Yardbirds - Five Live Yardbirds

ファイヴ・ライヴ・ヤードバーズ+5(K2HD/紙ジャケット仕様)  ロックの歴史の中に於いてもファーストアルバムがライブ盤と云うのは相当珍しいことだが、それを実践してしまったのがヤードバーズで、時代は1965年のお話。デビューアルバムがライブということは即ちデビュー前のライブが収録されているわけで、それ自体凄いことなんだけど、ライブの中味もどこまでやらせなのか知らないが、その効果は十分に発揮されており、一般のロック評では「さすがにクラプトンの人気は当時から高く、冒頭のメンバー紹介のところでの一際大きな歓声がそれを表している」という文面をよく見かける。後から被せてたらそんなの意味ないじゃねぇか、と突っ込みを入れたくなるが、まぁ、それは置いとくか(笑)。

 とは言え、やっぱりライブで鍛え上げられたバンドなだけあってもの凄い熱気が収録されていることに変わりはなく、1964年ロンドンのマーキーに出演していたバンドってのは本当に凄いのばかりだなぁといつも思う。何かが生まれていく渦中にあったことを実感していたのかどうかわからないけど、この異常な熱気はやっぱりすごい。クラプトンのトーンにしてもギターにしても単なる若造にしてはやっぱり恐ろしいほどに上手いのが、このうるさい歓声と時代を物語る音質の中でよくわかるということは、本当に凄かったんだろう。

 そうだねぇ、自分的には結構キース・レルフって好きなんだよね。別に取り立てて才能が凄いってワケでもないんだろうけど、がむしゃらに歌っている姿とか、クールなスタイルとか、英国で一番になるぜ、みたいな青白い炎が見えてていいんだよ。だからヤードバーズは好きだな。高校生くらいの頃にこの辺のロックを聴き漁っていって、ヤードバーズはやっぱこのアルバムから、ってことでレコード買って聴いてたんだけど、なんかうるせぇな、これ、っていう印象(笑)。今冷静に聴いてみると、全編カバー作だったんだな。初っ端から飛ばしてるし、それがカバーとかなんとかって気にしなくてバンドのパワーを聴いてたような気がするからだけど、ストーンズあたりとは完全に被ってるよな。その辺はやっぱストーンズの方が、ってのあるけど、ヤードバーズも悪くない。っつうかそんなに差があるとは思えない(笑)。この辺だと「Smokestack Lightning」のリフって好きだね。凄くロック的で…、で、「I'm A Man」とかもあるわけで、やっぱクラプトンの選曲なのかな。

 昔のレコード聴いてると10曲しか入ってないんだけど、最近(?)のCDは20曲近く入ってるの?凄いな。しかもCDの前半にボーナストラックが入っていてもう滅茶苦茶だな…、昔からヤードバーズのアルバムってのはワケわからなかったんだけど、今でもやっぱりワケわからんリリースだな(笑)。でも何でも聴けるようになったってのはやっぱいいよ。自分の時なんて探してもまともになかったもん。「Five Live Yardbirds」と「Roger the Engineer」くらいしか見当たらなかった。EDSELの再発ね。

Yardbirds - For Your Love

フォー・ユア・ラヴ+7(K2HD/紙ジャケット仕様)  そもそも三大ギタリストってのはどこから来た?なんて話ももう説明不要なのだろうが、もしかしたらクラプトン以外のギタリストって知名度低かったりする??なんてことがネット上で書かれていたのを発見したのでちょっと驚いたが…、確かにそうかもなぁとふと思った。まぁ、ジミー・ペイジはこないだツェッペリン再結成ネタで全世界を沸かせたからクラプトンに負ける知名度ではないと思いたいが…。ベックは…、う〜ん、確かにマニアックかもしれん。ま、それでも40年以上前に出来上がった伝説は今でも語り継がれるべきものであってほしい。

 その三大ギタリストが在籍したバンドとして有名な、そしてツェッペリンの前身とも云われるバンド、ヤードバーズ。ま、後者の話はジミー・ペイジがライブで初期ツェッペリン的なことを既に実験していたことで語られるのだが、絶盤となっている「Live! Yardbirds」を聞けばその意味はわかるだろう。その辺の話は長くなるのでまた今度…。

