこういう言い方しちゃうんだよねぇ、って言うかさ、あのシチュエーションの中ではうるさいおばさんになっちゃうワケで、正しいんだろうけどちょっと引いちゃうな。役割を混同しているっつうか。その辺ジョーン・バエズはさすがユダヤ人、かしこいな、と(笑)。なんかね、そんな風に見てしまって興醒めする面あるのも事実だけど、一切を無視して好きにやってるジム・モリソンとかフーとかジミヘンってのはやっぱ偉大なパフォーマーだな、と。ロックだね。

 …とまぁ、グチは色々あるけど、正しく英国に於けるひとつのアメリカ文化を真似てみた失敗の結果とそれでもまだ現在に至るまで続けられているイベントの断片を楽しめることは事実。一昨年の同フェスティバルにはボウイやフーが出演し、盛り上がった様子も知られているしね。

The Who - The Concert for New York City 2001

ザ・コンサート・フォー・ニューヨーク・シティ  2001年9月11日と云えばニューヨークでの例の事件を思い起こす。まだナマナマしく記憶している人も多いだろうけど、既に7年前になっちゃったんだよな。たまたまその直後の年末にニューヨークに行く機会があって行ったんだけど警備が厳しかったのと、実際に現場を見るとその凄さって実感した。三ヶ月以上経過してるのにまだ油の匂いとかしてたし、瓦礫はもちろん山積みだったしそこら中に飛び散ったガラスの破片や泥の跡なんかもそのままだったから凄く生々しかった。ま、このこと自体でアメリカ擁護論っていう風には思わないし、どっちの意向もわかるので敢えて意見を振りかざすことはないけどね。ただ、アメリカ人の考え方と世界の考え方には大きな差があるんだなというのを改めて実感したくらいか。ま、その話は置いといて…、その事件を受けて即座に「ザ・コンサート・フォー・ニューヨーク・シティ」というイベントを具現化したポール・マッカートニーだったが、これはもうアメリカを挙げてのイベントになっていき、凄い豪華な歴史的イベントになったものだ。

 事件後一ヶ月強の10月20日にニューヨークのMSGで開催され、延々と半日イベントやって盛り上がったってなもんで、DVD2枚組「ザ・コンサート・フォー・ニューヨーク・シティ」でリリースされている。ただテレビ放送版が完全版で、DVDではいくつかカットが入っているのがちとよろしくない。それにしても壮大なイベントだなぁ〜と当時から思ったけど、ゲスト陣がミュージシャンだけじゃなくて俳優からクリントン、消防士から映画監督まで多岐に渡り揃えられていて、よくもまぁスケジューリングしたもんだと感心。そして一致団結度合いがもの凄いので圧倒的に素晴らしいイベントになっているもんだ。そりゃそうだけどさ。

 で、トップバッターがデヴィッド・ボウイ。しかも一人でオモチャみたいな鍵盤抱えて出てきて、いきなりサイモン&ガーファンクルの「アメリカ」だもん。驚いた。場を読める人なんだな、と。いっぱい凄いシーンがあってさ。クラプトンとバディ・ガイのセッションとかボン・ジョヴィだって気合い入ってたし、何と云ってもザ・フーの気合い満点のパフォーマンスは印象的。それに比べるとミックとキースの二人は気怠すぎ…っつうかそんなに真剣に考えてなかったのかも(笑)。ジェイムズ・テイラーもヒシヒシと想いが伝わってくるパフォーマンスだったなぁ…。後は、まぁ、いいか…。最後は結局ポールの新曲宣伝て一気に興醒めだったので(笑)。

 うん、主旨やそれぞれの想いってのは別として、あくまでも音楽ブログ的に書けばどのアーティストも気合いの入り方が違う一大イベントで本領発揮という感じで良い。見ている方も想い入れ持って見れるからそういう意味では素晴らしいけど、でも敢えて書くと、イスラム圏側から見たらこのイベントってどう映るんだろ?なんてね。世界は難しいなぁ…と、主義主張を持たないいい加減な自分は思うワケだ(笑)。単純に凄い組み合わせが実現したイベントを見れてよかった♪くらいでいいのかもね。