 さてさて1965年リリースのクラプトンがヤードバーズを辞めるきっかけになった曲「For Your Love」を含む、そしてジェフ・ベックが参加した曲が多数収録されたアルバム「For Your Love」、っつうかシングルの寄せ集めなんだけど、アメリカ編集盤アルバムとして有名になってしまっているのでひとつの作品として取り上げてみよう。60年代のバンドのオリジナルアルバムってホント探し出すの大変。アメリカ盤と英国盤で全然違うからさ。モノ・ステレオだけではなくってバージョンも違うし収録曲も違うしジャケもアルバムも全部違ってさ。んで、これはアメリカの編集盤、だけどうまくってね、聞きやすくってよく出来ているのでベック時代のヤードバーズ作品としては割と認められていると思う作品。

 最初の「For Your Love」はこの後クラプトンが辿る道を知っていると確かにバンドを辞めるハズだ、と思えるんだけど、結構実験的で単なるポップスでもないけどな、と今なら思える。ヤードバーズらしい、っつうかヘン。それはともかくベックのギターは全編で結構エグい音で弾かれているので、まだまだロックしていたベックが面白い。曲もさ、リフで出来ているのが多くて歌モノっていうんじゃなくって、やっぱりギター中心のバンドだよ。ギターソロにしても思い切り目立つし。「Got to Hurry」なんてインストものがあったりさ。まぁ、ほとんどの曲が何かのパクリなのでそういう意味では疑問だけど、英国のこの頃ってのは皆そんなモンだし、中でもこれだけの迫力を持ったバンドってThe Whoくらいしかなかったんじゃないかな。ストーンズもビートルズも大人しいもんさ、コレに比べれば。「I Ain't Done Wrong」での切れ味の良いギターサウンドとハープなんて凄いもんね。やっぱヤードバーズってのは単なるビートバンドじゃないぜよ。三大ギタリストだけが話題になるけど、実はかなりバンド的に激しくて面白いんだよね。もちろんギタリストが派手だからだろうけどさ。

 自分の持ってるのは随分昔のレコードだったけど、その後4枚組CDで持ってて、そこまで。今は調べてみると紙ジャケはおろか、凄い曲数のボーナストラックが付いているみたいで…。またそのうちヤードバーズの持ってるものと持ってない曲とか整理しないとワケわかんなくなるなぁ。バージョン違いがやたらと出ているみたいで、結構持っていると思ってたんだけど…。うん、そういうのもまた楽し。

Yardbirds - Having A Rave Up

 ジェフ・ベック来日公演中で、既に衝撃的なライブを見た輩もも多いとは思うが、実際ナマで見たタルちゃんはどうだったんでしょ?もちろん問題なくプレイされていたとは思うけどさ。んで、ベックのソロナンバーってもなかなか制覇仕切れていないのもあるなぁ〜と思いつつ、それでもやっぱりベックを祭り上げておきたいところなので(笑)、古くに遡って今とは別人のように普通にロックしていた頃、40年以上前のお話で…。

 ヤードバーズってのは結構皆さん制覇仕切れていない人も多いハズで、英国のバンドで3大ギタリストを輩出したバンドってことは有名なんだけど、アルバム何枚出ているのだ?となると割と覚えにくい。多分アメリカ編集盤と英国盤なんかが入り混じっているからだろうね。自分も全然わからなくて見たことのないジャケットのレコードは片っ端から買ってたもん。おかげで同じのが何枚もあるとかあれにもそれにも入っているとか…。

 この「ハヴィング・ア・レイヴ・アップ」は1966年にアメリカでリリースされたこの頃のベック時代のシングル盤を纏め上げたもので、余った場所には「ファイヴ・ライヴ・ヤードバーズ」から曲を入れてあるというお粗末なシングルヒット集。それでも紙ジャケCDになったり、アナログ時代もアナログ盤は貴重となったりしたのは、やはり当時リリースされた作品だからだろう。

 ジェフ・ベックというギタリストの片鱗を聴くことができる…などとはとても言えないので、単にベックが参加していたバンド…っていう表現の方が良いんじゃないかと。もちろん演奏やパワーと言った面では非常にアグレッシブに貢献されているし、音的にも目立っているけど、やっぱバンド全員のパワー、という感じなんだよね。曲のセンスが良いのもこの頃独特の特徴。「Mr.You're Better Man Than I」なんて凄く好きで、サンハウスもやってるけど、疾走感があって、且つメロディも非常によろしくてね。リッチーもカバーした「Still I'm Sad」もこの時期にしてこれほどの曲、グレゴリオ聖歌とロックの合体という試みも新鮮。そして「Heatfull Of Soul」も独自のヤードバーズ感たっぷりで今のバンドがカバーしたら結構パワフル且つ面白い音になると思うんだよね。ここでのベックのギターソロもまた曲の一部になるくらい印象的で好きな曲。そして当然ながら「The Train Kept A Rollin'」というロックの名曲もこのバンドの功績が非常に大きく、今でもセッション曲となる代表曲。

 ホントに色々な編集盤が出ているバンドなんで、あれこれと試行錯誤しながら集めるんだけどさ、決定盤は4CDボックスの「Shapes Of Things」。これにいくつかのBBC セッションズとライブ盤を加えて、最後に「リトル・ゲームス」の2CDエディションを加えれば大体揃う。まぁ、ソニー・ボーイ・ウィリアムスンとのセッション「サニー・ボーイ・ウィリアムソン&ザ・ヤードバーズ」もあるんで、キリがない世界ではあるけど、概ね聴いて楽しめるくらいにはなる。モノステの違いなんかも気にすると割と深い世界を持つバンドなのですが…。

Yardbirds - Roger The Engineer

ロジャー・ジ・エンジニア(紙ジャケット仕様)  ちょっと名前が出たので久々に気になって聴いたのがヤードバーズの「Roger The Engineer」。自分が昔々に手に入れたのはジャケットが青いバージョンのエドゼルからリリースされたモノラル編集盤で通常バージョンにベックとペイジのツインギター曲として有名な「Happenings Ten Years Ago」「Psycho Daisies」が収録されたレコードで当時はこんなのしか手に入らなかった。オリジナル収録がどの曲順だとかなんて、後から追っかけて初めてわかったことで今ではある程度整理ついてるけど、なかなか追求するのが難しいバンドだったなぁ。途中ボックスセット買ったりしたけど結局紙ジャケでオリジナルのままCDがリリースされたのでそいつが一番確かなオリジナル復刻なんだろうと思う。しかもモノラル・ステレオ両バージョン共収録されたお得なアイテムだし。でもねぇ、やっぱり思春期に聴いたインパクトってのは強いよ。だからオリジナルにこだわらないでこの青ジャケ盤で久々にLP聴いたワケさ。

 まず、革新的な楽曲ばかりってのが今聴いた感想。リフ(今はリックって言うのか?)だけで構成された楽曲の多いこと多いこと。これはベック時代からのパターンで、ジミー・ペイジが関わるようになると更にこれが発展するワケだな。で、そのリフが凄く単純で且つかっこよくて、この辺の凝りようのなさがシンプルなロックとしては良くって、昔よくコピーしたなぁ。今でも何気なく聴きながらギターを弾いていると弾けてしまうところが嬉しい(笑)。キース・レルフもなんだかんだと言われるけどルックスは最高にかっこいいよ、マジに。古いビデオとかでサングラスしながら歌ってるのとか見ると凄い「クール」って言葉の似合う男だもん。ベックはやんちゃ坊主だし、クラプトン時代はまだハジけてない感じだしね。んなことで「Beck's Borelo」なんていいリフだよなぁ〜って、、、これペイジの作った曲じゃん(笑)、紛らわしいタイトルだが。そんなことで市場に紙ジャケ盤が残っているウチにかき集めておくべきだろうか…。