The Who - Quadrophenia: Live in London 2013

Quadrophenia: Live in London [Blu-ray] [Import]  そういえば2002年のこの時期にThe Whoの超絶ベーシスト、ジョン・エントウィッスルがラスベガスのホテルでツアー開始前日に突然亡くなったのだったと。The Whoの新しいライブ盤「Quadrophenia: Live in London」を手に入れた時にふと思い出したんだが、それってもう12年も前の話か…、その頃からThe Whoって再活動が活発になって以降ず〜っと過去以上にライブやってるし、パワーアップしてるし多分売れたと。日本にも何回となく来てくれたし、今でも現役…ってもそろそろ終わりだろうか。そこに「Quadrophenia: Live in London」だ。

 2013年7月8日ロンドンのウェンブレーでのライブを丸々入れたヤツがリリース。超高画質な映像ってのもあってやっぱり楽しめるかなと期待。  ワクワクしながら再生して冒頭からジジイ二人が…、そして既に随分前からキーが下がっている「The Real Me」で「ん?」と、そしてロジャーの歌が入ってきて更に「ん??」っと。以降のショウを見てて調子が悪いワケでもないし、多分コレが普段の歌い方と声なんだろうけど、テンション落ちた。「あれ?」ってのがあってさ、やっぱ衰えたな〜、声ってのはな〜、って感じでさ、ロックバンドってジジイになってまでやるもんじゃないってのが顕著に出てしまった感アリアリ。ちょいと幻想が壊されてしまったか、みたいに感じたもん。ただ、その後ず〜っとライブ見てたけど他は全然そんなこと感じなくてさすがだな、こんだけのライブバンドってそうそうないだろ、くらいに思ったし現役最強バンドとすら感じたから無理しきれなかっただけの話かもしれない。そりゃ1973年当時のアルバム「Quadrophenia」と比べちゃいかんけどね。

 過去にはあんだけハイトーンでしか歌わなかったピートがドスの効いた歌声になってて驚いたモンだし、一方でのギタープレイは年々技術が増しててもはやジェフ・ベック並みの驚異的プレイになってきているのも凄い。ロジャーの歌声はもう全然高い声出ないしハリもないけどロジャーらしく歌えてるからなぁ…、不思議なものだ。昔のピートのハイトーン役を担っているのが弟のサイモン、割と器用な人でギターにしても歌にしてもしっかりとサポートに徹している安全牌。そしてジョン・エントウィッスルとキース・ムーンの過去映像とのジョイントプレイでのロジャーの笑顔が堪らない。まるで今そこに生きているかのように一緒にプレイしている姿は何か感動した。更に「四重人格」の楽曲群だからさ、感動を誘いまくるワケよ。こんだけのアルバム作れる人もそうそういないだろうし、最後のThe Whoでコイツをやるってのも納得のクォリティ。ジジイ達をこんなに綺麗な映像で見てもしょうがないけどさ、やっぱりかっこいい。

The Who - Live In Japan 2008

 今世の中で何が起きてるかっつうとだ、やっぱりザ・フーの来日公演なワケでして、もちろん自分も何回か足繁くライブに通うんですが、昨日の横浜公演にも行って参りました。もうね、これは凄い、の一言だね。あの歳であのライブ、ピートもロジャーも元気だし、何と言ってもあんなに熱くて激しいライブが見れるってのは嬉しい。そして感動の嵐。どの曲を切り取っても超ロック的だし、ああいうライブを見たかったんだ、と思うシーンの連発でさ。やっぱロックバンドはライブだし、アドリブプレイやバンドアンサンブルってのが一番重要なんだよね。スタジオの曲をそのままライブでやるからって行ってもやっぱ面白くないモン。というかThe Whoがそうやっても面白くないしさ。「トミー」だってライブアレンジになっちゃえば全然迫力が変わるし、今回の来日公演でもアンコール後は「トミー」のナンバーからだったんだけど、その中のね「Sparks」っていう曲があって、それがまたライブだと栄える曲なんだよ。それをさ、更に拡張してもの凄いテンションの高いライブバージョンにしてしまっていて、正に70年代を生きたバンドにしかできないライブプレイを聴かせてくれたんだよね。凄い。