Yardbirds - Little Games

リトル・ゲームス(紙ジャケット仕様)  三大ギタリストの在籍したバンドとして有名なヤードバーズだが、その多くはファーストアルバム「Five Live Yardbirds」のクラプトンのプレイや以降のいわゆるジェフ・ベックが在籍していた頃のものが一番多く取り上げられているし、音源もいっぱい残されているし、ベスト盤なんかもしょっちゅうこの時期に集中してリリースされるんだけど、実はジミー・ペイジ期ってのはあまり語られないのだ。その後のZeppelinがあまりにも偉大すぎるので、話の焦点がそっちに行ってしまうからなんだろうけどね。せいぜい映画「欲望」に出演したヤードバーズのライブシーンでベースを弾くペイジとギターを弾くベックの珍しい組み合わせが見れる程度で、ペイジのベース時代は実に短期間だったため貴重な映像ではあるんだろうなぁ。

 で、今回は敢えて自分でもあまり聴かない(偉そうに書いてるくせにやっぱりペイジ期のヤードバーズはあまり聴いていない)アルバム「Little Games」です。現行では多分1CDで数曲ボーナストラックが入った程度のものになっているんだと思うけど、ちょっと前にはステレオ・モノ、レアテイクなどをまとめて一気に収録したお得な2CDセットがリリースされていて、飛びつくようにして入手したんだよな。モノ・ステの違いはそんなに気にしなかったけど、それでもやっぱりミックスが異なるので聞こえてくる音は違うわな。それとこの時期のレア曲が一気に収録されたのは嬉しかったなぁ。更に嬉しかったのは絶対に見つからないと思っていたTogetherのシングル曲が収められたこと。キース・レルフがヤードバーズ解散後に組んだデュオフォークバンドの音で、まずCD化されないと思ってたのでラッキーだった。聴いてみると別に大したもんじゃないのはいつものことなんだけど(笑)。

 ま、この時期の音源としてZeppelinファンの間では有名なんだろうけど、ペイジが回収したというライブ盤「Live! Yardbirds」がイカサマものとしても貴重なライブ音源で、しっかりと「幻惑されて」もやってるしジャニスの「My Baby」をキース・レルフが歌っていたりと楽しめるアイテムだ。CD出てるのかな?昔一生懸命探して探してオリジナルのような再発盤を見つけて入手したけど、嬉しかったなぁ。「White Summer」なんかこの時期からやってるワケなんで、…ってことはだ、二十代前半にして最早このテクニックと音楽性を身につけていたってのはやっぱり驚異的。天才なワケだ(笑)。更に既に廃盤になってしまっているみたいなんだけどこの時期のレア音源をまとめた「Cumular Limit」ってのも出ていたことがあって、マニア驚喜の代物♪これも必需品でしょ。うん。やっぱかなりかっこいいな。パワー不足な面を除けばね。

The Yardbirds - Blow Up (OST)

欲望(サントラ) やっぱり衝撃的なロックが聴けるサントラと言えば自分的にはいつまでも頭の中から離れない「欲望」です。古いですね。古すぎます(笑)。1966年の映画ってことなので既に45年前?凄いな。それでも少年の心に深く残したインパクトは圧倒的でして、いや、もちろんリアルタイムで見たワケじゃないので後追いで映画を見たんですけどね、当然ながら今じゃ普通にYouTubeで見れてしまうジミー・ペイジとジェフ・ベックの共演によるヤードバーズの演奏が見れるってことですよ。まだ何が凄いのかもわかっていなかった少年でもこの二人の動いている姿、しかもヤードバーズだからさ、そりゃもう見たいんだよ。ヤードバーズってもうやっぱ神様みたいなバンドで、なけなしの小遣いで探して買ってたのもヤードバーズだったし、今思えば結構好きだったな。60年代よりも70年代のロックの方が好きだったハズなんだけど、多分熱心に勉強していたんだろうと思う(笑)。

 そんなことでヤードバーズも参加している基本的にはハービー・ハンコックが主体となってるサントラ盤「欲望」です。これは映画もぜひ観ておきたい内容の名作…ってかヌーベルバーグ的に淡々と進むフィルムが美しいし、ストーリーも好きですね。ヤードバーズの登場シーンは実際主人公が逃げ回っている時に飛び込んだギグ会場で演奏していただけってなモンで、そんなに重要性が高くはないんだろうけど、当初はこの出演バンドをThe Whoに依頼してたかするかだったみたいだ。まぁ、そんな瞬間的なシーンでしかないんだろうけど、本当にステージではヤードバーズが演奏していて、ジミー・ペイジが335みたいなベース弾いてる。うん、ベース。一方ではジェフ・ベックが不機嫌そう~にギター弾いてて、白々しくもギターの調子が悪くなってギターに当たり、The Whoほど派手じゃなくて単に不機嫌にギターを壊すという感じで、う~んやっぱ演技とステージ上の本気とは明らかに違うものだってのは今ならわかる。が、コレを見れた時の感動が全てを追いやっているので、とにかくこれか~!って感動だった(笑)。キース・レルフって存在感ないんだ(笑)。

 まぁ、そんな映画の端役での出演だったが、記録としては相当貴重だしあって良かった映像です。さて、サントラの方はこの頃まだ新鋭のミュージシャンだったハービー・ハンコックがほぼ担当していて、しかもジャズ然としたものではなくてどっちかっつうとロック寄りのはっきりとしたメロディや旋律が多い、そしてギターやリズムもロックっぽい作りの多い作品。そんな中にヤードバーズの「Stoll On」だ。そして終盤にはTomorrowの曲が2曲、きちんとサイケしてくれてますが、ハービー・ハンコックのクールな曲とは対象に、カラフルなポップさが出ていてそれはそれでバンドTomorrowの本領発揮ってトコだ。まぁ、サントラ盤として必要かと言われるとそこまでは、って思うけど、思い入れの強い人は多いんじゃないだろうか、この「欲望」。ちなみに映画のDVDは今なら1000円以下で買えるとは…。

Live Yardbirds featuring Jimmy Page

 やっぱりZeppelin関係ってのは聴いていると燃えてくるね(笑)。Jimmy Page & Robert Plantだって悪くないが、どこか消化不良でそのままいくつかライブのCDとか聴いててさ、そしたらなんかもっと熱いの聴きたくなってしまって、さらに時代を超越してThe Yardbirds時代まで行き着いてしまってね…。しかもThe Yardbirdsって普通のアルバムはもう結構ブログでも書いてしまっているので、アララ…と思って、まぁ、スタジオテイクならそれほど燃えないからやっぱライブだよな、などと言う自分のこじつけで選びました♪

Yardbirds - The Roots of Led Zeppelin The Roots of Led Zeppelin
The Yardbirds - The Ultimate Collection, Vol. 1 The Ultimate Collection

 「Live Yardbirds featuring Jimmy Page」というThe Yardbirdsにジミー・ペイジが在籍していた最終局面でのライブ盤…、っつうかもうLed Zeppelinなんだよな、やってることはさ。細かくはあちこち調べれば出ていると思うんだけど、簡単に言えばThe Yardbirdsもメンバーがコロコロ変わってバンドも方向性に迷ってボロボロになってきた所にジミー・ペイジが実験的にやってみたかったことを試していたのが最後のメンバー。ボーカルのキース・レルフなんてもう全然乗り気じゃなくてさ。それでもバンドを継続していくのでひたすらジミー・ペイジのプランに従って動いていたという状態。なので既に後のLed Zeppelinで試したいと思っていた構想がひたすらと詰め込まれている傑作。

 ところがこのライブアルバムが記録されたのは1968年3月30日のニューヨークでして、音質も結構悲惨なものなのでお蔵入りのハズだったのがLed Zeppelinが売れた後に発掘ものとしてリリースされたことがある。もちろんジミー・ペイジは即回収指示を出して自らも支援して市場から回収して公式にはそれ以降リリースされていないはずなのだが、もちろん蛇の道は蛇と言うものでハーフオフィシャルなどで何度もリリースされているし、今やアメリカのアマゾンでも買える(笑)。しかもサウンドチェックの音源まで入っているじゃないか…、ってこれいいの(笑)?