 もちろん演奏された曲も大体が聴き慣れたものばかりなので食い入るように見ていたんだけど、やっぱ上手いわぁ。ドラムにザック・スターキーを迎えているんだけど、これがまたキース・ムーンを彷彿させるドラミングで、しかもキースらしくできるところはもちろんできるし、通常のドラマーとしてもできることは当たり前にできるっていうのもちゃんと見せてくれるんだよ。だからもの凄いなぁ〜と。それでもフロント二人のパワーにはまだまだっていう部分はあるけど、多分ファンは皆ザックの姿を応援していると思う。オアシスでのザックは面白くないけどザ・フーでのザックはまだまだ見所満載だと思う。しかしまぁ、中盤から後半にかけてのパフォーマンスの高さに脱帽です。「Who Are You?」のノリの良さ、「Anyway Anyhow Anywhere」の見事なまでのザックのプレイによるバンドアンサンブルの高さ、何といっても超感動の「Love Reign O'er Me」。これはもう涙チョチョ切れます。なんて素晴らしいロジャーの歌唱力というかロジャーの愛と想いを感じるよね、これ。こういうのがプロなんだよ。ホントに感動的なシーンでした。

2008年11月14日 横浜アリーナ
1. I Can't Explain 2. The Seeker 3. Anyway Anyhow Anywhere 4. Fragments 5. Who Are You 6. Behind Blue Eyes 7. Relay 8. Sister Disco 9. Baba O'reily 10. Eminence Front 11. 5:15 12. Love Reign Over Me 13. My Generation - Cry If You Want 14. Won't Get Fooled Again ---encore--- 15. Pinball Wizard 16. Amazing Journey 17. Sparks 18. See Me Feel Me 19.Tea & Theatre

 こんな感じでしたね。グッズ売り場は超満員で全然見えないので買う気もなくなったし、新横浜駅なので飲み屋も少なくって大変だったけど飲み屋では余所の集団も当然The Whoファンだったこともあってその場で普通に会話して盛り上がっていた。こういうのもロック的には面白いなぁ。しかし年齢層の高いライブだった(笑)。

The Who - さらば青春の光

さらば青春の光 【プレミアム・ベスト・コレクション\1800】 [DVD]  70年代後期、イギリスでパンクが起こった時にこぞってオールドタイムなバンド達がこき下ろされ、「ロックは死んだ」とまで言われた中で唯一パンクの連中からの攻撃を全く浴びなかったバンドがThe Whoだ。ここのところの記事でも映画「さらば青春の光」を何度か取り上げていたんだけど、やっぱりこの映画は見ておくべきものだろうなぁとロックファンとしては思うんだな。別にモッズでもロッカーズでもいいんだけど、ステータスっつうか生き方っつうか、そこに込められた「俺たちって何なんだろう?」っていうテーマは永遠不滅だしさ。それがピート・タウンジェントのアタマの中で作られてしっかりと戯曲化されていて、しかも強烈なサウンドが作られているんだから素晴らしいとしか言いようがない。それくらいにロックアンセムとして語り継がれるべきものだろう。

 細かいことを言えばこの「さらば青春の光」のサントラに収められた曲はThe Whoの「Quadrophenia」とはミックスも異なっているし3曲の新曲、そのウチ一つはケニー・ジョーンズのドラムによる収録と云ったもので、なかなか曰く付きの面もある。更にアナログ時代にはC面に収録されていたR&Bの曲についてもなかなか面白くって「He's So Fine」をここでボーナス的に持っているというのは実に有意義なことだ。なぜならジョージ・ハリスンのヒット曲「My Sweet Load」の元ネタ曲でもあるワケで、それだけのためにこぞって探す必要もなく、こんな素晴らしいサントラの中の一曲として聴けてしまうんだからお得感が高いでしょ。面白いよ。

 話逸れたんだけど、それが云いたかったワケではなく、「四重人格」っていう一見複雑そうなアルバムストーリーを実にわかりやすく描いた映画で、映画そのものに使われた時に見事に音楽とマッチするシーンも幾つかあるし一番印象的なのは誰しもが同じだと思うけど、最後の最後、ベスパで断崖を走り抜けて崖下に投げ捨ててしまうシーンに使われる「I've Had Enough」の持つテンションが凄く良いよね。主人公ジミーの気持ちはロックなヤツなら多分幾度か味わったことのある疎外感だと思うし、表現的には「四重人格」ってしているけど、そういうのあるんだろうな。少なくとも自分にはそういうのがよくわかるし、多分この映画が支えられている背景にはそういう輩が多いんだろうって思うんだけどさ(笑)。で、エース役を演じているスティングの圧倒的な貫禄のあるかっこよさもまた凄い。