 ってな由来はともかくですね、どこがあのThe Yardbirdsなんだ?って思うくらいにヘヴィなインプロがクローズアップされたまさに時代を先取りしていたジミー・ペイジの考える新たなロックバンド構想をそのまま体現したライブでさ、凄いんだよ。曲なんて単なるモチーフにしかなっていないっていう感じでさ、そもそも「I'm Confused」なんてタイトルで後の「幻惑されて」が入っている訳でして、それはもうジミー・ペイジのギターが炸裂しまくっているというとんでもないサウンド。コレさ、テレキャスで弾いているんだよね?凄いファズがかかっていてジミヘンばりにエグいサウンド。正直言って他のメンバーなんて単に音を何となく合わせて付けているだけ、っていうに等しいくらいジミー・ペイジの独壇場。恐るべし若気の至りとでも言うか…。既発曲だってエッセンスが全然異なるもんだからむちゃくちゃヘヴィになっててさ、最初の「Train Kept A Rollin'」のイントロからしてもう驚くほどヘヴィ。お馴染みの「You're Better Man Than I」だってちょっとメロディアスなハードロックっていうくらいに変化しているしさ。そういえばジャニス・ジョプリンが歌っていた「My Baby」なんてのも出てくるという始末の悪さ。それも凄くヘヴィでロック。唐突に途切れて始められるこんなにエグいギターの音って出てくるのか?ってくらいの音での「Over Under Sideways Down」もジミー・ペイジ弾きまくりでむちゃくちゃ白熱しているのがわかる。こんなの公式ライブ盤で聴けることはないよ、うん、それくらいにエグいし生々しい。多分メンバーも相当ハジけたライブが出来て面白かったんじゃないだろうか?「Drinkin' Muddy Water」なんかだとキース・レルフのハープやベースなんかも相当グイグイ来ているしね。そんなの飛び越えたジミー・ペイジが凄いけど。ヒット曲の「Shapes of Things」ですらアップテンポなヘヴィブルースナンバーとも言わんばかりの迫力にしあがっているし…、っつうかこの音世界ってLed Zeppelinだよ完全に(笑)。

 まぁ、そんなことでですね、Epicから一度だけまともに市場に出回ったレコードも昔から散々探して手に入れまして聴いたらぶっ飛ぶような音質で驚いたのと、それにも増してぶっ飛ぶ演奏ってのもあって結構聴き倒したアルバムだったりします。凄ぇ~って思いながら聴いていて、それ以降の普通のバンドのライブ盤って全然つまらなく聴こえてしまっていたのは多分そのエグい音質のせいが大きい(笑)。ブートレッグじゃないけどブートレッグ初体験みたいなもんだな。ジミー・ペイジが回収したのもわかるし、リリースしたEpicが売りたかったのもわかるというアルバム。今ではキャリアの原点みたいな言い方をされているからそんなに目くじら立てるようなレコードじゃないと思うけどね。最初期のLed Zeppelinはこの音に輪をかけてプラントが絶叫し、ボンゾが暴れまくり、ジョンジーが天才肌の職人をプレイするんだからとんでもない(笑)。どこかで見かけたら絶対に聴いておいてほしいアルバムです♪

 ちなみにちょっと前にこんなDVD「Beat Beat Beat [DVD] [Import]」もリリースされていてジミー・ペイジ時代のThe Yardbirdsのライブ映像がまとめて見れるというお得なもの。良いねぇ~、どんどんリリースしてください。

Yardbirds - The Yardbirds & Sonny Boy Williamson

サニー・ボーイ・ウィリアムソン&ザ・ヤードバーズ+12(K2HD/紙ジャケット仕様)  英国でマディ・ウォーターズやハウリン・ウルフの知名度が圧倒的だったのは1963年に行われたアメリカンブルースフェスティバルの英国ツアーによるものだろう。その中にはソニー・ボーイ・ウィリアムスンというハーピストもいたのだが、ハープっつうのもあってかやや人気度では劣っていた気がするが、それにしても英国ブルース・ロック誕生前夜のこの時期に本物のブルースメンを見た連中はどんだけインパクトを受けたことだろうか。その後にはクラプトンを筆頭にこれらのブルースメンとのセッションアルバムなんつうものを出したりするのだが、ストーンズとマディ・ウォーターズのジョイントは1981年の「ライヴ・アット・ザ・チェッカーボード・ラウンジ・シカゴ 1981」で割と新しい。一番最初に本物のブルースメンとのセッションアルバムを出したのは…出したっつうかやったのは多分意外なところでヤードバーズ。ソニー・ボーイ・ウィリアムスンが初めて家国に来た時に見たデビュー前のヤードバーズを気に入ってライブのバックバンドをやらせているってなもんだ。1963年の話。それを後にレコード化したのが「サニー・ボーイ・ウィリアムソン&ザ・ヤードバーズ」というアルバム。その後その時のヤードバーズ単独のライブ音源も追加してかなりの拡張盤にもなってるけど、やっぱソニー・ボーイ・ウィリアムスンとのジョイント盤が迫力満点で面白い。

 しかしデビュー前のバンド…即ちアマチュアバンドをバックに起用するって凄いけど、その期待にしっかり応えて違和感なくブルースをプレイしているヤードバーズの面々も凄い。ここで聴けるギターはもちろん今から50年前のエリック・クラプトンなのだろうが、さすがだ。しっかり本場のブルースメンのサポートとなるブルースのフレーズをしっかりとカマしてくれているし、自己主張もかなりはっきりと表れているもので、ソニー・ボーイ・ウィリアムスンとしてもエリック・クラプトンのギターがあったからヤードバーズを採用したんだろうが、なるほど、聴いていると納得するってなもんだ。もちろんソニー・ボーイ・ウィリアムスンくらすになれば一人で歌ってハープも吹いてブルースできる人だったろうからバックバンドなんて大して重要でもなかっただろうが…。

 しかしこの「サニー・ボーイ・ウィリアムソン&ザ・ヤードバーズ」という作品、もちろんライブ盤なんだが、普段のレコーディングだってライブみたいなモンだったんだろうから変りないって言えば変わりないんだが、やっぱ迫力が良いな。雰囲気も。「Baby Don't Worry」なんて、歌とハープと手拍子だけでさ、多分後のクリームの「Rollin' & Tumblin'」なんて影響与えているよな、とか。自分的にもソニー・ボーイ・ウィリアムスンってどうしてもハープの人だからあんまりきちんと聴いてないんだよね。でも、バックヤードバーズだし、って思って聴いた時に、本場のブルースメンの底力を感じたよな…当たり前だけど。そんな歴史的に重要なセッションアルバム♪

Yardbirds - The BBC Sessions

The BBC Sessions  ふと、自分的原点に立ち返ってみた。ってのもロックへの入り口は全然違う経路だけど、あれやこれやと遡っていって結局60年代のブルースロック黎明期あたりにその源流を見出して…、いや50年代のブルースとかロカビリーってのもあるんだけど何となく自分的好みの源流は60年代なんだろうと。好みは70年代だけど、源流は60年代、ルーツは50年代ってのもあるが、60年代ってのが色々と時代も含めて源流的なトコでね、その中でもビートルズやストーンズもあるけど、やっぱり自分的にはヤードバーズだったりする。そりゃもうZeppelinからの流れなのでそうなるでしょ。ただ、ヤードバーズって実際はジェフ・ベックのバンドだったに近いんだよな、活動歴的には。クラプトンって最初だけで即いなくなっちゃってるし、いなくなったきっかけが「For Your Love」のコマーシャル性ってんだから、そこからヤードバーズは売れてったのもあって、結局ベック時代最強だったワケだ。

 オリジナルアルバムは大抵書いてる気がするのでヘンな所から「The BBC Sessions」。色々な形で手を変え品を変えとリリースされているんでこれじゃなくても良いけど、かなり熱いライブが音は古臭いけどガッツリ聴けるのが好きだね。モノラルで音の塊がガツンと来る。演奏も時代時代によるけど、概ね迫力ある若者のプレイよ。先のコマーシャル性を気にもしなかったベック時代から売れてったのでほとんどがベックのプレイ。正直言ってベックのプレイがヤードバーズというバンドの中でどんだけ聴かせどころがあったんだろうか?ってのはいつも不思議に思う。だれでも弾けるギターが入ってるだけじゃないかって程度のプレイしかしてないし、実際ライブではトリッキーだったらしいけど、ライブ見れねぇし、アルバム聴くだけしか出来なかったから何が凄いのかわからんかった。後のベック・グループとかあったからそう評価されてるのだろうけど、この時代のベックだけを聴いてると至って普通。だからバンドの一員としてバンドを支えていたって意味ではそうなんだろうし、だからヤードバーズも割と飛ぶ鳥落とす勢いだったんじゃないかと。