 もちろん映画だけでなくオリジナルアルバムは更に凄い作品だし、そこに挟み込まれた写真集は映画のシーンのいくつかとかなりシンクロするもので、明確にコンセプトが歌われているのも素晴らしい。こちらはまたいずれ機会を見て徹底的に書いていく気もあるんだけどさ、やっぱ始めっから「The Real Me」、、いや、その前の海の音からしてもう最高よ。で、あのベースラインとキースのドラム。これはもう言うことなしでしょ。あ〜、かっこいい〜!んでもって、こないだ突然リリースされた1996年の「四重人格」再演ライブ。これも見事な再現でなかなか楽しめたなぁ。ピートとロジャーが全編に渡ってアルバム制作時の思い出を語ってくれたおかげでいろいろなことがわかってきたりするのも価値有り。

 ん、そろそろにしておこうかな。書き過ぎると誰も読まないからなぁ(笑)。とにかく最高にかっこいいロック映画だし、同じテーマでも飽きることのないオリジナルアルバムサントラ再演ライブとどれも素晴らしい、そして最高のロックだね。

The Who - The Who's Tommy Original Cast Broadway Musical

The Who's Tommy: Original Cast Recording (1992 Broadway Revival)  ストーンズで盛り上がっているところ、実は先週二回もミュージカルを見に行ってしまったのだ(笑)。もちろんミュージカルなんぞ初めて見るワケで、どんなものかもよく知らなかったんだけど「Tommy」が来日して上映されているとなれば行かないワケにもいかんだろう…ってことで、あちこちのブログサイトなんかも参考に見たんだけど軒並み評判悪くてちょっと…と思っていたんだけど、これが全然最高でさ、やっぱ人の評判は当てにならんです(笑)。いや、否定ではなくそういうもんでしょ。

 1992年頃に初めてニューヨークのブロードウェイで上映され、ピートも絶賛したミュージカルとして生まれ変わった「Tommy」はロングランミュージカルの仲間入りを果たすくらいの出来映えで、それに伴ったCDも当時輸入盤でのみリリースされていてさ、それを入手して散々聴いたんだよな。新たな解釈で結構面白くて、しかも90年代のストリングスを含む超ゴージャスなアレンジ、しかもブロードウェイ作品だから派手に喜怒哀楽が表現されているので聴いているだけでもシーンがわかるくらいしっかりした音。ソレも当然、プロデュースはあのジョージ・マーティンなワケだからそりゃそうだ。で、もちろんその時から日本に来るなんてことは絶対に無理だろうなぁと思っていたので少なくともビデオでもリリースしてくれればと願ってはいたんだけど、ブロードウェイミュージカルをビデオでリリースするハズがない。そんなことでまったく見れる要素はなかったんで、まあしょうがないかぁ…と諦めていたものでもある。しかしその後ヨーロッパでも上映したりしてかなりの評判だったようで、定番ミュージカルになりつつあるのかな。昨年くらいからまた新たなキャスティングで上映しているとは風の噂を聞いていたものの、まさか日本に来るとは思わなかった。

 で、見た。別にThe Whoが出ているワケじゃないからあくまでも物語の解釈を深めるっていうことなんだけど、これがさ、凄く面白いんだよ。まずミュージカルの面白さってのはやっぱりナマ、ってことだし、しかも歌も踊りも表現も上手いからビシビシ伝わってくる。それから「Tommy」の解釈については映画版が一番馴染み深い人が多いと思うけど、これが全く違っていてかなりオリジナルに忠実で、且つアメリカ的要素が若干(笑)入ってるかな。新解釈の「I Believe My Own Eyes」がなるほどこのような使われ方なのも見ると聞くでは大違い。それに凄いエンターティンメント的側面も持っているので前半後半のクライマックスでの盛り上げ方はさすがアメリカ、素晴らしいとしか言いようがない。是非ともDVDのリリースを望むところだけどなぁ。