 言われてるほどギターヒーローが活躍するバンドじゃない。きちんと英国ホワイトブルースロックバンドとしてコマーシャル性も取り入れながら前面にブルースロック色を出していた割と特異なバンドか。ストーンズよりもよっぽどオリジナリティがあったバンドだし、ビートルズよりもよっぽど激しくロックなバンドだった。どっちかっつうとモッズバンドに近い部分あるからザ・フーあたりとの比較になるのか、それでも結構なパワーを持ったバンドってのはこの「The BBC Sessions」聴いてると割とよくわかる。案外単なるブリティッシュビートみたいな扱いされたりしてるけど、そんなことなくてかなりハードなバンドなんだよね。ベックのギターもここぞと言う時はアグレッシブに炸裂してくるし。そんなライブの状況がよくわかる「The BBC Sessions」は久々に血沸き肉踊るロック魂が揺す振られました♪

Yardbirds Story

Yardbirds Story  ちょいと前に結構年上の人と話してて、昔は色々とロック聴いてたりギター弾いたりしてたぞ、なんて事言ってて、話してるともうど真ん中60年代から70年代のバンドばっかりがリアルタイムな世代な方でね、それでも全然若いんで楽しく話してるんだけど、いや、自分なんか未だそういうの聴いてます、なんて笑ってたら、次に会ったらそういえばこないだそんな話ばっかりしてたからつい聴いちゃったよ、色々とさ、って言うんで、何を?と聴いてみたらYardbird丸ごと、だって(笑)。

 Yardbirdsって自分も好きだから10代の頃にはもう大抵のアルバム揃えて結構聴いてたしね、CD時代になっていくつか発掘音源なんかも出てきたけど、追加で追うだけだからさほど手間でもなくなるほど、なんて楽しんでて1990年初頭頃に4CDボックスが出て、これでもういいだろ、って思って入手したんだよね。だからあんまり追いかけてなかったんだけど上述のように久々の話があったんでAmazonで見てみると何とこの値段で「Yardbirds Story」って4CDが買えるのかと驚いた次第。ほとんど先の4CDボックスと同じ内容で、ジョルジオ・ゴメルスキー時代にが概ね網羅されているじゃないかと、今の時代の手軽さを改めて実感…ってかさ、安いよなぁ、ホント。自分なんかあの4CDボックスって8千円位で買ったんじゃなかったっけ?いや〜、良い時代だ(笑)。

 流れ的にはモッズバンドの位置付けでもあるからここで登場、なワケだけど思えばここから周辺のモッズバンドには走らずにZeppelin系統へ一直線ってのは面白いものだ。モッズってのがよく判ってなかったしね、それもそうだな。Yardbirdsはね、色々話題はあるけど、単純にここのところの60年代のバンドと比較したって、圧倒的に音楽レベルが高いし演奏だって上手いし、曲にしてもポップ的な部分とロック的な部分が入ってて、更に実験精神も旺盛という確かにこの時代の中では一目置かれる存在だったのだろう、ってことが分かる。そんなバンドだったからこそ野心的なクラプトンやベック、ペイジが参加したワケで、他のメンバーも決して他の連中に劣っていたワケじゃなくってあまりにも強烈なスタープレイヤーをバンドに呼び込んでしまったというだけだ。昔はそんな風に考えなかったけど、今はそういう風に思うね。

 単純にYardbirdsって好きなんだよ。カッコ良いんだもん、リフにしてもメロディにしてもビートにしても。他のバンドよりも確実に尖ってる。それはもうThe KinksにしてもThe Whoにしてもストーンズにしてもそうだけど、そのレベルにあるもん。おかげで自分もYardbirds丸ごと全部聴いて楽しんでしまったという…、そういう刺激は楽しいもんだ。